「準備のために朝の3時、4時起床も厭わなかった」稲盛和夫が示した経営の神髄 | 致知出版社公式アメーバブログ

 

 

 

 

 

1983年に稲盛和夫さんが「いかに経営をすべきか教えてほしい」と依頼されたことを

機に始まった盛和塾(当時:盛友塾)。家庭用用品の総合商社として、2012年に創

業100周年を迎えたカワタキ・コーポレーションの社長・川端健嗣さんも盛和塾で熱心

に稲盛哲学を学び続けた一人です。川端さんが稲盛さんから学んだ経営とは何かに

ついてお話いただきました。そこから見えてくる稲盛哲学の神髄とは――。

 

 

 

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■自分の心の中に 赤々と燃える燈台を持つ

〈川端〉
私が幾度も危機を乗り切ることができたのは、誰にも負けない努力をされる塾

長のお姿を間近で拝見し、その教えを僅かでも身につけることができたからで

しょう。

 

『心の京セラ二十年』という非売品の京セラ20年史があります。それを読めば、

塾長がいかに苦心惨憺(くしんさんたん)し、もがきながら自らの経営哲学をつ

くり上げてこられたかがよく分かります。

 

誰よりも誠実に、誰よりも真剣に、誰よりも思いやりを持って仕事にも人生にも向

き合っておられます。それは我われの努力の比ではないのです。

 

塾長は「頼れるのは自分の心の中にある燈台だ」とよくおっしゃいます。経営は

真っ暗闇の、しかも嵐が吹きすさぶ海原を地図も羅針盤も持たずに航海してい

くようなもの。

 

そういう状況下で頼れるのは自分の心の中にある燈台だけ。だからこそ心の中

の灯りを赤々と燃やして、進むべき方向を定めていくしかないというのです。

 

頼れるのが自分しかいない中では、自分自身に絶対なる自信を持っていなけれ

ばなりません。何か問題に直面した時、自分を信用できなければ、無意識に逃げ、

言い訳をしてしまいます。

 

それは自分を裏切っていることと同じです。自分の仕事に自信が持てないのは、

日頃からパーフェクトな仕事をしていないからでしょう。

 

環境変化で人格が変わってしまうリーダーもいる中で、塾長が絶対的な信頼を得

ておられるのは、一心不乱に仕事に打ち込むことで、常に謙虚に、不変の人格を

高め続けられてきた姿、そして「ベストではなく、パーフェクトを目指す」という強烈

な意志、考え方も起因していると思います。

 

■塾長の燃えるような 生き方そのものを伝承する

盛和塾生は塾長から魂を揺り動かす稲盛哲学やアメーバ経営、会計学という、

企業を守り、社員を幸せにし、人生を力強く生き抜くための指針となる貴重な財

産を数多くご教授いただきました。

 

しかし、私はそれよりももっと大事なものを与えていただいたと思っています。そ

れは目に見える何かではなく、塾長が惜しげもなく見せてくださった生き方そのも

のです。

 

1983年に51歳で盛友塾を始めた頃、塾長は京セラの経営を務める傍ら、翌年に

第二電電(現・KDDI)を創業し、京都賞を立ち上げました。

 

そして53歳からは京都経済同友会の代表幹事に就任し、京都商工会議所の会

頭も歴任しています。

 

あまりの多忙さゆえ、高熱を出された時もあります。それでも、「約束ですから」と、

必ず盛和塾の塾長講話を行われました。例会のために、朝の3時、4時に起床し

て準備をされたこともあったと伺っています。

 

私たち塾生の心に深く刻まれているのは、そうした稲盛塾長のド真剣なお姿です。

 

塾長の燃える情熱、利他の心、高め続けた不変の人格……。その生き方こそが

稲盛哲学の神髄、実践哲学であり、これを次の世代へ引き継いでいくことが、我

われ盛和塾生に課された使命だと思っています。

 

 


(本記事は月刊『致知』2021年4月号 特集「稲盛和夫に学ぶ人間学」より

一部を抜粋・編集したものです)

 

 

 

◇川端健嗣(かわばた・けんじ)
昭和26年京都府生まれ。高校を卒業後、大学に通う傍ら祖父が創業した川滝

(現・カワタキコーポレーション)の仕事を手伝い始める。59年盛友塾(盛和塾前

身)に入塾。63年社長就任。平成24年創業100周年を迎えた。

 

 

 

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