売るのを一切やめる。伝説の営業マン・小林一光氏が教える営業の極意 | 致知出版社公式アメーバブログ

 

 

 

 

 

全世界の生命保険営業のトップクラスメンバーで構成されるMDRT。その会

員資格を11年連続でクリアし、さらにその6倍の基準といわれるTOTを達成

した元プルデンシャル生命保険・伝説の営業マン、小林一光さん。長年越

えられなかったという、営業の壁を突破した原点とは。

 

 

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■人間は自分が話すほうが好き

〈小林〉
一番困難に直面したのは(5年目で目標のエグゼクティブライフプランナーになる

ことができた)その次の年でした。

 

5年間は成功したい、トップになりたい、この会社に勝ちに来たという自分の欲だけ

でも何とか上手くいったんです。だけど、6年目に急に売れなくなってしまった。

 

ある時、訪問先の社長に「経営にとってはこういう保険が必要なんです」と熱弁を振

るっていたら、「おまえに経営の何が分かるんだ!」と怒鳴られて、社長室から叩き出

されたことがありました。お客様から叱られたり、出入り禁止になったり、そういう失

敗が続いたんです。 

 

結局、驕りですよね。エグゼクティブになったことで勘違いしていたんだと思います。

変なプライドを持ってしまったために、周りにも自分を曝け出せない。本当にあがい

てあがいた1年間でした。 

 

 

――そこをいかにして乗り越えられたのでしょうか。)

〈小林〉
ある時、尊敬する先輩からこう言われたんです。 

 

「売ることをやめて、とにかくお客様のためだけにやりなさい」

 

どん底にいた私にとっては本当に衝撃的な言葉でした。その時に、自分の商売と

は全く関係ないことでも全部、何でもいいからお客様のお役に立とうと決意した

んです。

 

例えば、車を買いたいって人がいたらより安く買えるディーラーを紹介する、人材

を求めている経営者には若い人を紹介する、息子さんがサッカーをやっていると

聞いたら好きなプロ選手のサインをもらってくる。プライベートなことも含めて、と

にかく目の前にいる人に貢献していきました。 

 

 

――相手の悩みや期待に徹底的に応えていかれたのですね。

〈小林〉
ただ、最初はどうやって役に立てばいいのか分かりませんでした。そこでまずはお

客様の情報を集めようと。 

 

それまでは営業というのは喋る仕事だと思っていたのでマシンガントークをしてい

ました。それでも昔は決まっていたんです。ところが、売れなくなった時に参加した

経営セミナーで学んだのは「とにかく人の話を聴く」ということでした。人間は話す

のと聞くのと、どっちが好きかっていったら話すことが好きな人のほうが圧倒的に

多いと。 

 

そこで初めて聴くことの大切さに気づかされ、それからは何を聴くか、何を質問す

るかを考えるようになりました。  

 

 

――質問して情報を引き出すと。

〈小林〉
出身地や出身大学、趣味、家族構成、いろんなことを聴いて、その情報を「見

込み客発見ノート」に書き留めていきました。その上でお客様が何に困ってい

るのか、何に関心があるのかを探して役に立つ。

 

それを実践していったら、やっぱりお客様から返ってくるわけですよ。「どうせ保険

に入るんだったら、君は信頼できそうだから、じゃあお願いしようか」って。どんど

ん人の役に立つうちに、向こうからどんどん声が掛かるようになって、ストレスも

なくなっていったんです。

 

5年目までは常にストレスとの闘いでした。言わば、狩猟型です。お客様を追い

求めて、追い求めて、捕まえて契約をもらう。だとすれば、7年目以降は完全な

農耕型。種を蒔いて、お客様を育てて、最終的には向こうから声が掛かる。だ

から、売るのを一切やめたんですね。そうしたら売れるようになった。

 

7年目から復活してきて、9年目で全国トップになり、翌年には全世界の生命

保険のトップクラスで構成されるMDRTのTOT会員資格を得ることができた

んです。2003年、37歳の時でした。 

 

そして、11年目にマネジャーになり、翌年にはチームの業績を日本一にする

ことができました。 

 

 

――入社時に掲げた目標をすべて達成されたのですね。

〈小林〉
軸足をすべてお客様のために移した時に初めて、それまでずっと越え

られなかった壁を越えることができた。それがトップに立てた要因であ

り、私の原点でもあるんです。だから、いまはそういう指導をしていま

す。売るのをやめたら売れるようになる。お客様から選ばれなさいって。

 

 


(本記事は月刊『致知』2014年5月号 特集「焦点を定めて生きる」から一

部抜粋・編集したものです) 

 

 

 

◇小林一光(こばやし・いっこう)
昭和40年東京都生まれ。63年早稲田大学卒業後、JTB入社。平成6年プルデン

シャル生命保険に転職。入社初年度よりMDRT会員、以後11年連続でクリア。14

年営業マンとして売上成績日本一。15年TOT会員。17年営業マネジャーとして

チームを業績日本一に導く。22年アイ・タッグを設立。

 

 

 

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