◆ストーリー◆
野原家の暮らす春日部に懐かしい世界に浸れるテーマパーク「20世紀博」ができた。
大人たちはすっかり夢中になり、子供たちはほったらかしになってしまう。
それは、大人を洗脳して未来をなくしてしまおうという、ケンの恐ろしい計画だった。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>大学生のころ見たときは、子供向けアニメでこんなにおもしろい話ができるのか! と
感動したように覚えています。
ところが、約10年ぶりに見た「オトナ帝国」は、まったく違う感動を与えてくれました。
ダメ人間なりに歳を重ね、それなりに大人になった私はケンとチャコに
感情移入できるようになっていて、なぜ2人がオトナ帝国をつくろうと思ったのか
痛いほどわかってしまったのです。
もちろん号泣必至の靴下の強烈な臭さで、ひろしが我を取り戻すシーンからの
回想は、そりゃあもうボッロボロに涙してしまいましたけども。
投身自殺を図ろうとしたケンとチャコを阻んだのは、巣を守るキジバトでした。
この映画の中で、家族は未来の象徴。
ひろしの回想シーンでもわかるように、何気ない日常が積み重なって
愛し合える相手と出会い、結婚し、子供が生まれ、暑い日も寒い日も働いて
家族と暮らしていく毎日そのものが未来なんだと訴えています。
ケンとチャコ、特にチャコはそんな世界から目を逸らしています。
そして2人は夫婦ではない。
ずっと過去にいたいのはチャコの方だったのかなと。
ケンはチャコを愛していたけど、未来に一緒に進んでいくことができないから、
一緒に過去に留まる選択をしたのかなと。

▲配っていただいたパンフレット。なかなか力の入ったステキなものでした。
ここからは、私の勝手な想像です。
未来=家族だとすると、チャコは何かケンと家族になれない理由があって
そこから未来へ進んでいくことを拒否しているんじゃないかな、と思ったわけです。
チャコはもしかして、子供ができない体なんじゃないかな。
未来に紡いでいくものがないことに、絶望してたんじゃないかな。
そんなチャコの気持ちにも、チャコに寄り添うケンも切なくて。
そうやって見るひろしの回想シーンがもう、何気ない日常こそなんて尊いんだろう! と
また違ったふうに見えてきてダメですねもう。
ラストシーンまでボロボロ泣いて、しんちゃんのギャグに笑わされて。
いやあ、大人になってからの「オトナ帝国」キッツイわ。
それと願わくば、人の親になってまた見てみたいと思いました。
というか、もし私が人の親になるチャンスがあるのならば、子供が5歳になったら
この映画を見せて、そこから10年ごとに見せたいですね。
思春期の15歳で見る「オトナ帝国」、人を愛することを知った25歳で見る「オトナ帝国」
家族ができたかもしれない35歳で見る「オトナ帝国」。
きっと、いつも違うメッセージを受け取ることだと思います。
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▲Cafe スコーレもしんちゃん一色。映画祭のポスターもナイスデザインです。
上映後は、10分前に着いたという原恵一監督のトークショー。
でっかいチョコビ抱えて入場されました。
つーかね、監督……新幹線で飲んでた?
ほどよく酔っぱらい感を漂わせながら、いきなり昔いたというキライなプロデューサーの
ことを思い出し、危険発言を連発。
全体的に話があっち行ったりこっち行ったりでしたが、印象に残った話を。
監督はプロット書いたらすぐ絵コンテに入ってしまって脚本を書かない。
できちゃったもんはしょうがない、という感じで上映されることになったのだとか。
当時、クレヨンしんちゃんの映画は興業収益が芳しくなく、もう次で終わりだろうという
空気があったこともあり、「オトナ帝国」が生まれることになった。

▲シネマスコーレ外観。「百円の恋」がめっちゃフューチャーされてました。大好き。
初の実写映画「はじまりのみち」を撮って、現在制作中のアニメ映画「百日紅」だけど
実写を経てアニメに戻って何か変化はあったかという話。
監督「絵コンテがつらい」
なんだろう、このそこはかとなくダメ人間なんだけど、信頼できる感じはw
実写をまた撮るか? という質問に対しては「オファーがない」と笑いつつも
「やらないとは言わないが、朝5時に起きるのがなあ……」と、おっしゃってました。
つーか、「はじまりのみち」撮ったとき画コンテ切ってないってことだよな……。
アニメ監督が初めて実写やるのにコンテ切らないってどういう感じで撮ったんでしょうか。
(こういうことを懇親会で聞けよ……)
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>「百日紅」のメイキングカメラが入っていて、一緒に行った上司と私も
インタビューを受けることにww。
上司は子供向け映画だと思って当時5歳くらいの息子と映画館へ行き、衝撃を受けた話。
頼りない父親に自分を重ねて、今でも見るたびに号泣してしまうという、とてもいい話。
私は原恵一作品の魅力とは? と聞かれたので、視覚と聴覚でしか表現できない映像で
嗅覚や味覚といった五感を使った描写の素晴らしさを語りました。
なんかウケてたっぽいのでよかったです。
それにしても、まさか名古屋でこんなステキなイベントに参加できるとは。
企画者のお二人がとても興味深くていろいろ聞いてしまいました。
集まってたヲタも観察し甲斐があって楽しかったです。

▲パンフレットの中身をチラリ。

▲目指す人へ。今、なりたい自分になれていない事を他人のせいにしないこと。
もし、大きな壁にぶつかった時は脇道にそれる事。
それが正しい道になる事もある。 原恵一
トークショーと懇親会の間にサイン会もあり、この日のために用意したDVDに
サインをいただきました。もう……感激です、監督!!
「百日紅」楽しみにしてます!! とお伝えしました。

■2015 RECORD■ ライブ……3 舞台……1 映画……8 その他イベント……1
