「ぐらんぶる」見ようと思ってたんですよ。
しかしタイムラインで「弱虫ペダル」の評判がなかなかよく、
「EVEN」の握手会ですっかりファンになった坂東龍汰くんが鳴子章吉役で出ていると聞き、
これは坂ちゃんが世界に見つかるところを見ねば!! …とかなんとか言いつつ、
先に「ぐらんぶる」見たら、どんな気持ちで金城真護を見ればいいか絶対分からなくなるでしょ、これ。
【弱虫ペダル】
監督:三木康一郎 原作:渡辺航 脚本:板谷里乃、三木康一郎
キャスト:永瀬廉=小野田坂道、伊藤健太郎=今泉俊輔、橋本環奈=寒咲幹、坂東龍汰=鳴子章吉
竜星涼=金城真護、柳俊太郎=巻島裕介、菅原健=田所迅、井上瑞稀=杉元照文、皆川猿時=寒咲幸司
〈ストーリー〉
友達がいないアニメオタクの高校生・小野田坂道は、今泉俊輔との出会いをきっかけに自転車競技部に入る。自転車選手としての可能性を徐々に発揮しながら、仲間と走る喜びを見出し、インターハイを目指す。
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ストーリーの説明いる!?
ってくらいさまざまなメディアミックスを経て、小野田坂道役にまさかの!
今をときめくKing & Prince略してキンプリの永瀬廉を起用してスクリーンへ。
原作、舞台、アニメ、ドラマと歴代のメディアに根強いオタクを有する超人気コンテンツです。
キャストが発表された時、歴代の根強いオタクだけではなく、普通にペダル好きなレベルの男子すら
こう思ったことでしょう。
ジャニーズ主演で橋本環奈出るとな…?
たぶん、この弱虫ペダルは弱虫ペダルではない。
ところがどっこい、もうそこは超安心してほしい。めちゃくちゃ弱虫ペダルだった。
なんかもう、原作どころか歴代のメディアミックスにリスペクトありすぎて途中まで
弱虫ペダルはついに古典演劇になった…!
と、今までに味わったことがない妙な感動を覚えた。
簡単に弱虫ペダルの歴史をおさらいしておくと、2008年から週刊少年チャンピオンで連載開始。
最初のメディアミックスは以外にも舞台で、2012年。
これが現在まで10作を上演するモンスターコンテンツとなり、2.5次元舞台の一翼を担う存在になった。
当ブログを遡っていただければ、わたくしが一時期熱量と涙をすべて捧げていたことがわかる(笑)。
その後、2013年から始まったテレビアニメは2018年までに4期を放送。
舞台キャストも多く起用したドラマが(確か2シーズン)放送されている。
さまざまなメディアミックスを通して、原作の忠実な再現とそれぞれのメディアの特性を生かした
新たな表現方法で愛されてきた作品群だと思う。
ストーリーとしては、1年生レースまでがおおむね原作どおりの前半と
原作にないキャラも出てくる、ほぼオリジナルストーリーの後半で構成されている。
忠実に原作の世界を表現した前半の描写。
弱ペダファンならいろんなメディアで何回も見た光景で、物語を追っていくというより
もはや「“あのシーン”どうなってるのかな」を楽しみにしてしまう。
弱虫ペダルは物語を楽しむコンテンツではなく、知っている話の表現力を見る古典演劇みたいな存在になったのかもしれない。
そのひとつが、永瀬廉くん演じる小野田坂道。
第一声を聞いた瞬間、これは小野田坂道です!!! ってなる。
声が小野田坂道なんですよ。
「ぅわあぁ〜〜」って声が、村井良大だし山下大輝だし小越勇輝だった。
なんだこれ、小野田坂道発声法が確立されて歴代の小野田坂道に受け継がれているのか!?
さすが古典演劇弱虫ペダル…!
こうなったらもはや誰が小野田坂道を演じても安心安全の小野田坂道だ。水戸黄門だ。
同様に他キャストも原作のイメージを大事にしている。
しかし、鳴子の髪色は校則に違反するかしないかだし、巻島先輩は毛先がかろうじて緑っぽいかな〜?レベル。あんまり「ッショ」って言わない。金城真護が「厄介だな」って言わない。
身長差も含め、今までで一番リアリティーラインが高い。一番、三次元に近い弱虫ペダルだ。
それはそのまま、いわゆるオタク層じゃない人たちが見る弱虫ペダルとして、最適解なのではと思った。
そりゃ永瀬廉が小野田坂道ですわ。
馴染みがないのはヒメヒメだけですわ。
スクリーンでは古典演劇弱虫ペダルが進んでいく。
そうそう、ここから1年生レースよね、好き。とばかりに。
映画版では、坂道くんの気持ちがとても分かりやすいつくりになっている。
ひとりぼっちだった坂道くんが自転車競技部に入ろうと思うまでの丁寧さといったらない。
「僕には…友達がいないから!」というセリフがめちゃくちゃ分かりやすく、
実はこれ今泉くんのことでもあるんです〜と中盤にもかぶせてくる。
この映画ではとりわけ「仲間とは自分の役割を見つけることだ」みたいなことをテーマにしていて
シンプルだけどブレがなく、分かりやすくてやっぱりアツい。
ずっとじんわり泣いていた。
やっぱりいいぜ、弱虫ペダルさんよ〜〜と古典演劇を楽しんでいると、まさかの後半裏切られる。
ちょっと御堂筋くんぽいライバル校キャラ出てくるのだが、これがオリジナルキャラ。
インターハイ出場を懸けた県予選は、原作にはない展開で総北がピンチに陥る。
とはいえ、集団落車や100人抜き、協調など原作のインハイのエピソードが散りばめられている。
ここから「仲間とは自分の役割を見つけることだ」を鳴子、今泉、小野田の3回主人公を変えて言う。
セリフの半分は「るああああああああっ!!!!」なのがいい。役者の演技アツい。
さっきまでは古典演劇だったから、ストーリー展開のおもしろみはなかったのだが、
ここへきて一体このレースはどうなるのか、インターハイへ行けるのか、手に汗握ってドキドキする。
空撮やスピード感あるカメラワークも映画ならでは。
ロードレーサーと並走し、役者の必死な顔や鍛え抜かれた身体の躍動が美しい。
特にレースシーンに関しては鳴子役の坂東龍汰が素晴らしい。横顔思い出しただけで泣ける。
今まで弱虫ペダルが好きだった人が安心して楽しめる、それもそうだが
また新しい人たちに弱虫ペダルの素敵なところが真っ直ぐ届いていくんだなあと思うと
やっぱ永瀬廉で小野田坂道で大正解じゃん、喜ばしい!!
その他、寒咲兄とピエールの両方の役割を持った存在として幹の父役に皆川猿時さんが配されている。
いやあ、皆川猿時さんは誰かに急かされて運転するのが似合うなあ。
そうそう、橋本環奈演じる寒咲幹どうだったか問題について。
思ったほど出しゃばってなくて悪くない。桜をバックに大写しになったのは意味わからんかったが…。
登場してからしばらくはキャピキャピしていて、SLAM DUNKの春子みが強いと思ったけど、
途中からほぼ職人でしかない。安心してくれ。
幹の友達が雰囲気めっちゃ原作ままなで、いちいちおもしろいから見る前に思い出しておいてほしい。
それと2人が近づくと必ず誰か邪魔する演出がかわいくてしょうがないので注目してほしい。
男女限らず、2人の関係が一歩深まったとき「あ、付き合う? これ付き合う?」という雰囲気のとき
坂道くんが「今泉くん!」とやってきたり、鳴子くんが「小野田くうん!」と抱きついてくる。
ふっ、やれやれ…って邪魔されて目を細めるような、いとおしさに悶絶してほしい。全員推した。
何か文句つけるとしたら、巻島先輩全然活躍してないので早く第2弾撮ってください。
さて、金城真護が高校生活を自転車競技に費やした後、大学でダイビングサークルに入って全裸で酔いつぶれる「ぐらんぶる」を見に行かねばならない。
本当、いいのか、これ同時期に上映しちゃて。
