ホットロード(のイメージビデオ)【映画レビュー】 | おたるつ

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モノホンのおたくにジャンルは関係ねえはずだ!
ってわけで、おたくのるつぼ。略しておたるつ

まずは、映画【ホットロード】を見終わった直後の私のツイートを見てみましょう。


というわけで、公開初日に見に行ったにも関わらず、感想を書くのが遅くなってしまいました。
その間に原作も読み返しました。


初版。
【ホットロード】及び紡木たく作品に出会ったのは、たしか中学生のころ。
別冊マーガレットに連載されていたのは1986-87年。
84年生まれの私はもちろんリアルタイムではありません。

紡木たく作品は全部持ってるんですが、ハマッた時にはすでに絶版だったんですよ。
なので中古で揃えたんですが、好きなものに対してどうにか愛を示したい系ヲタクの私は
できうる限り初版で集める、という行為に及んだのです。
【ホットロード】は2巻以外は初版。

そんな、紡木たくファンなわけですが、映画化の決定を聞いた時、
いくら能年玲奈ちゃんでも和希はないだろうと思いました。

だって、和希は14歳ですよ? 能年ちゃんてばハタチすぎてるし。
あとは作品の時代のかっこよさが現代で受け入れられるのか、というあたりも不安だった。
ていうか、三木監督だしもう不安しかなかった。
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【ホットロード】


監督:三木孝浩 原作:紡木たく 脚本:吉田智子
出演:能年玲奈(宮市和希)、登坂広臣(春山洋志)、木村佳乃(ママ)
小澤征悦(鈴木)、鈴木亮平(玉美トオル)、太田莉菜(宏子)、竹富聖花(えり)
落合モトキ(リチャード)、山田裕貴(金パ)
2014年 日本 119分

◆ストーリー◆
幼い頃に父を亡くした14歳の和希は母と二人暮らし。
恋人のことばかり考える母との関係が悪くなる一方で、暴走族の春山と恋に落ちる。
暴走族の頭になり、抗争に巻き込まれていく春山。
和希は誰かを愛する心を知るが、春山を不幸な事故が襲うー……。


原作者の紡木たくが監修に入り、ここ最近の原作恋愛モノの映画化は、
ほぼこの2人のどちらかが関わっているともいっていい。
三木孝浩&吉田智子がタッグを組んだ。
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やっぱ春山老けてるゥゥゥゥゥ!!!!!

能年ちゃんもそうだけど、それ以上に春山を演じた三代目J Soul Brothersの登坂広臣が

どっからどう見てもひっくり返しても後ろ姿も16歳には到底見えない。
ちなみに彼は27歳である……。

やっぱどう考えてもキャスティング失敗してる。
ずっと映像化を拒んでいた紡木たく先生が、能年ちゃんを見てOKを出したというが、
見たのが【カラスの親指】らしく、公開が2012年ですぜ?
撮影してた時の年齢考えれば、そりゃ和希イケたでしょうけど今はもう無理ってもんだ。

紡木たく作品は、10代のどうにもならないキューッとした感じがたまらない作品。
10代の美しさをとうに失ったキャストが演じている時点で、
世界観が崩壊している。



雰囲気だけじゃなく、10代の手足の伸びに肉の付き方が追い付いていない
あの不安定な感じが、やっぱり紡木たく作品を映像化するんなら必要じゃん!

10代の美しさとは、輝きとは何か、ということが映像から全然伝わってこない。

それがわかっていたら少なくともEXILE族に春山を探さないはずだ。
筋肉の付き方が違う。

能年ちゃんの使い方にしてもそう。
【あまちゃん】から次の出演作を引っ張ったのはいいが、
引っ張りすぎてすでに世間が忘れている。

その割にCMにはバンバン出てるので、待ってました感が全くない。

能年ちゃん自体はすごく好きだし、いつまでも見ていたい。
けど、周りの大人がおかしなやり方で大切しているので、
結果的に台無しになってる気がする。


本作の中では、初めて茶髪に挑戦したという触れ込みだが……


え、これだけ!? 
強いて言えば、茶色い……かな……?
 


和希はオキシドールで脱色する。ほとんど金髪のはずだ。
つーか、この時代は染めじゃなくて脱色なんだよ!(リアルタイムじゃない)
ただ原作になぞれと言っているわけではない。

和希が髪を脱色するっていうのは、すごく意味のある行動なんです。
不良っぽい転校生のえりは、周りから子供を堕ろしたと、ありもしない噂をされて傷ついている。
それを打ち明けられた和希は、もっと、えり側の人間になろうとすることで
えりへの親愛を示そうとする。

これは、脱色という行為が正しいか正しくないか、意味があるのかということは別として
どういうかたちであれ、自分の理解者に応えたいっていう
愛情に飢えた和希の姿がそこにはある。

あんな茶髪じゃ全然伝わらんですよ!

あと、現代では茶髪が普通すぎてえりが全然悪い子っぽく見えない。
80年代のヘアメイクを完全に再現しても、美しいものは美しいということは、
私立恵比寿中学が証明しているので、もっとやって欲しかった。


以上、ここまでが映像から世界観が全く伝わってこないという話。
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続いては、そもそも【ホットロード】ってこういう話じゃなくね? っていう問いかけ。
純粋な恋愛映画として、まあそういう監督と脚本家連れてきてるわけですけど、
【ホットロード】で親子の関係が修復されていく話じゃなかった?

改めて原作読み返しても、これは恋愛映画ではないはず……と確信。
青春映画ではある。
和希が春山と恋をすることで、母親との関係を修復できて成長する話。
あくまで恋愛は、母親にたどり着くためのルートだ。

原作では、何度も繰り返されるのに映画でもろカットされているモノローグがある。
(もしカットされてねーよって場合は教えてほしい)
ここ以外は原作に沿ったモノローグやセリフになっている。

「愛してるって どんなふーに?」

「私は この女(ヒト)に たったひとつだけ 聞きたいことがある
 でも それは 聞かない」


この2つのモノローグが全てだと思っている。
ここカットしたら全然違う話になるのも当然だと思う。

映画の中では、ママがずっと嫌な感じで関係性の変化も描けていない。
気持ち悪くてゾッとするほど、理解しがたまま終わってしまう。


なので、和希が成長したふうに見えない。
春山生きててよかったね、これから二人で仲良くねって話になっちゃう。

ラストの「春山の赤ちゃんのママになりたい」っていうセリフも
母親を1人の人間だと認めることができて、嫌っていた母親という存在に
今度は自分がなりたいっていう意味があるのに。
映画だと、ただ春山と結婚したいっていうふうにしか聞こえない。

考えても考えても、全然違うキャラクターが違う話を展開しているようにしか思えないので
私はこの映画【ホットロード】を「ホットロード」のイメージビデオだと思うことにしました。
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1つ、とってもとっても良かったことをあげると、リチャード役のパーマが
とってもパーマでした。

(パーマとは落合モトキくんのこと。桐島で知ってからずっとパーマって呼んでいる)

またパーマかかってる! っていうのもそうだけど、違和感なく映像の中にいた。
相変わらず、締まる演技、濡れる声、拠り所のない瞳。最高です、パーマ。
【日々ロック】が楽しみでならない。

■2014 RECORD■ 
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