今年34本目。
またまた今週もシネスイッチ銀座に参上!!
【人生、ここにあり!】
シネスイッチに行くといつも思うのですが
単館系映画館なのに混んでる。
そしてお客さんの質というか文化教養レベルが高い気がする。
観終わった後拍手とか起こるし、泣くし笑うし。
なのでいい映画をいい環境で見られる好きな映画館です。
ひとつ問題は私が銀座という街で時間が潰せない事。
先日の【あしたのパスタはアルデンテ】に続いてイタリア映画です。
労働組合員のネッロは自著が原因で、とある生活共同組合の運営へ
まわされ、労働組合を追い出されてしまいます。
その組合にいたのは、精神病棟から出たものの
行き場を失った元精神病患者たち。
とてもまともな仕事などできやしないと思われていた患者たちに
ネッロは仕事を与えます。
失敗を繰り返しながら、個性を発揮し寄木張りの仕事が軌道に乗り
患者たちの人生にも変化が・・・。
原題【SI PUO FARE】は【やればできるさ】とのこと。
実はこれ実話をもとにしていて【やればできるさ】は実際の彼らの合言葉だったそう。
これは、ただかわいそうな元患者たちのお涙ちょうだいの物語ではありません。
まず主人公のネッロはとにかく熱い男。
曲者ぞろいの元患者たちにまっすぐに向かっていく。
そこにかわいそうとか怖いといった感情はなく、
突拍子もないことを言い出す彼らの発言に肯定する前向きな性格がいい。

彼らの仕事が軌道に乗り出した頃、寄木張りの中心人物・ルカが
突然顔を出さなくなります。
家庭内暴力の末に兄を殺してしまった過去を持つルカは
長い投薬生活の中でなかなか起きられなくなるという問題を抱えていました。

精神疾患の現実を垣間見たネッロ。
同じように投薬による健忘、勃起不全などが彼らを悩ませていることを知ります。
そこで組合で署名をし、理事であったデル・ベッキオ医師を辞めさせ
投薬の減少を唱えるフルラン医師を迎えます。
話し合いの場で署名をするかしないか、彼らは迷い、そして決める。
そこで理事の役職についたのは・・・フルラン医師ではなく
自閉症で全編を通して一言も言葉を発しない・・・名前忘れた・・・。
ネットで調べても出てこない・・・。スミマセン。
自閉症の理事が大活躍するシーンは映画館でも爆笑でした。
彼はラストのシーンでも一言も発しないまま、成長を見せ付けてくれます。
投薬が減った元患者たちに生まれたもの・・・それは性欲!笑。
日本だったら恋愛を語ったら恋愛映画だし
恋愛映画でなければ恋愛がおざなりになりがち。
イタリア映画でいいなあと思うのは、常に愛がそこにあること。
別物として語られないところが好きですね。
みんなでバスに乗って娼婦のところにお勉強に行くシーンは
登場人物たちがかわいらしくて笑みがこぼれてしまいます。
このあたりから、元患者たちに劇的な変化が現れます。
この映画で泣かされるのは、精神疾患ゆえに感情がむき出しだったり
まったく何考えているのかわからない患者たちが
意思を持って動いていくところです。
感情表現が豊かでどこか笑えてしまう彼らは、
健常者と呼ばれる人たちが表現できないものを持っています。
そのストレートさがより成長を感じさせてくれます。
しかし、少しずつ自信をつけていた元患者とネッロを襲った悲しい事件。
ガールフレンドができるまでに回復していたジージョの自殺。
彼女のホームパーティでバカにされたことにルカが怒り
暴力事件を起こしてしまう。
再び精神病患者であることを突きつけられたジージョは死を選ぶのです。
悲しかったです。
もっと時間があれば、ジージョが自殺することはなかったでしょう。
元患者たちは元の精神病棟の建物に戻され
ネッロは彼らとの決別を決意します。
物語は元患者たちがネッロを迎えに来て、
再び仕事と生き甲斐を求めてスタートするところで終わります。
いやあ、シネスイッチ銀座はずさないです。
映画が終わって拍手が鳴り響いた時には感動もひとしおでした。
まっすぐ生きること、自分が求められることの喜び。
配慮のあるコミカルさ、愛すべきキャラクターたち。
音楽もイタリア映画らしい素晴らしさでした。
アマゾンでサントラ買おう。
パラリラ系トランペット素敵でした。
ロビーでテーマ曲が流れるのもいいんですよねえ。シネスイッチ銀座。
ベタぼめすぎ、シネスイッチ銀座。多分、近々もう1回行きます。
【さすらいの女神たち】が観たいので。

