やっぱり好きだ。三浦しをん
今回の読了は【きみはポラリス】
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三浦しをんの恋愛短編集です。
ん?恋愛??
ここでいう恋愛の定義は、【誰かをいとしく想うこと】としましょう。
ただ単純に男女のギシアンした恋愛模様ではなく
恋愛に似た感情だったりします。
いとしい、焦がれる、想うとかそんな言葉が似合うでしょうか。
例えば死んでしまった年上の先生だったり、同性の幼友達だったり
同じ親を持つものだったり。
ちょっと変わった相手への届かない想いを綴ったものです。
告白→キス→セックス
ゴォォォォォォル!!!
な恋愛感覚はもうお腹いっぱいです。
相手をいとしく想う心と世間一般的な恋愛との狭間の人間関係が描かれていて
さすが三浦しをん!!と言わずにおれない一冊です。
恋愛かそうでないか微妙だけど恋愛じゃない関係性ってとてもステキです。
それが男女だろうと同性だろうと、誰かをいとしく想う気持ちは否定できないですよね。
物語の世界の恋愛においては、相手のどこがなぜ好きかという説得力が大切です。
ふとした瞬間に、ここがたまらんなぁと思ったり思わせたりするのが妙です。
やっぱりそれがウマイのは三浦しをんですね。
あと、よしながふみ。
その根底はやっぱりBLなのでしょうか。
私はBLはフィールド外なのですが、完成しない想いのかたちは
同性であれ異性であれ、ど真ん中ストレートです。
それでは【きみはポラリス】から、
姉弟疑惑のある老夫婦の女のほうが死んでしまうシーンをどうぞ。
「喜一」 と多恵子さんの静かな声がした。
シーツのうえを、多恵子さんのあの細く白い指先が這った。
「あんたをひとりにしてしまう。」
喜一さんは雑誌から顔を上げ、多恵子さんの自分の手そっとを重ねた。
「かまわねえよ。」
はじめて聞く喜一さんの声はしゃがれていて、
しゃべりかたは案外ぶっきらぼうだった。
「そうながい間のことじゃない。」
多恵子さんの喜一さんに対する妻らしくないものの言い方で
「あんたをひとりにしてしまう。」のセリフと、
しわくちゃになったお互いの手を重ねながら
「かまわねえよ。」と言う喜一さん。
二人が重ねてきた人に言えない苦しい出来事と長い月日の間に
積み重ねてきた愛情を感じることのできる素晴らしいやり取りです。
あと、ひらがなの使い方がうまいなあと思います。
あえて漢字にしないことで、言葉に雰囲気が生まれるんですね。
本当、勉強させてもらいます、先生。
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