今回紹介する記事は
2024年4月23日付けの
 
「毎日新聞」の記事です。
  
【不快な感情と武器効果】


というタイトルで、
専門記者大治朋子氏が、
我々は人間が攻撃的になりやすくなる危うい時代を生きていることについて、
紹介しています。

いつもどおり、
「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。
 
(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

  ☆新聞記事の紹介について

(発信者が重視するテーマに関してはこちらをご覧ください)

始めに読んでほしいブログについて


(1)内容の要約

 和歌山市の漁港で無職の木村隆二被告が、
岸田文雄にパイプ爆弾を投げつけた事件から1年が過ぎた。

 報道によれば、
彼はインターネトで爆弾の作り方を調べていたという。

まともに爆発していたら、
多数の市民を巻き込む事件になっていた可能性がある。

 岸田文雄を標的としながらも、
市民を無差別的に犠牲にしても構わないと思っていたのかもしれない。

 多くの心理学専門家はかねて、
無差別殺傷事件を起こすような実行犯は、
特殊な思想信条を持つとか、
異常な精神状態にある者だとの見方を示してきた。

 だが近年は、
ごく一般的な市民であっても、
状況次第でこうした事件を起こしうるという分析が世界的に主流となりつつある。

 海外の多くの国では、
無差別殺傷事件に銃や爆弾など殺傷能力の高い武器が使われている。

日本ではいずれも入手困難なため、
大きな歯止めになっていた。

ただ組織に属さない個人がこっそり武器を作るとなると、
事前に手がかりを得るのは至難の業だ。

 加えて、
武器に触れているとそれがさらなる「刺激」を生み出し、
攻撃行動へと触発されやすくなるとの指摘もある。

 米社会心理学者のレオナルド・バーコウィッツ氏は1960年代、
「武器効果」と呼ばれる理論を提唱したことで知られる。

不快な感情を抱えている人は、
武器など攻撃を連想させる刺激と出合うと攻撃行動に走りやすくなると訴えた。

 1967年に発表した実験によると、
不快な感情を喚起された被験者のうち、
銃のある部屋に入れられた人は、
バドミントンのラケットがある部屋に入れられた人より攻撃的になりやすかった。

また、
不快な感情を喚起されていない人は銃を見ても攻撃的にならなかった。

 つまり、
「不快な感情」と、
武器がもたらす「刺激」の両方がそろうと、
人間は攻撃的になりやすくなるというのだ。

 日本では、
銃や爆弾など多数の人々を同時に殺傷できる武器に直接触れる機会はほとんどない。

 だが近年は、
その材料や部品、
製造方法までがインターネットで入手しやすくなっている。

 日々の生活には、
「不快な感情」もネット上の「刺激」もあふれている。

両者の不幸な出合いが重なれば、
ごく普通の人が攻撃者の世界へと足を踏み入れていく可能性は高まる。

 私たちはそんな危うい時代に生きている。


(2)なぜこの記事を切り抜いたか    

不快な感情と刺激の危険性に関して、
紹介した記事のため。


(3)自分はどう思うか?

日々、
不快な感情を抱いている者としては、
事件が起こる度にいつか自分もあちら側になるのでは、
と他人事と思えない。

一般的な市民であっても、
状況次第で事件を起こしうるという分析が主流になっているとのことで、
合点がいった記事である。

「不快な感情と」とネットの「刺激」にあふれる時代、
だれもが攻撃者の世界へと足を踏み入れていく可能性がある。

戒めとして覚えておきたい。


(4)今後、どうするか?    

・大治朋子氏に関する記事をスクラップする。

・不快な感情と刺激に関心を持つ。

・人間は攻撃的になりやすくなることを忘れない。


…今回も自分の勉強がてら、
まとめてみました。
  

大治朋子氏に関する記事は、
以前も紹介しました。

不快な感情と武器効果を科学的に基づいて紹介されると、
ありがたいかぎりです。

皆さんも、
不快な感情と刺激により、
いつでも攻撃者の世界へ足を踏み入れていくという、
危うい時代を生きていることを肝に命じましょう。