今回紹介する記事は
2024年3月23日付けの
 
「毎日新聞」の記事です。
  
【特捜世直し幻想】


というタイトルで、
専門編集委員伊藤智永氏が、
特捜が浄化するような幻想はとんだ買いかぶりであることについて、
紹介しています。

いつもどおり、
「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。
 
(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

新聞記事の紹介について

(発信者が重視するテーマに関してはこちらをご覧ください)

始めに読んでほしいブログについて


(1)内容の要約

 東京の某私大で法学部生30人に、
「リクルート事件って聞いたことある人」と尋ねたら、
挙手したのは5人。

「内容も知っている人」と聞いたらゼロ。

生まれる15年以上前のことだから当然か。

 別の事件で、
金丸信の事務所から東京地検特捜部が巨大な金庫を運び出すニュース映像を見せたら、
教室中が息を飲み固まっている。

「金丸」の名前を知っていた学生はゼロ。

全員が最も若い有権者である。

 政治資金パーティ裏金事件は、
捜査着手時「リクルート以来の大疑獄」という触れ込みだったが、
刑事処分が出た後の風景はだいぶ違う。

自民党が長年、
広く組織的に腐っていたのに、
起訴・略式起訴されたのはほぼ無名の3議員と派閥事務員や秘書だけ。

 大物政治家たちは、
「キックバックは知っていても、
政治資金収支報告書への不記載を共謀した証拠はない」
という納得できない説明で軒並み不起訴。

衆参両院の政倫審で、
大物たちはあたかも、
「捜査当局から無罪のお墨付きを得た」かのように開き直った。

何のための捜査か。

 特捜が同じように、
全国から堅持を集めて大捜査を行った河井克之・案里夫妻の選挙違反事件。

地元県議ら100人に計2900万円を配った罪で有罪となったが、
自民党本部からの1億5000万円は買収に使われなかったとして終わった。

一方で強引な捜査手法には今も批判がある。

 地元の中国新聞が特ダネを報じた。

報道によると、
検察当局は河井克之の自宅を捜索した際、
安倍晋三一味・与党幹部からの現金提供を疑わせるメモを発見、
押収していたというのだ。

 A4用紙の上半分に、
「第3 7500万円」(引用先=党広島県第3選挙区支部・河井克之か)、
「第7 7500万円」(参院選挙区第7支部・河井案里か)と入金の日付(党本部からの資金総額と合致)。

下半分に、
「+(プラス)現金6700 総理2800 すがっち500 幹事長 3300 あまり100」
と手書きされていたという。

参院選当時の菅義偉・二階俊博・甘利明と読める。

 同紙の取材に、
菅義偉・二階俊博は否定。

甘利明は、
「党の陣中見舞いを届けた」と答えたという。

 いまだにリクルートやロッキードの伝説をかさに、
特捜が政界を浄化するかのような幻想がある。

後の成り行きを見れば、
とんだ買いかぶりだろう。


(2)なぜこの記事を切り抜いたか    

検察は強きを助け弱気を挫く組織であることについて、
紹介した記事のため。


(3)自分はどう思うか?

「+(プラス)現金6700 総理2800 すがっち500 幹事長 3300 あまり100」

当時、
最初に知ったのは日刊ゲンダイの記事だったかもしれない。

すがっちとあまりって表現と、
安倍晋三と二階俊博と比較した額が、
妙に生々しいというコメントがネット上であふれていた。

検察が世のため人のために仕事をするという幻想は、
捨てた方がいい。

くれよん新ちゃんこと金丸信のリクルート事件や、
田中角栄のロッキード事件を引き合いに出すのならば、
検察庁の看板に黄色のペンキがばら撒かれたことや、
冤罪を捏造することも同時に添えよ。

自民党が長年、
広く腐っていったのに、
検察が起訴したのは、
大野泰正・谷川弥一・池田佳孝という小物を人身御供にしただけ。

政倫審でも、
検察のお墨付きを得たかのように開き直った答弁の数々…。

検察が動くと報じられたら、
何処で手打ちにするかも考えておいた方がいいかもしれない。

国民が思っている以上に、
強気を助け弱気を挫く組織なのだから。


(4)今後、どうするか?    

・伊藤智永氏に関する記事をスクラップする。

・リクルート事件に関心を持つ。

・検察に対する幻想は捨てる。


…今回も自分の勉強がてら、
まとめてみました。
  

伊藤智永氏に関する記事は、
以前も紹介しました。

不起訴になれば検察様のお墨付き得たり、
とふてぶてしさを発揮する自民党の態度、
忘れません。


皆さんも、
検察の使えなさを忘れないようにしましょう。

強気を助け弱気を挫く組織なのですから。