今回紹介する記事は
2024年2月23日付けの
 
「毎日新聞」の記事です。
  
【奇跡と防犯カメラ】


というタイトルで、
論説委員小倉孝保氏が、
人は聖人になれる一方、
時に悪魔よりも薄汚くふるまうことについて、
紹介しています。

いつもどおり、
「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。
 
(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

  ☆新聞記事の紹介について

(発信者が重視するテーマに関してはこちらをご覧ください)

始めに読んでほしいブログについて

(1)内容の要約

 米ニューヨーク上空で2009年、
旅客機がエンジントラブルに見舞われながら、
川に不時着水して乗員・乗客155人の命が救われた。

「ハドソン川の奇跡」と呼ばれる事故から、
先月で15年になった。

 地元メディアが特集や特番で奇跡を振り返っている。

ネットニュース「インサイド・エディション」は、
乗客12人をスタジオに招いて話を聞いた。

 「あの日以来、
人生が変わった人は?」
と問うと、
年齢や性別を問わず全員が笑顔で手を上げた。

 シェリル・ネジマン氏は言う。

「人生との向き合い方が変わった。

朝起きると、
周囲に感謝するようになった」

 「衝撃に備えてください」。

機長のアナウンスを聞き、
バリー・レナード氏は、
「ああ、
死ぬんだ」と思った。

助かった時、
自分は生まれ変わったと感じた。

「生きているだけで幸せなのである」

 年配女性のベス・マクヒュー氏は、
小さな救命いかだからフェリーに乗った時、
寒さのため足が青くなっていた。

すると、
見知らぬ女性がブーツを脱ぎ、
自分の靴下をはかせてくれた。

 「あの日は本当に寒かったのである。

でも、
みんなが互いを気遣い、
助け合っていた」

 生命の危機にひんしても、
乗客たちはパニックにならなかった。

飛行機がとまり、
主翼の上で救助を待つ人々は場所を譲り合った。

そこがいっぱいになると、
「あそこのいかだはまだ、
乗れる」などと協力し合い、
一人でも多くが救われるよう努力した。

 デニス・ロッキー氏は、
「全員が絆で結ばれていると感じた」
と語る。

生きるか死ぬかの瀬戸際に立ちながら、
人は他者を思いやる。

 何も「ハドソン川」の人たちが、
特別優しかったわけではない。

 能登半島の被災者たちは、
知り合いでもないのに暖かい場所を譲り、
励まし合う。

食料を分かち、
冷えた弁当に感謝している。

自ら被災しながら、
ボランティア活動に参加している人もいる。

 一方、
住民のいなくなった家屋での空き巣や避難所での置き引き、
義援金集めを装った詐欺など、
震災に便乗した犯罪が多発している。

困っている人からの盗み、
弱者をだます。

人間の醜悪さを見る気がする。

 人は聖人になれる一方、
時に悪魔よりも薄汚くふるまう。

警察が被災地域で防犯カメラを約1000台、
設置せざるをえなくなった。

これほど悲しく、
嘆かわしい話はない。


(2)なぜこの記事を切り抜いたか    

人間は特別優しかったわけではない反面、
人間の醜悪さを見る気がすることについて、
紹介した記事のため。


(3)自分はどう思うか?

 人は聖人になれる一方、
時に悪魔よりも薄汚くふるまう。

この言葉を忘れないでいたい。

被災した際の日本人の礼儀正しさや協力は、
世界から絶賛されている。

大手テレビ局は日本スゴイ美談として垂れ流すが、
火事場泥棒や避難場所での置き引きといった日本スゴイという酷さを報道しない。

自分に酔いしれて都合の悪いことはなかったことにする。

被災地に防犯カメラ1000台設置という現実。

ここから導き出されるのは、
悲しいことに人間はやはり醜悪なのではないかという、
性悪説である。


(4)今後、どうするか?    

・小倉孝保氏に関する記事をスクラップする。

・ハドソン川の奇跡に関心を持つ。

・人間は聖者にもなれるし悪魔よりも薄汚くふるまうことを忘れない。


…今回も自分の勉強がてら、
まとめてみました。
  

小倉孝保氏に関する記事は、
以前も紹介しました。

人は聖人になれる一方、
時に悪魔よりも薄汚くふるまう。

覚えておいて損がない言葉だと思います。


皆さんも、
被災地における現状に関心を持って下さい。

善悪が入り混じる光景を拝めるはずです。