今回紹介する記事は
2021年9月9日付けの
     
「北海道新聞」の記事です。
      
【サンマ 今年は大きめで値ごろ】


というタイトルで、
元女子スキージャンプ日本代表コーチで、
「選魚職人」を目指して修行中の山田いずみ氏が、
秋の顔に対して選魚職人は、
いかにして良いものを適正な価格で手に入れるか、
蓄積した経験が勝負であることについて、
紹介しております。

いつもどおり、
「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。
 
(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

 ☆新聞記事の紹介について

(発信者が重視するテーマに関してはこちらをご覧ください)

始めに読んでほしいブログについて


(1)内容の要約

 食欲の秋がやってきた。

中でも、
やはり秋と言えば、
「サンマ」。

脂の乗ったサンマに、
大根おろしとしょうゆ。

想像しただけでヨダレが出る。

 そんなサンマ。

近年、
漁獲量がどんどん減っている。

全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)によると、
2000年代には漁獲量が30万トンを超えた年もあったのだが、
2019年は約4万トンで、
2020年は訳3万トンに減ってしまったのである。

 札幌市中央卸売千葉では、
待ちわびたサンマが8月20日、
今年初めて入荷した。

選魚職人たちにとっても、
サンマは特別である。

市場内には「初入荷」と書かれたのぼりが立ち、
ピリピリと張りつめた空気が漂う。

 今年は競りが行えず、
卸売業と私たち仲卸業者が直接交渉する相対取引で買い付けた。

業界にとって、
「サンマは秋の顔」。

「初入荷は絶対に欲しい」
のが心情。

選魚職人は、
いかに良いものを適正な価格で手に入れるか、
蓄積した経験で勝負する。

 弊社のベテラン選魚職人は、
1匹140グラムと型も良く、
脂の乗った「この日一番」を買い付けて早速、
札幌市内のデパート鮮魚店に納入できた。

 現在はまだ、
毎日とはいかないが、
定期的に入荷している。

多い日は150トンくらい入る。

1キロ600円くらいから、
大きいものだと2千円の値が付く場合もあるそうだ。

昨年よりも大きめのサンマが安く入ってきており、
今後、
期待が持てそうである。

 今年のサンマの量は、
水産庁の予測では、
過去2番目に不良だった2019年を下回るとしている。

 弊社のベテラン選魚職人は、
今年の漁獲量は減るかもしれないが、
(現在入荷しているサンマは)型が良く
小さい型でも、
鮮魚店において150円程度で売られていることは、
2019年ではあり得なかったと話す。

 こうなると、
「市場でほとんど見ることがなかった」
というブランドサンマにも期待したいところ。

道東の漁協には、
それぞれブランドがある。

 漁協では、
鮮度・大きさなど、
一定の基準をクリアしたものだけに、
ブランドを与える。

例えば、
根室市の歯舞漁協は、
「一本立ち歯舞さんま」。

鮮度が良いと、
頭を上にして尾のそばを持つと曲がらずピンと立つ。

そこから、
「一本立ち」の名が付く。

 そのほか、
釧路市漁協の「青刀」は、
その名の通り青光する刀のイメージである。

厚岸漁業の「大黒さんま」などが有名である。

 ブランドサンマは例年なら、
9月下旬か10月に入ったころに出始める。

今年はまだ、
近海にはブランドを名乗るのに必要な170グラムや180グラム以上の大型は、
ほとんど見られないとのことである。

 ブランドサンマが、
秋の食事を彩れるかが気になる。

4月にスタートした<目からウロコ 選魚職人修行中>だが、
私の勤務形態が変更になったことで、
この連載は今回が最終回となる。

短い間だったが、
ご愛読に感謝。


(2)なぜこの記事を切り抜いたか    

サンマについて、
紹介した記事のため。


(3)自分はどう思うか?
 
サンマは、
秋の味覚における代名詞である近海性回遊魚である。

サンマが光に集まる習性を利用した「サンマ棒受網(ぼううけあみ)漁法」が普及し、
漁獲量が増大した。

主な餌は、
動物プラクトン・魚卵・稚魚である。

選び方は、
黒目のまわりが透明で、
赤く濁っていないものがよい。

旬は9~10月である。

現在の漁は主にサンマ棒受網によるものである。

サンマっは、
TAC(漁獲可能量)制度の対象魚種である。

TAC制度とは、
魚ごとの捕獲できる送料を定めることにより資源の維持、
回復をはかる資源管理手法の一つである。

対象魚種は、
サンマ・スケトウダラ・マアジ・マイワシ・ゴマサバ・スルメイカ・ズワイガニ、
である。

サンマの成分・特性として、
皮にはビタミンB2が多く含まれている。

内臓には、
ナイアシンが多く含まれている。

脂質・EPA・DHAが多く含まれており、
キンキより安く、
栄養豊富、
おいしい時期に食べられる。

北海道の主な漁獲地域として、
根室振興局根室市が、
漁獲量及び漁獲金額とも全道一である。

サンマの水揚げが多い道東の各漁協では、
新鮮なサンマを流通させる工夫を凝らし、
ブランド名をつけることにより、
差別化を図る動きが出ている。

根室・歯舞漁協の「舞サンマ」は、
海水を紫外線殺菌し、
シャーベット状の氷を入れた状態で運ぶことにより、
鮮度を保ったまま消費者に届けるものである。

また、
厚岸漁協の「大黒さんま」、
浜中漁協の「日帰りサンマ」、
釧路市漁協の「青刀(セイトウ)」、
「青鱗(セイリン)」など、
捕れたてのサンマを品質管理しながら素早く流通させることで、
他の産地に差をつける、
より新鮮なブランドの確立が図られている。

前々回のトキシラズ、
前回のイカ、
「魚食」に繋がればという思い出始まったシリーズだが、
勤務形態の変化により、
今回のサンマ記事が最後となってしまった。

本当に素晴らしいものほど、
早く消えていくのは世の常だろうか。

この記事が掲載されてから約三ヶ月、
山田いずみ氏が新しい勤務形態に慣れ、
子どもとの生活が充実していることを願ってやまない。


(4)今後、どうするか?

・山田いずみ氏の記事をスクラップする。

・サンマに関して関心を持つ

・「魚食」を積極的に取り入れる。


今回も自分の勉強がてら、
まとめてみました。

山田いずみ氏に関する記事は、
以前紹介しました。

今年は大好きなサンマの刺身を生姜醤油で食することなく、
終わってしまいました。

塩焼きも例年に増して、
細いものばかりで脂の乗ったものとも巡り合えず、
あまり楽しめなかったのは、
気候変動が大きいものと思われます。


皆さんも、
「魚食」に関心を持ってみて下さい。

山田いずみ氏の連載がなくなったことが、
無念極まりないのですが、
私たちが魚食に関心を持つことが、
意志をつぐことと思います。