今回紹介する記事は
2021年8月10日付けの
     
「毎日新聞」の記事です。
      
【あいまいさへの耐性】


というタイトルで、
専門記者大治朋子氏が、
あいまいさへの耐性低下と独裁的な政治とは、
相性がいいことについて、
紹介しております。

いつもどおり、
「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。
 
(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

 ☆新聞記事の紹介について

(発信者が重視するテーマに関してはこちらをご覧ください)

始めに読んでほしいブログについて


(1)内容の要約

 「作戦司令部には兵站無視、
情報力軽視、
科学的思考方法軽視の風潮があった」

名著「失敗の本質 日本軍の組織論的研究」(戸部良一ら著)
を改めて読み返すと、
グランドストラテジー(大戦略)の欠如や近視眼、
場当たり的対応などその多くが、
現政府の失政と重なる。

 無謀運転が常態化する「日本丸」がどこに向かうのか。

国民は公開図を見せられるでもなく、
あいまいさの海を漂い続けている。

行方のすべてが不透明だ。

 心理学に「あいまい耐性」という言葉がある。

現実社会はあいまいで複雑。

だが私たちは脳内の前頭葉で熟慮を尽くし、
あいまいさに無理やり白黒をつけたりせず、
不確実性に耐えながら最適な判断をしようと努める。

これがあいまい耐性だ。

 ところが、
戦時や有事など非常事態では心身に負荷がかかり、
熟慮の力が奪われ、
単純で分かりやすい話にとびつきやすくなる。

 あいまいさに耐えられなくなると、
物事をやたらと断言する指導者や陰暴論にも魅せられやすくなる。

トランプの支持者は善悪二元論的な思考を好んだし
歴史を振り返れば日本がファシズムや全体主義を経験したことも、
人々があいまいさを排した独裁政治に身を預けたことと無縁ではないだろう。

 英国で発表された心理学の論文によると、
不確実性が広がる今日においては、
あいまい耐性の低下は、
精神的な問題を抱える事態にもつながりうるという。

 もう一つ注意したいのが、
あいまいさに対する体制の低下は人間が本来持つ認知のクセ、
いわゆる認知的不協和と相性がいいことだ。

矛盾する情報に遭遇すると不快になり、
つい自分が気に入らない方の情報を無視したり、
軽視したりしてしまう傾向だ。

 五輪はやるが国民は自粛をという政府の方針は、
あいまいで矛盾だらけ。

そもそもストレスが高じ、
あいまいさが低下している国民が、
嫌な選択肢(自粛)を無視して街に繰り出したとしても、
国民だけを責められようか。

もうこれ以上のあいまいさを受け入れるのはムリ、
と感じてしまうほど社会が余裕を失っていると見るべきだろう。

 重ねて言うが、
あいまいさへの耐性低下と独裁的な政治とは相性がいい。

「負の歴史」を繰り返さぬためにも、
秋の総選挙には熟慮を重ねたい。


(2)なぜこの記事を切り抜いたか    

あいまいさ耐性の低下は、
認知的不協和と相性がいいことに関して、
紹介した記事のため。


(3)自分はどう思うか?

アンガーマネジメント6つの類型において、
白黒パンダの傾向が強い自分にとって、
あいまいさへの耐性は極めて低いと思われる。

「敗戦」という言葉が当て嵌まってしまう、
場当たり対応しかできず、
プランBどころかプランAすら存在しない、
無謀運転が常態化する「日本丸」。

秋の総選挙で熟慮もせず、
長い者に巻かれろ、
寄らば大樹の陰、
強きに媚びて弱気を挫く思考で有権者の半数程度の投票結果は、
自民・公明・維新・民民という、
改憲勢力の出来上がりである

今までの愚図対応を容認する国は、
ギリシャ宜しく国家破産してしまえと思ってしまう。

政府が行動規制を撤廃したら、
忘年会はしないのか、
新年会はいつやるんだと喚く自(分棄)民党信者が、
身近で跋扈する。

感染者がまた増えてきているのに、
都合の悪い情報は、
見たくない・聞きたくない・信じたいものしか信じない。

カルト宗教信者に近いこの思想には、
できる限り近寄らないように努める。

「負の歴史」に学ばない者たちとは距離を置き、
「ガンガン行こうぜ!」ではなく、
「命を大事に」を優先しようと強く思う。


(4)今後、どうするか?

・大治朋子氏の記事をスクラップする。

・心理学「あいまい耐性」に関して調べる。

・ファシズムや全体主義と決別する。


今回も自分の勉強がてら、
まとめてみました。

大治朋子氏に関する記事は、
以前も紹介しました。

いってることとやってることが異なる場合、
正しいのはやってることと聞きます。


皆さんも、
有事の際に単純な話にとびつかないようにして下さい。

航海図も見せらず、
海を漂い続けてられているのが、
紛れもない現実なのですから。