太陽電池の適正価格は?
ペロブスカイト太陽電池の現状と課題(2/3)
伊藤研究室のペロブスカイト太陽電池の特徴と目標
- 低コスト化: ガラス基板、酸化チタンETL、カーボン電極の採用により、低コスト化を実現。
- 耐久性: カーボン電極採用により、高湿度環境下での耐久性が大幅に向上。30年以上の耐久性も視野に入れている。
- 効率: 20%を超える効率の実現を目指し、界面のパッシベーションなど、さらなる効率向上に取り組んでいる。
- 製品化: 兵庫県立大学発のベンチャーを通じて、外部企業との連携を進め、製品化を目指している。
ペロブスカイト太陽電池と結晶シリコン太陽電池の比較
項目 | ペロブスカイト太陽電池 | 結晶シリコン太陽電池 |
---|---|---|
コスト | 低コスト化に成功。しかし、中国製品の異常な低価格との競争は厳しい。 | 中国製品は補助金政策などにより、異常な低価格。 |
効率 | 20%を超える効率の実現が報告されており、量産化によるさらなる改善が見込まれる。 | 20%を超える効率の製品がすでに存在する。 |
耐久性 | カーボン電極採用により、高湿度環境下での耐久性が大幅に向上。 | 長年の実績があり、耐久性については信頼性が高い。 |
その他 | タンデム化は困難と判断し、単層での製品化を目指す。 | タンデム化による効率向上も検討されている。 |
ペロブスカイト太陽電池の課題と今後の展望
- 中国製品との競争: 中国製品の異常な低価格が大きな課題。
- 耐久性: 長期的な実証実験が必要。
- 量産化: 量産プロセスでの効率維持が課題。
- 国産太陽電池の育成: エネルギーセキュリティや雇用確保の観点から、国産太陽電池の育成が重要。
まとめ
伊藤研究室のペロブスカイト太陽電池は、低コスト化と高耐久性を実現しており、製品化に向けた大きな進展を見せている。しかし、中国製品との競争や、長期的な耐久性の実証など、克服すべき課題も残されている。国産太陽電池の育成のためには、政府や産業界の支援が不可欠である。
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ペロブスカイト太陽発電アドバイザー情報誌 Pervskite Energy Report
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