北海道初のペロブスカイト太陽電池の導入実証、日揮らが本格始動
日揮、エネコートテクノロジーズ、苫小牧埠頭がペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた実証実験を本格始動。北海道エリアでのペロブスカイト太陽電池の実証は、国内初の取り組みになるという。
2024年04月26日
概要
- 日揮株式会社、エネコートテクノロジーズ株式会社、苫小牧埠頭株式会社は、共同でペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた実証実験を本格始動した。
- 実証実験は北海道苫小牧市にて実施され、物流倉庫の屋根や外壁にペロブスカイト太陽電池を設置し、発電性能などを検証する。
- 本実証実験は、北海道エリアでのペロブスカイト太陽電池の実証実験としては初となる。
実証実験の概要
- 設置場所:苫小牧埠頭が所有する物流施設
- 設置方法:フィルム型のペロブスカイト太陽電池を、倉庫の凹凸状の屋根や外壁に設置
- 実証期間:2024年4月1日~2025年3月31日
- 検証項目:設置方法、発電性能、環境条件への適応性など
ペロブスカイト太陽電池の特徴
- 軽量かつ柔軟に製造可能
- ビルの壁面、耐荷重の小さい屋根、車体などの曲面など、さまざまな場所に設置可能
- 塗布などによる連続生産が可能
- レアメタルを必要としない
- 20%以上の高い変換効率が実現可能
期待される効果
- 太陽光発電の導入促進
- 再生可能エネルギーの普及
- 地域経済の活性化
今後の展望
- 実証実験結果に基づいて、ペロブスカイト太陽電池の商用化に向けた検討を進める
- 北海道におけるペロブスカイト太陽電池の普及を目指す
参考情報
2024年04月26日
[スマートジャパン]
日揮は2024年4月25日、エネコートテクノロジーズ、苫小牧埠頭と共同で、ペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた実証実験を本格的に開始したと発表した。
ペロブスカイト太陽電池は、軽量かつ柔軟に製造可能という特徴を持ち、ビルの壁面や耐荷重の小さい屋根、あるいは車体などの曲面といった、さまざまな場所に設置できる次世代太陽電池として期待されている。また、塗布などによる連続生産が可能であること、レアメタルを必要としないなどのメリットを持つ。さらに20%以上の高い変換効率が実現できるという特徴もある。
今回の実証では苫小牧埠頭が所有する物流施設に、京都大学発スタートアップであるエネコートテクノロジーズが開発したペロブスカイト太陽電池を設置。苫小牧埠頭の倉庫などで使用されている凹凸状の屋根や外壁に、フィルム型のペロブスカイト太陽電池を設置した。
実証エリアの様子と、設置したペロブスカイト太陽電池 出典:日揮
実証実験は既に4月1日から本格的に開始しており、物流倉庫の屋根と壁面に取り付けられたペロブスカイト太陽電池から発電データの取得を始めている。北海道においてペロブスカイト太陽電池の実証実験は初の取り組みとしており、今後、低温・積雪・塩害といった環境条件を持つ北海道の港湾エリアで1年間かけて実験を実施することで、設置方法や発電性能などを検証する。実証期間は2025年3月31日までを予定している。
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