2021年管理戸数ランキング ベスト5 |  NPO法人日本住宅性能検査協会 建築・不動産ADR総合研究所(AAI)

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 2021年管理戸数ランキング ベスト5

 (全国賃貸住宅新聞)

(INA&Associates Inc)

 

賃貸住宅管理業適正化法(以下、管理業法)の施行という、記念の年となった2021年の「管理戸数ランキング」には、全国の賃貸管理会社1063社が顔をそろえた。

 

 大東建託グループ(東京都港区)が新型コロナウイルス下においても4万4044戸増やし、トップを独走する。

6位までの上位は前回と顔ぶれが変わらず、施工不備問題で苦しむレオパレス21(東京都中野区)を除く各社が管理戸数を伸ばした。

前回8位のミニテック(東京都港区)は無回答で不在となり、10位内に入ったのが前回11位の東急住宅リース(東京都新宿区)だ。管理戸数を8002戸増やし、8位にランクインした。

 

第1位:大東建託グループ

大東建託は東京都港区に本社を置き、全国に支社を展開して賃貸住宅の建設と賃貸経営の受託サービスを行っている建設会社です。
2021年の賃貸管理戸数は117万4264戸で、2位以降を大きく上回る数で独占しています。
昨年は113万218戸(1位)でしたが、コロナ禍でも4万戸以上も増やすことに成功し、3月期の不動産事業の売上は1兆円を超えました。
また、今期は管理戸数120万2200戸を計画しています。
そんな大東建託は一括借り上げサービス(サブリース)を採用しており、空室や滞納、入居トラブルなどの経営リスクはすべて会社側が請け負ってくれます。
入居者募集からクレームの対応、入金の確認など賃貸管理を包括的に引き受けてもらえるので、煩わしい業務から解放されます。
専門資格を保有するスタッフが2ヶ月ごとに定期点検を行い、品質維持と修繕場所の早期発見、メンテナンスにより資産価値を維持した管理をしてくれます。
また、主要3社が入居斡旋活動を行っており、仲介実績は業界トップクラスとなっているので、空室のリスクも少なく安定した利益を得ることが可能です。
大東建託では、「24時間いい部屋サポートセンター」を設けています。
夜間や休日などの営業時間外でも緊急事態に対応できるように、24時間対応しているサポートセンターです。
急な水のトラブルといった入居者だけではなく、オーナーも気軽に問い合わせることができます。

 

2位:積水ハウスグループ

積水ハウスは大阪府大阪市北区に拠点を置く住宅メーカーです。
ハウスメーカーとしても有名ですが、積水ハウス不動産を通じて賃貸管理も手掛けています。
今年の賃貸管理戸数は、65万7190戸でした。
昨年が63万9780戸で、1.7万戸以上も増やすことに成功しています。
積水ハウスは自社で建築している賃貸住宅「シャーメゾン」や賃貸マンションを中心に、賃貸物件の管理業務の経験が豊富です。
賃貸事業の計画から運営・管理の代行、また全室一括借り上げまで対応しており、収益性の高い賃貸経営になるようにサポートしてくれます。
長期での経営を見通して最適な賃貸物件やリフォームの提案、きめ細かなメンテナンスの対応、独自の建物保証制度などアフターサポートは充実しているので安心して管理を任せられます。
資産を次の代に残していくための、相続税対策や税務に関するサポートを受けることも可能です。
また、自社物件は外観や間取り、住宅性能、耐震性・耐久性などに優れ、高い入居率を誇ります。
積水ハウスが管理するシャーメゾンにおいては、2021年1月時点で入居率は97.7%と良好です。
また、自社集客にこだわっており、成約者の80%以上が自社集客からの契約というパターンが多く、集客力にも優れています。

 

3位:スターツグループ

スターツは東京都中央区に本社を置き、不動産の賃貸や仲介、管理などを行うグループ会社を総括しています。
今年の賃貸管理戸数は61万2953戸でした。
昨年が59戸2018戸だったので、2万戸以上増やしています。
グループ内で建築された賃貸住宅の管理も手掛けており、それが安定的に受託を伸ばす要因となりました。
賃貸管理は主にスターツアメニティーが担っており、30年以上の管理実績を持ちます。
「ピタットハウス」という名で全国フランチャイズを展開して集客し、さらに自社サイトや大手ポータルサイトなどインターネットも駆使して客付けを行っているのが特徴的です。
また、管理面ではトラブルの未然回避に重点を置いており、定期的な巡回や丁寧な入居者対応、資産価値を維持するための長期営繕計画、オーナーとの密なやりとりなどきめ細かなサービスの提供に尽力しています。
定期巡回報告はWeb上で一元管理されており、オーナーはいつでも閲覧して状況の確認が可能です。
また、賃料滞納の解消する取り組みの一環として、「アシストレント」という賃貸保証システムを用意しています。
アシストレントはスターツグループの賃住保証サービス株式会社が展開するサービスで、万が一に入居者が家賃を滞納しても、スターツアメニティーと連携してオーナーに支払いや滞納分の督促などを行ってくれます。
オンラインシステムでは銀行と直結しているので、督促状況をリアルタイムで確認することも可能です。
他にもグループ会社のエスティーメンテナンス株式会社を通じて、24時間のクレーム受付や定期的な保守点検、掃除などのサポートも受けられます。

 

4位:大和リビング

大和リビングは東京都新宿区に本社を置き、全国でアパート・マンションの管理事業を手掛ける会社です。
ハウスメーカーで有名の大和ハウスのグループ会社で、賃貸管理以外には定期借地権活用や社宅・寮管理代行、リフォーム事業、保険代理店なども手掛けています。
今年の賃貸管理戸数は60万428戸となっており、昨年の58万4865戸から約1万5000戸以上も増やしました。
大和リビングでは、入居者募集や契約業務、賃貸管理など要望に応じて賃貸管理を受託することが可能です。
一括借り上げでの転貸も行っているので、空室がある状況でも安定した収入を確保できます。
一括借上システムでは、契約書の作成や賃料回収、入居者審査、クレーム対応、入居時の立会い、退去後の原状回復といった管理業務を行ってくれます。
また、安定した経営を行うためにリノベーションの提案・施工、インターネット導入など様々なサポートを用意しているのも大手ならではの強みです。
仲介事業会社のダイワエステートと連携して全国に対応したネットワークで、入居者募集も行っています。
AIスピーカー搭載の賃貸住宅や家具家電のレンタル・ネット販売など入居者サービスを拡充しており、様々な工夫で入居率の維持にも務めています。

 

5位:レオパレス21

レオパレス21は、東京都中野区に本社がある大手不動産会社です。
今年の賃貸管理戸数は57万3673戸でした。
昨年は57万5798万戸だったので数は減っていますが、順位に変更はありません。
アパートの施工不備発覚後は改修を進め、入居率の向上と経営の立て直しに努力しています。
コロナ禍で業績を落とす法人や外国人の顧客を中心に取り戻しを図ったことが、解約を最小限に留めたのだと考えられます。
レオパレス21はワンルームマンションを中心に豊富な賃貸管理実績を持ち、また総合的に対応している点が強みです。
全国102拠点の管理センターがあり、全国どこでもきめ細かな現場対応を行ってくれます。
巡回清掃や法定点検、建物点検、メンテナンス、保険代行手続き、災害の対応などサービスも豊富です。
入居者の募集や契約、退去手続き、家賃の回収、クレーム対応、入居者同士・ご近所トラブル、ゴミ問題など入居者の管理も任せられます。
なおレオパレス21ではアパートの建築から対応しており、「一括借上げ方式(空室保証型)」、「一括借上げ方式(入居実績連動型)」、「管理委託方式」、「自主管理方式」の4つの賃貸経営を選ぶことが可能です。
空室保証型の一括借上げ方式は空室の有無問わず、借上げ賃料が毎月入ってきます。
入居実績連動型は入居実績と連動して収入が入ってくるので、より高い利益に期待できますが、空室保証がないので注意しましょう。
管理委託方式も空室保証はないものの、賃料はオーナー自身で設定することが可能です。
契約期間中は入居者募集や契約、物件管理など必要な業務をすべて任せられます。
一方、自主管理方式では付加価値の高い賃貸住宅が提供されるだけで、管理業務だけはオーナーが担うことになるので注意してください。

 

2021年管理戸数ランキング(全国賃貸住宅新聞)

 

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