今回の音の履歴はウッドストック・フェスティバルについて

 

1969年のミュージックシーンにおける

最大のイベント。

 

ウッドストック・フェスティバル

 

当時は、カウンターカルチャーとして

「Love&Peace」を合言葉に

ヒッピームーブメントがあった。

新しい生き方、新しい世界を求めて。

その一つの頂点的な象徴が

このミュージック・フェスティバルだった。

 

30数組のフォークソングやロックのグループが出演。

8月15日(金)から17日(日)までの3日間

(18日の朝までやっていたという)

延べ40万人もの若者が集まった。

 

まさに「伝説のフェスティバル」となった。

この「ウッドストック」を通じて

真にロックに目覚めたと言ってもいい。

 

そんな中から印象的なグループを。

 

1日目の最後に登場したのが、

ジョーン・バエズ。

ギター1本で歌った。

 

『We Shall Overcome

 

邦題は『勝利を我らに』。

力強い歌だ。

 

    We Shall Overcome / Joan Baez

 

私たちは 打ち勝つ

私たちは 打ち勝つ

私たちは 打ち勝つ

いつの日にか

心の奥深くで

私たちが 打ち勝つことを

信じている

 

 

と切々と歌う。

プロテストソングの魂が

心を強く打つ。

まさに、このフェスティバルの精神を

象徴したような歌。 ハート

 

 

2日目の午後に登場したのが

サンタナ。

カルロス・サンタナを中心としたグループ。

 

ここではインストルメンタルの

 

『Soul Sacrifice

 

という曲を。

フェスティバルの会場の雰囲気も垣間見える。

 

    Soul Sacrifice / Santana

 

 

サンタナはロックの中に

ラテン音楽のリズムを持ち込んだ。

その独特なスタイルで有名となる。

ほとんど無名だったバンドが

このウッドストックへの出演で

一気にその名を轟かす。

サンタナの音楽は

そのものが解放のサウンド。

そして、この映像を観ると、

観客の反応がいかにミュージシャンの

演奏に影響するかが分かる。

会場と一体となって、サンタナの音楽は

とほうもなく盛り上がっていく。 ラブ

 

 

最終日、3日目。

実は時間が押して、翌朝になってしまった。

最後に登場したのが

ジミ・ヘンドリックス。

左利きながら右利き用のギターを使い

魂の叫びのような演奏をする。

 

『The Star-Spangled Banner

 

日本語では『星条旗』

つまりアメリカ国歌。

 

             The Star-Spangled Banner / Jimi Hendrix

 

 

時はベトナム戦争の真っ最中。

そして、ベトナム反戦の運動も

世界的に広がっていた。

ジミ・ヘンドリックスは

ギターによって、

戦闘機の銃撃や爆撃を象った。

血まみれのアメリカを演じた。

明確な反戦の意志を込めて。

Love&Peaceの

Peaceの側面を代表するような演奏だった。チョキ

 

 

ウッドストック・フェスティバルは

一時代を象徴する音楽祭だった。

世界の音楽界、そして若者の感性に

与えた影響は計り知れない。

そして、音楽もフォークからロックへと

舵を切ったように思われた。