言うまでもなかろう、ジオン公国のモビルスーツ、グフである。

 息子が動力パイプ等をシルバーに塗装してカスタム化しました。

 あたかも本当に動いているかのようなヒートロッドの躍動感を見よ。

 別角度から。

 ランバ・ラルが言うとおり、たしかにザクとは違う。

 ヒーロー感の漂うたたずまいである。

 背面。バックパックのスラスターがかっこいい。高度かつ柔軟な運動性を可能にしたこの背面スラスターの存在は、実は連邦が開発していたRX-77(ガンキャノンの初期量産型、詳しくはThe Originを見てね)を圧倒しえた理由に他ならない。機動力と走破性を高めた戦車、という認識でしかモビルスーツをとらえていなかった連邦軍に比べ、ジオン公国は最初から巡洋艦クラスの火力と戦闘機並みの機動力を備えた「ゲームチェンジャー」としてモビルスーツを開発していたのだ。

 よくよく考えるとこの肩の角、先端が自分の頭の方を向いているのであまり戦闘で役に立たない気がするが、そんなことを言い出したら、ガンダムのめちゃめちゃ目立つ白、赤、青のカラーリングは先頭において極度に不利じゃないの、ということになる。つまり、ヒーローとは理屈や合理性を超越したた存在なのであり、ゆえにグフはヒーローっぽいのである!

 ガンダムThe Originをご覧になった方はよく承知であろうが、グフを操ってホワイトベースと戦ったランバ・ラルは実に男らしい好漢である。コロニー落としに反対してドズルの命令に背いたため、最後まで大尉のままであったが、本来ならば大佐ぐらいに昇進していてもおかしくないし、もしジオン・ズム・ダイクンが不慮の死を遂げることがなかったならば、ジオン公国の最高幹部になっているべき人材だった。

 このシルバーに輝くグフこそ、ランバ・ラルの乗機にふさわしい「ランバ・ラル専用グフ」と我が家では呼称している。