いやあ嬉しいなあ。佐藤幸恵・・・・あっぱれだ。

あれは3年前。

「青山でふとん職人目指しませんか!?」

3年前に友人がいるリクルートで募集をかけたら当時200人以上の募集があった。

沢山の面接をこなし最終選考は3人に絞られた。

その3人になぜうちの会社に入りたいかをワード1枚分でいいので
くださいと話した。

僕の番頭・鶴崎君の採用のときもそうだったが目をつけていた佐藤ちゃんも
期待通り丁寧に手書きで書いてきた。

やっぱりなあと思った。

この子を入れたいなあと思う子はなぜか偶然手書きで書いてくる。
もちろんパソコンは使える。

そして僕は裁縫学校を卒業後、東京駅の本屋さんでバイトしていた
佐藤幸恵を採用した。

入社したあと新聞の取材も来た。若い女性でふとん職人を目指すのは
ニュースになった。

そしておたふくわたの社員になって数か月後・・・

佐藤ちゃんのおばあちゃんの具合が悪くなった。佐藤ちゃんが好きだったおばちゃん。
そもそも彼女は裁縫の学校にいったのもおばあちゃんの影響が大きかったのだ。

そのおばあちゃんが亡くなる直前「実は昔、わたの工場で働いていたんだよ」と佐藤ちゃんに
話したのだ。

その事実を初めて聞かされた佐藤ちゃん。僕はその話を聞き縁を感じた。

やっぱり君が入ることがすでに神様によって決められていたんだよなあ。

その佐藤ちゃんが3年目を迎えた先日、東京地区のふとんの技能士競技大会で3位に入賞した。

3年やって3位ってすごいなあ。うん、なんていうか僕はホント幸せを感じた。
嬉しかったよ。

まじで泣きそうだったよ。ホント良かった。

来年...3月に本番の技能士検定がある。あんまり彼女にプレッシャーかけたく
ないからしつこく言っていないがこの勢いで合格だね。突き進んでほしい。

その検定を終えるといよいよニューヨークだ。

ニューヨークの弊社の前にある人気スポット「ブライアントパーク」で来春、弊社と某企業主催の「THE FUTON LIVE ~技~」を開催する企画があり癖のあるめったなことで興奮しないニューヨーカーの前で彼女にふとん実演をしてもらうことになった。

ロック好きな彼女に新しいスタイルの実演会、楽しみだなあ。。

天国のおばちゃん絶対喜んでいるよ。

目の前でお客様の打ち直しふとんと大ヒットしたのび太のお昼寝座布団の前で
すごくいい写真なのに「恥ずかしいので絶対に顔はだめです!!」と言われた・・・。

でも佐藤ちゃん、すごくいい笑顔だったぞおお!!


九代目無駄話