週末の運動会は無事に終わった。

リレーも怪我せず速く走れて安心した・・・


夕方は新聞と雑誌の取材もあり

へとへと。足もパンパン(笑)


さて・・・明日からはまた仕事。


下期はおたふくわたにとって大事な半年。


おかげさまで上期は昨年よりも売り上げが増加している。


この大変な時期に1円でも数字が増えていること、

本当にお客様に感謝しています。


そして社員の皆が良くがんばっている成果だと思う。



でもこれからはまだまだ越えないといけない山があるので

月曜日から東京の社員たちと緊急の会議を行う。



そして明日夜には世界初!?のあの新商品 たちの発売が

サイトで出来るように・・・。明日は皆大変だけどよろしくね。



さて・・・



今日はちょっと読者の皆さんには暗い話し

かもしれないのだが・・。



書こうか書かないか悩んだが、自分の気持ちを引き締める

ために書くことにした。



福岡に出張で行った際、商談先のお客様の会社の

すぐ近くにいまは無人の祖父・祖母の自宅がある。


予定より早く到着したので商談前に、勇気を出していくことにした。


隣の親戚がきちんと管理してくださっていて急激な

老朽化は防げているのだが、有名な方が設計したとして

今見ても素敵な家だと感じた・・。親戚にも感謝しています。


なぜ勇気なのか・・・


僕ら原田家分家は江戸時代に今の呉服町で創業した後、

家を大濠公園近くに越し、そして最後はこの場所に家を建てた。


僕が生まれた頃は祖父・祖母はもうこの家だったのだが


ここは沢山の思い出がつまりすぎている。



祖父母、父、下に住んでいた叔母、皆天に召されたけれど

家も思い出もきれいに残っている。



そして・・・・


この場所こそ大好きだった僕の父が倒れた場所なのだ。


父についてのコラムにご興味ある方はここ をクリック

ください。



年末は家族で博多に行って正月を迎えるのが恒例だったが

あの2日目の夜、父の妹である叔母夫婦の家で皆で食事を

していた。



だが9歳の僕だけ父の異変に気がついていた。



頻繁にトイレに行っていたのを誰も気がついていなかった。


なんかおかしい、なんか元気がない。


僕はなぜか早く帰りたくなっていた。



そして帰り、祖母の家に戻る際に2台のタクシーで

帰宅することに。


僕は父と2人でタクシーに乗った・・・・



タクシーから降りた父は「ダメだ・・・気持ち悪い・・・」

と言ってふらふらになりながら祖母の家の階段を

上がっていった・・・



僕もこの家の相続人なので先週、勇気を出して門をくぐり


あの階段を僕は上がってみた。

足が震えた。そうだ。この階段だ・・・・。


やはり沢山の思い出がある中

父との別れを1番思い出してしまう。


泣き崩れそうになった。


その2時間後に父は病院から無言で帰ってきた。


52歳。心筋梗塞。新聞に大きく出た。


僕は9歳で呆然としながらお位牌を持って葬式に出た。


遺品の中には僕には止めたと約束していたのにスーツ

内ポケットに数本ミニケースに入れてタバコを隠していた父に

怒った。


狭心症の薬もあった。


37歳になってもこの場所に来ると一瞬で子供に帰る。


祖父は僕が3歳のとき、祖母は20歳のときに亡くなったが

今でもあの玄関から祖父や大往生した祖母が出てくるような気がした。


商談先のお客様にはばれていないと思うが僕の心は穏やかで

はなかった。動揺を必死に抑えていた。


でも今考えると行って良かった。


気が引き締まった。


心の中で頬を叩いたような気分になっていた。


今、僕はこうしておたふくわたを継いでいる。


そしてこれからも会社を守っていかなければいけない。


来年は創業170年目。


この大事な節目に自分が無事に社長として

会社を守れるように。



創業130年目は父が社長の時だった。



その40年後、会社はがんばって生きている。

息子の僕が継いでいる。



今日、運動会で園長先生がとてもいい話をしていた。



「たとえビリでも最後まで走ること」



「はちまきや靴が脱げてもそのまま走ること」



「沢山お友達を応援すること」



それは経営者も同じ。


沢山の宝物を残してくれたご先祖様に感謝しつつ同族会社の

経営者としてバトンを持って走り続けること。



例え、1位の企業にならなくても最後まで走ること。



僕はいつまでもいつまでも撮影したこの祖父の家の

写真を残しておこうと決意した。


来週から下期。10月はおたふくわたが復活してちょうど

6年目になる。


今日は暗い話ですみません。

でもこの写真は僕にはお守りです。そう信じています。


きっとこの家もおたふくわたを守っています。

さあ明日からまた走るぞ!