干し椎茸の戻し方とはなんぞや?おしょうがお答え | 野菜をおいしく頂く、お寺給食

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料理が苦手でも、体に優しくて癒しのヘルシーな料理が簡単に作れるお寺料理を中心に食について紹介していきます。楽しいは、きっとその先にあるはず。




どうもおしょうでございます。
今回は椎茸だしの取り方について紹介したいと思います。

やはり料理というもの、
どうせ作るなら美味しく作りたいですよね?
なので、ダシも美味しくなるように、
丁寧に作っていく必要があります。



で、

主に精進料理では、椎茸と昆布の乾燥させたものを戻して
ダシを作られるのが一般的に主流なのですが、
そもそもなぜそのような形式になったのかご存知でしょうか?

それは、


「保存」



のために椎茸や昆布を干したのが、
始まりだと言われています。

水分を飛ばし天日干しにすることによって、
殺菌を殺し長期的に保存することが可能だったわけです。


今でこそ、

24時間のコンビニや飲食チェーン店があって、

食に関して餓死するほど困ることは、

まーないと思います。

ホームレスの方ですら生きていける世の中ですから。



しかし、

昔は今と違い食品を大量生産、大量管理、
するような科学が発展していませんでしたから、

食の生産や保存管理は、
チョーアナログ状態だったわけです。



つまり、

自然まかせというのが十分に強かったと思います。

今年は豊作でも来年は不作で食うものがない、
という状態ということですね。

なので、

食べ物をできるだけ保存するということが、

生きていく上で大事だったわけです。


そこで先人たちが知恵を絞って編み出したのが、

干して乾燥状態にさせるという方法です。




そこから乾燥した椎茸や昆布を戻す時に出る汁を、
無駄なく使っていったことが、
椎茸だしや昆布だしの始まりだと言われています。

なので、

椎茸だしや昆布だしを「ダシ」ではなく、
「戻し汁」と言われることもあります。


ちなみに天日干しをしてうまみ成分が凝縮されるので、
水で戻した時に濃厚なうまみ成分が鍋に出すことができます。

ので、

椎茸だしは香りが強く、独特な臭いとも言われていて、
調理人によっては、
戻した椎茸だしを一度沸騰させて使ったり、
ダシ汁を全部捨て、新たに水でダシをとるという人もいたりします。


ただこれは、
作る料理や、その人の好みもありますので、
ご自身で実験されて試されるといいと思います。


さて、

前置きが長くなってしまいましたので、

いよいよ本題の椎茸だしの取り方について、

紹介したいと思います。




1.干ししたけを軽く水で洗いホコリや汚れを落とす。

2.水1リットルに対し椎茸30gで水に一晩つけて戻します。
(夏場は冷蔵庫、冬場は常温でも大丈夫です。)

3.一晩経ったらそのままお使いいただけます。
香りがキツイ場合は、一度沸騰させてアクを取られるといいと思います。




干し椎茸は、
なかなか戻りにくいため、
もし急ぎで戻される場合はぬるま湯につけられると、
20分~30分程で戻すことが可能です。
ただ、
うまみ成分があまり取れないため余裕がある方は、
水で戻されることをオススメします。

その他、
椎茸だしの保存は一日ぐらいしかもたないため、
早めに使用されることをオススメします。