以下の動画によれば、先物市場で需給バランスが大きく崩れて買いが売りを極端に上回り、価格が異常に暴騰した場合、その値動きは無かったことになり、取引所が決めた価格で強制決済されることがあるという。

以前、一部では「JPモルガンを潰せ、銀を買え」というスローガンを掲げ、高値でショートカバーを誘発させ、巨大なショートポジションを持つとされる大手金融機関に損失を発生させようという試みがあったとされているが、どうやら先物市場の場合は運営側が不都合な値動きに対して無効にする権限があるらしく、いくらペーパーシルバーが暴騰したとしても、それがバグレートや緊急事態の類いであるような判断をされた場合、銀行が巨額損失を出して潰れるといったことにはならないようだ。

それにしてもこのまま銀価格のさらなる暴騰で、1トロイオンス100ドルや150ドルまで上昇するという予想も出ており、値動きとしては今が天井ではない可能性が高いようだ。

銀価格については金価格とは違い、極端な暴騰・暴落をする傾向があるため、近日中に何らかの形でそのような値動きをするのかもしれない。

 

 

 

【参考】20251019日の動画

貴金属投資家等がニュースレターなどで「ショートスクイーズが起こる」と書く人がいますが、先物市場はそのような仕組みではありません。本当に先物で需給が崩れて決済や現物引き渡しができなくなったらどうなるか?2年前のニッケル市場で実例を見ましたが、その時、裁定を握るのは取引所を運営しているディーラーや銀行なのです。(引き渡し不履行が起きたら)彼らはこう言います。「残念でしたね、お気の毒に。緊急時なのでやむなく取引を停止します。こちらで価格を設定し、現金決済を行います。」こういうことが起こったのです。それが現実です。もしあなたが、彼ら(銀市場を支配する銀行)を完全に出し抜けると考えているなら・・・私は「橋を売ってあげましょう」(そんなのは幻想です) とはいえ、銀のスクイーズが起きた場合、買いポジション(ロング)側が大金を稼げないと言っているわけではありません。

2年間にニッケルがショートスクイーズで暴騰した後どうなったか?というと、リック・ルール氏の言うように取引所は「緊急事態なので取引を停止し、取引を取り消します」と宣言し暴騰は無かったことになりました。ちなみにこの時、利益を得るはずだったヘッジファンドらは、取引所に対して訴訟を起こしています。ともかくペーパー上で銀が暴騰し、市場が壊れそうになれば「仕方ないですが、あなたのポジションは暴騰前の基準で強制的に清算します。緊急事態なので我慢してください。」こう言われて終わる可能性があるということです。なぜ海外貴金属投資家らが現物にこだわるのか、理由の1つがこれです。私が以前からペーパー上と現物で価格の乖離が起こる可能性があるとお伝えしていたのはこの事ですね。

https://www.youtube.com/watch?v=yVEmmc9vtQ0

 

【参考】20251012日の動画

銀に関しては6年連続で供給が不足しており、あとで解説しますが、現物需要が急激に高まっています。この銀の50ドルを突破すれば、あとは一気に上昇するだろうと予測する海外投資家は数多くいます。こちらはマックス・カイザー氏というビットコイン支持者なら、誰でも知っているくらい知名度が高いビットコイン教祖みたいな人なのですが、そのような暗号通貨信者のマックス・カイザー氏ですら、「銀は50ドルを突破すれば150ドルは確実」とXでポストしています。まあ彼は元々シルバースクイーズ信者で、なかなか銀が動かなかったので、暗号通貨に鞍替えし、批判されてた人なのですが、また銀に注目しているという感じですね。そして金と銀の暴騰を予測していたのは、以前から当チャンネルで紹介しているデビッド・ハンター氏もその1人です。1年ほど前に彼の予測を紹介した時は、金は2,600ドル、銀は30ドル前後で、当時デビッド氏はここから金は3,400ドル、銀は75ドルに急激に上昇するだろうと予測していました。多くの人がそんな急激な上昇はありえないと批判していましたが、ゴールドは4,000ドルを突破し、銀はまだ75ドルに未達ですが急激に上昇しています。そして今回、この急激な上昇を受けて、更に金と銀の予測を上方修正し、金は5,000ドル、銀は100ドルになるだろうと最新のインタビューで語っていますので紹介します。

今回のレターでは、金の目標価格を5,000ドルに引き上げます。SNS(X)では、多くのフォロワーから「現在価格がもう目標値に近づいている、あるいは到達しているのではないか」「目標値に近いということはそろそろ悲観的な見方に転じるでしょうか?」といった声が寄せられていました。それに対し、私は「まずはレターを待ってほしい」と伝えていました。購読者が最初に情報を得る権利があるからです。そして今回、その目標値を小幅ではなく5,000ドルへと大幅に引き上げました。その最大の理由は、機関投資家が依然として金についてほとんど語らず、ほとんど投資もされていない現状があるからです。ほとんどの機関投資家は、金への資産配分すら行っていません。つまり、私たちはまだ機関投資家がこぞって参入してくる前の、まさにその段階にいるのです。彼らはようやく「そろそろ資産の10%20%を金に割り当てるべきかもしれない」「少なくとも何らかの配分をすべきでは」といった声を聞き始めるでしょう。このように、市場規模が比較的小さな金属において機関投資家が一斉に参入し始めると、価格は大きく動く可能性があります。この動きがまさに始まろうとしているため、目標値にはかなり大きな上方修正が必要だと感じたのです。

(中略)

金が史上最高値を更新し続ける中、銀は年初来のパーセンテージで金以上に価格が上昇しています。名目ベースでは過去の史上最高値にすぐそこまで来ています。それは公式の政府インフレ統計を使ってインフレ調整すると、過去の最高値に戻る200ドルくらい必要です。銀市場についての考えは何ですか?銀のターゲットはありますか?

ええ、あります。私はここ数年、銀に対して強気な1人でしたが、銀がなかなか動き出さなかったせいでかなりの批判を受けてきました。しかし、ご指摘の通り、銀は今、金よりさらに高いパフォーマンスを示しています。これは、金属が強気相場にある時に典型的に見られる動きで、銀は通常、金よりも高い上昇率を示すものです。今回のレターで私は銀の目標値を引き上げています。以前は市場崩壊前で75ドルという、既に市場ではかなり高い目標を設定していましたが、それを100ドルに引き上げます。そして、繰り返しになりますが、金市場と同じことが言えます。銀は市場規模が小さい金属であり、今まさに(機関投資家などの)参入を得始めたところだと私は考えています。個人投資家は既に参入しています。既に金属市場に携わる投資家は何ヶ月も前から注目していました。しかし、機関投資家は銀を本当に無視しており、彼らが今まさに参入し始めたところです。ですから、100ドルという目標値でも低いかもしれません。しかし、市場崩壊前の目標としては100ドルで良いでしょう。

まず、最初のインタビューワーさんが「名目値では銀は史上最高値ですが、インフレ調整後の200ドルにはまだ遠い」このように言っていますね。つまり、51ドル突破したことで1980年の市場最高値を突破しているのですが、当然ですが1980年の1ドルと現在の1ドルでは価値が違います。インフレによって1ドルの価値は下がり続けていますので、実際、CPIベースの調整で計算すると1980年ピーク時は銀は1オンス約200ドルとされ、現在の50ドルはまだ4分の1以下です。

https://www.youtube.com/watch?v=f7s4XI_9aDg

 

【参考】20251015日の動画

1.マックス・カイザーの再登場──

銀の預言者”が戻ってきた

202510月、ある1人の金融キャスターが再び注目を集めています。マックス・カイザー氏です。氏は2010年ごろ、「JPモルガンを潰せ、銀を買え」というスローガンを掲げたキャンペーンを展開し、銀市場に対する個人投資家の関心を一気に引き上げた人物です。当時のキャンペーンは、JPモルガンが銀を大量に空売りしているとの疑念から、それに対抗する形で「現物の銀を買い集めよう」という運動に発展しました。この動きは単なる投資行動ではなく、金融機関の市場操作に対抗する”金融アクティビズム”として展開されました。あれからおよそ15年。銀の価格が50ドルに迫った今、マックス・カイザー氏が再び前面に登場しています。氏はSNSXにおいて、銀の現物保有を強く推奨し、投資家の警戒心を喚起しています。最近の投稿では、ポケットに小さな銀貨を持つことの重要性を強調し、有事の際の通貨代替手段として銀を提案しています。特に、1/10オンスや1/4オンスの小型コインを例に挙げ、実用性の高さを訴えています。さらに、X上での投票機能を使い、「内戦のような状況で本当に役立つのは何か」というテーマを提示し、選択肢として米ドルやビットコイン、金と並んで銀を取り上げました。そして、最終的な”正解”として自ら「シルバー」だと投稿し、現物資産としての優位性を改めて強調しています。この一連の発信が、再び大きな波紋を呼んでいます。支持層はかつての銀支持者にとどまらず、ビットコインやその他の暗号通貨に投資してきた層にも広がっています。これは、カイザー氏がビットコインの初期支持者でもあるという背景が影響しています。氏はかつて銀からビットコインへとシフトし、多くのフォロワーを暗号通貨の世界へ導いた経緯があります。今回はその逆の流れが一部で見られているのです。”デジタルマネーの伝道師”が、再び”銀の預言者”として戻ってきました。これは単なる過去の繰り返しではなく、新たな市場局面における象徴的な再登場といえます。

https://www.youtube.com/watch?v=LPsRDz4CF_w

 

 

一方で、過熱感が出ている金・銀のポジションを縮小している資産運用会社もあり、必ずしも機関投資家が乗り遅れているというわけではなく、慎重姿勢になってきている例もある。

 

【参考】20251019日の記事

リーガル・アンド・ジェネラル(運用資産15000億ドル)のマルチアセット運用責任者ジョン・ロウ氏は、自身のチームがリスクを低減させる対応を取ったとし、投資家のポジションとファンダメンタルズとの乖離が拡大しているためだとその理由を説明した。

ロウ氏は「ここ数週間、投資家心理は過熱とまではいかないまでも非常に高い水準にあり、その裏で過小評価されるリスクがあるとわれわれは見ていた」とし、「その認識が、15日にリスクを抑えて株式をショートにする決定の重要な一因となった」と述べた。

同社は既にクレジットを「アンダーウエート」としており、その理由としてタイトなスプレッドと上値余地が限られていることを挙げた。トライカラーとファースト・ブランズの破綻は特異な事例だと広く考えられているが、ロウ氏のチームは、特に低所得層の借り手を中心に、より広範なストレスの警戒信号になり得るとみている。

同様の見方を持つ市場関係者は他にもいる。

ベレンバーグのマルチアセット戦略・調査責任者、ウルリッヒ・ウルバーン氏は「われわれは典型的な信用サイクルの下向き局面に入りつつあると考えられる」と指摘。「壊滅的な状況ではないが、市場環境全体の転換点となるリスクは高まっている」と述べた。

ウルバーン氏は過去2週間に株式のヘッジを強化したほか、株式エクスポージャーを約10ポイント縮小させて「アンダーウエート」に転じたという。またS&P500種のコールオプションを売却してヘッジ資金を確保し、過熱感が強まっていた金と銀のポジションも縮小した。

「年初来の好調な成績を守りたいという動機が非常に強い」とウルバーン氏は述べた。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-10-18/T4BTT8GP9VCX00

 

 

 

・追記(2025/10/20)

 バンク・オブ・アメリカは来年の金価格が5,000ドル、銀価格が65ドルになると予想している。

BofAとソジェン、金価格は来年5000ドル到達と予想 | ロイター

銀価格が過去最高を更新、しかし専門家は「金のほうが安全」と警告(Forbes JAPAN- Yahoo!ニュース

 

 

・追記(2025/10/20)

上記動画にある「橋を売ってあげましょう」(そんなのは幻想です) という言葉は、売ることができないものを売って金儲けしていた詐欺師のことらしい。

 

・今日知ったんだけど、「橋を売る」っていう表現は、ブルックリン橋を騙して売ったジョージ・パーカーのことなんだって。

https://www.reddit.com/r/todayilearned/comments/10d2mnb/til_that_the_expression_i_have_a_bridge_to_sell/?tl=ja


 

AI による概要

ジョージ・C・パーカーは、20世紀初頭にニューヨーク市で活躍した悪名高い詐欺師です。彼がブルックリン橋を何度も売りつけた手口は、アメリカの詐欺史において最も有名で大胆なものの一つとして知られています。 

 

彼の詐欺の手口は以下の通りです。 

  • ターゲットの選定: ニューヨーク市にやってきた、世間知らずな移民や観光客を主なターゲットにしていました。
  • 信憑性の構築: 彼は偽の所有権証明書や土地権利書を作成し、自分がブルックリン橋の正当な所有者であるかのように装いました。
  • 巧みなセールストーク: 橋の通行料を徴収すれば莫大な利益が得られると持ちかけ、言葉巧みに相手を騙しました。
  • 売買の実行: 彼は「オーナー」となる人物と交渉し、偽の書類を使ってブルックリン橋を数百ドルから数千ドル(時に5万ドルにもなったとされる)で売りつけました。
  • 詐欺の発覚: 騙された人々が橋に料金所を設置しようとすると、警察官に止められて初めて詐欺に気づくことになります。 

パーカーのその他の詐欺
パーカーが狙ったのはブルックリン橋だけではありませんでした。彼が不法に売りつけようとした有名なランドマークには、以下のようなものがあります: 

  • 自由の女神
  • マディソン・スクエア・ガーデン
  • グラントの墓

その後
パーカーは最終的に逮捕され、詐欺罪で有罪判決を受けました。1928年には終身刑を宣告され、シンシン刑務所に収監され、そこで生涯を終えました。 

この逸話はあまりにも有名になり、「もしそんなことを信じるなら、売るべき橋があるよ("If you believe that, I've got a bridge to sell you.")」という慣用句の由来にもなっています。これは「そんな馬鹿げた話を信じられるほどお人好しなら、あなたには騙せる橋がある」という意味で、信じがたいほどお人好しな人物を揶揄する言葉として使われます。