唐突な話だが、FOMCは0.75%の緊急利下げを実施し、さらに9月の会合で0.75%の利下げをするべきだという提言が一部で出ている。
もしこの提言が現実になった場合、約1か月でいきなり1.5%も利下げするということになってしまうため、短期間でかなり円高になるのだろう。
9月のFOMCは9月18日(日本時間19日午前3時)に結果発表になるが、20日には日銀の金融政策決定会合の結果発表も控えている。
https://info.monex.co.jp/us-stock/basic-guide/knowledge/schedule2024.html
恐らく、アメリカの現時点でのリセッション懸念だけでなく、商業用不動産問題で多額のローン支払いが控えており、債務者が借り換えできないと融資の多い地銀が危険な状態になるため、このような大胆な緊急利下げと追加利下げの提言がされているのだろう。
米不動産融資、24年の償還80兆円 金利高で借り換え難 - 日本経済新聞
米商業用不動産、迫る返済満期5年で400兆円 不履行警戒、経済に影響も - 日本経済新聞
やはり日米金利差については、日本側のわずかな利上げより、アメリカ側の利下げが開始されることの方が遥かに大きい影響を及ぼすため、日銀の金融政策よりFOMCの方を注目するべきではないかと思う。
【参考】2024年8月5日の記事
米連邦公開市場委員会(FOMC)は75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の緊急利下げを実施するべきだと、ペンシルベニア大学ウォートン校のジェレミー・シーゲル教授は述べた。その上で9月会合で同じく75bpの利下げを追加するのが適切だという。
「それが最低ラインだ」とシーゲル教授は5日、経済専門局CNBCのインタビューで発言。フェデラルファンド(FF)金利誘導目標は3.5~4%に下げるべきだという。現行水準は5.25~5.5%。
同教授は先週2日にブルームバーグとのインタビューで、FOMCはすでに利下げを始めているべきだったと述べた。
