【参考】

・2022年の世界の軍事費は過去最高の2兆2398億ドル、実質US$ベース(2021年基準、以下同じ)で3.7%増加した。米国は8769億ドルで世界シェア39.2%と引き続き圧倒的な世界1位となった。

 

・ロシアの軍事費は2021年の5位から2022年は3位の863億ドルとなった。ウクライナは米国等からの支援が含まれない数字にも関わらず、実質US$ベースで640.1%増、36位から11位にジャンプアップした。GDP比は実に33.6%である。

 

・日本は安全保障環境の悪化、防衛費増の流れのなかで、2022年は実質US$ベースで5.9%増となったものの、円安の影響を受け名目$ベースでは大幅減少、日韓が逆転し、韓国が9位、日本が10位となった。

 

・防衛力の源泉は経済力であり、また逆方向のベクトルとして防衛産業への投資が乗数効果を通じて経済に寄与する可能性がある。もちろん、防衛費を考える上では防衛や抑止力の在り方そのものが議論の中心となるが、経済との関係について理解を深めることも重要であろう。

 

世界軍事費ランキング2022、ウクライナ情勢と日韓逆転 ~経済成長なくして防衛できず、SIPRI軍事費データベース2023年版公表~ | 石附 賢実 | 第一生命経済研究所 (dlri.co.jp)