今のこの国は災害でも起きてくれれば、公共事業、破壊された住宅の修理や建て替え、家電、家具、各種工事、車両等の特需が生まれるから都合がいいという狂った存在になっている。

前回あったような消費税増税後のGDPの落ち込みもこの特需で相殺できそうだ。

被害も自民党執行部の方が聞いていた話ほど深刻ではなく、「まずまず」だったのから良かったということらしい。

今や存在意義が無くなった自称公共放送局のNHKも今回の台風19号を報道できて都合が良かったのかもしれない。

一部では「NHKは壊したらだめNHKは国民を守ってくれる」なんていう記事が拡散しているらしい。

 

本来なら災害を未然に防ぐために事業者や住宅購入予定者に危険地帯であることを知らせなければならないが、なぜかそれを全くやろうとはしなかった。(しかもなぜか不動産業者に対して国は水害に関しては説明義務を課していない)

国や自治体は工事を何もしてこなかったわけではないと主張しているが、国はハザードマップを自ら作成してどのエリアが危険なのかという予想をし、実際にそのエリアが水害や土砂災害などに遭っていることが多いのに災害が起きる前の時点でそれを周知しようとはしないし、危険地帯に平気で工場を誘致したり宅地として開発することを認めてきている。

「ハザードマップを見ろ。自分でそういうのを見ない方が悪い。自己責任だ。」と言うのであれば、なぜ危険地帯であると知りながら開発を認めているんだという矛盾が出てくることになる。

 

危険性を考慮すれば土地も決して安くなどないし、不動産会社も購入前にそれを知らせることはまずないのだから騙しているようなことになる。

危険地帯だということは安いとかどうとかいう次元ではなく、そもそも価値がない。

 

つまり災害を未然に防ぐために公共工事が必要だったというのではなく、そもそも危険地帯を開発すること自体狂っているということでしかない。

ハザードマップというものがある以上、誰もそうなるとは思わなかったという言い訳はできないのだから、国はわざとそうなることを期待して土地開発を進めてきたと言われても仕方ない立場になる。