硬くて光沢が出るはずが・・・・

車やバイクの塗装でウレタンと言う種類の塗料があります。

メリットは

・光沢のある高級ある塗膜
・弾性があり柔らかく扱いやすい塗料
・密着性が高い塗料
・耐薬品性に富んでいる
・種類が豊富な塗料
・メンテナンスが楽


一方でのデメリットは?

・6~8年程度しか持たない耐久性
・シリコン塗料と比べると費用対効果が劣る
・配合成分に強い毒性がある
・紫外線に弱い
・光沢保持率が低い
・塗膜の切り口が黄変する事がある
・水分との相性が非常に良くない
・ウレタン塗料専用のシンナーを使用しなければいけない
・防汚性に劣る
・2液性の使いが面倒
・使いかけの塗料の貯蔵が難しい


某サイトのまとめに書いてあったウレタンのメリット&デメリットです。

こうやってみるとウレタンは、メリットよりデメリットの方が多いような気がします。

外壁塗料関係サイトからの引用なので私の体験とは違って?って所も多々あり

ますが、今回は塗り替えに使ったアクリル系塗料とウレタンクリアーの話です。



これは配合が難しいとされている2液混合のウレタンクリアー塗料です。
この缶の中に2つの塗料が入っており、ピンを押し込む事によって2液
が混じって丁度よい混合比になり素人でも簡単にウレタンクリアー塗装
が出来ます。但し上記のデメリットの中に保存が難しいと書いてありまし
たが、一度混合させると24時間以内に使い切ってしまう必要があります。
逆にウレタンのメリットの一つに対浸蝕に強いのでガソリン給油口付近
の塗装は、通常のアクリル系塗料の上にウレタンクリアーを吹いておく
と、ガソリンがこぼれた時でも塗装を浸蝕しなくて変色しにくいです。



またウレタンクリアーは乾燥すると表面が硬くなるので、鍵穴付近の
塗装保護にも使えます。私もアクロスの給油口周りやハンドルトップ
ブリッチ塗装の最後の仕上げはウレタンクリアーで保護してます。



なんの絵だかわかりにくいですが、ウレタンとアクリル系塗料の硬化
行程をイメージ化したものです。(素人のイメージ映像です!)
ウレタン塗料は2つの物質が化学反応し、硬化するのでどちらかと言
うと表面より中から硬くなっていく感じです。ですから表面硬化までに
時間がかかり、塗装表面が落ちついて整列した感じになります。

 

上手く伝えにくいですが塗装面が整うと研磨しなくても、それなり
に光沢のある塗装表面になります。アクリル系は顔料の中に含
まれる溶剤(シンナー等)が蒸発して、顔料が残る感じなので表面
から乾燥する感覚です。またウレタンに比べて塗料の粒子が大き
い感覚で、幾ら塗り重ねてもウレタンに比べると表面が若干乱れ
ています。重ね塗りした塗装面が乾燥したら上1枚くらいの塗装面
を紙やすりで削って、表面を平らに整え再度クリアー塗装して表面
の光沢を出しています。スプレー塗装の一般的な極意は

一度に厚塗りをしない。

なのですが、私としては垂れる寸前の厚塗りで表面張力をもたせ
ツルツルな塗装面をだしたいので、アクリル系クリアーを吹く時は
かなり塗装物に近い距離で垂れる寸前を見極めて厚塗りします。
同じ感覚でウレタンクリアーを吹いたら、アクリル系と硬化速度が
違うので見事に垂れてしまいました。クリアー塗装で表面が垂れた
ら失敗でダマになって垂れた部分を乾燥後に研磨し、再度ウレタン
クリアーを塗るしかありませんが、肝心のウレタンクリアーは使い
切りタイプなので僅か数十センチを塗るために、一本2500円
くらいするウレタンクリアー使うのは勇気が要ります。またアクリ
ル系塗装が完了したので、2日ほど経って最後の仕上げでウレタ
ンクリアーを吹いたのですが・・・・



数ヵ月後にこんな変な事になってしまいました。日々シワシワに
なっていく塗装面に愕然としながら、ネットで原因調査したら、や
はり同じ事をやらかした人が居たようで、ヤフーの知恵袋に似た
ような相談が上がっていました。回答欄には

2液ウレタン塗装でシワや縮みが起こるのは下地塗装の乾燥の
不十分やウレタン塗装の塗り重ねタイミングで起こります。 塗装
の乾燥時には溶剤が気化しています、気化途中にウレタンを塗
り重ねてしまうと溶剤を隠ぺいしてしまいウレタン塗料が溶剤と
化学反応を起こしシワ 縮み 気泡や白化等が起こります。また隠
ぺいした溶剤で下地の塗装も溶かしてしまう事も起こります。


と書いてありました。要するに・・・・

急がば回れ!とか短気は損気!と言う事でしょう。塗装が終った
ら一週間くらいは完全に内部が乾燥するまで待て!と言う事で
すね。焦って仕上げた結果がこれで、せっかく綺麗に仕上がった
と思ったら、シワシワになってしまい再び研磨し塗装をやり直す事
になりそうです。ちなみにウレタンの上からアクリル系塗料を塗ると
、浸蝕されシワシワになるので結局は全部の塗料を削って下地か
ら塗る、全くの最初からやり直しになります。例えるなら

延々とレベル上げが続くPRGゲームで、やっとレベル99
になり、ラスボスと対決して負けるとセーブも出来ずレベ
ル1から強制的にスタートさせられるクソゲー


みたいな感覚と脱力感に襲われます。


※また亀仙人の下で修行すんのかよ~! by悟空

ウレタンクリアーは簡単にお手入れは出来ませんし、乾燥すると
衝撃によっては硬すぎて塗装面がひび割れる事も体験しました。
サイドカバーをはめる時に軽く手で叩いたらひび割れてビックリしま
した。そんな時はむしろアクリル系の方が軽い傷やびひ割れなどな
らパテ埋めと研磨とアクリル系クリアーの重ね塗りが出来るだけ作
業が楽かもしれません。ウレタンの使い勝手は判ったけど私的には
あまり使わない方が良いかもしれない。それからどれだけ頑張って
塗装しても、やはりプロの方みたいなツヤツヤ光沢塗装面にならな
いのは、やはり道具と経験と塗料の種類の違いかな?本当はラッ
カー系塗料を使った方が艶や光沢などがでるのかもしれないけど、
手軽に入手できる缶スプレーでやり始めたから今更変更できない。

エアコンプレッサーと車の塗装に使うエアブラシなんか揃えた
らもっと綺麗に仕上がるのかもしれません。