目指せ!希ガスマニア | 生き物好き&占い好き気象予報士・金子大輔のブログ~トイレは思考と空想の場なり

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「日本トイレ研究所」の会員としてトイレネタからスタートし、続いて空間・芳香つながりでアロマ、続いてアロマつながりで化学ネタ、といろいろ書いていきます。

元素の周期表の最も右列、18族元素は「希ガス」と呼ばれ、
「一つの原子」として非常に安定しています。

安定しているので、滅多に化合物を作りません。
孤高、悪くいえば「ぼっち」が大好きな元素たちです。

化学反応しないので、人体に悪影響もなく、安全性も高いです。


18族には、以下の6元素が見つかっています。

 

He,Ne,Ar,Kr,Xe,Rn

 

「変な姉さん、ある日狂ってキセルした」
と覚えた方も多いことでしょう。

 

希ガスは反応性が乏しいので、面白味にもいささか欠け、
すべて無色透明無臭な気体です。

 

では、それぞれの特徴と工業的な利用などを見てみると……。

 

He:希ガスの中でも、最も反応性が低い元素。
宇宙で2番目に多い元素。声が変わるガス

 

Ne:ネオンガスを封じ込めたガラス管に
電流を流すと赤く光る=かつてのネオンサイン

 

Ar:電流を流すと青紫に光る、電球に封入、
審美歯科、眼科治療、血液凝固、タンパク凝固にも使用。

 

Kr:空気中にごくわずか。クリプトンランプ

 

Xe:希ガスなのにけっこう化合物を作る。キセノンランプ。
ヘッドライト、カメラのフラッシュ、プラズマテレビ

 

Rn:放射性、ウランなどが崩壊してできる、ラドン温泉

 

そう、キセノンは希ガスのくせに化合物をけっこう作るのです。
「孤高のフリして裏切者~!」というなかれ。

 

その他、アルゴンやクリプトン、ラドンでも
若干の化合物が合成されていますが、
ネオンやヘリウムの化合物は見つかっていません。

 

化合物の特徴もまとめてみました。

 

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・アルゴンフッ素水素化物 (HArF):唯一のアルゴン化合物?

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・二フッ化キセノン(XeF2):白色個体、光や水で分解、不快臭
・三フッ化キセノン(XeF3):無色個体、爆発性?
・四フッ化キセノン(XeF4):白色個体、空気中の水分と反応
・六フッ化キセノン(XeF6):無色の結晶、水に非常に過敏

・オキシ二フッ化キセノン(XeOF2)
・オキシ四フッ化キセノン(XeOF4):無色透明の液体、
・ジオキシ二フッ化キセノン(XeO2F2)
・トリオキシ二フッ化キセノン(XeO3F2)
・ジオキシ四フッ化キセノン(XeO2F4)

・三酸化キセノン(XeO3):無色個体、非常に強力な酸化剤
・四酸化キセノン(XeO4):低温では黄色の個体として安定、高温で爆発?

・ヘキサフルオロ白金酸キセノン(XePtF6):
世界で最初に作られた希ガスの化合物、黄色の個体。

・過キセノン酸(H4XeO6(XeO2(OH)4)):強力な酸化剤

・過キセノン酸ナトリウム (Na4XeO6)
・過キセノン酸カリウム (K4XeO6)
・過キセノン酸バリウム (Ba2XeO6)などの過キセノン酸塩は無色or黄色。

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・二フッ化クリプトン(KrF2):無色の固体

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・二フッ化ラドン(RnF2):気化する前に分解するため、詳細は不明。
固相において黄色い光を発する。

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二フッ化ラドンなど、性質がよくわかっていない物質も多いので、
これからの研究が楽しみですね(*´▽`*)