観光列車「et SETO ra」と同時にデビューした、
もう一つの観光資源は「SEA SPICA」というクルーザー。
やっと乗れる、前から目ぇつけててん。
三原港と広島港の間を、下船観光の時間を取りながら、
片道4時間半ほどかけて行き来している。
1階指定席は80席位なのだろうか、本日は7割くらいの入りかな。
船体の写真を撮ることも忘れ、指定席に荷物を放り投げ、
快適な飲酒ポイントを確保するべく2階デッキに上がろう。
「観光列車・銀河と同じ意匠」というベンチに陣を張ることにした。
銀河のベンチ、こんなんやったっけ?
乗ったのはコロナ真っ盛りの時期で、公共スペースは飲酒自粛やった。
必死こいて個室をゲットして、もちろん存分に事には及びはしたが
船が動き出す。
手すり際の席を確保した若者よ、風が強いし陽があたるであろう?
まずは大久野島で下船。
「うさぎ島」と呼ばれているが、かつては毒ガス製造所があったという。
少し歩いた先に、宿泊施設(休暇村?)がある。
かなり鄙びた感じやけど、ここに宿泊してみたい。
宿の前のこの辺りで、のんびり飲酒したら楽しいやろな。
思考はすべて、飲酒につながっていくのである。
再乗船、船は大崎下島に向け、進む。
御手洗というところで、わりと長い下船観光タイムがあった。
瀬戸内海の観光の島のどこもがそうであるように、レトロふうの街並み。
この風景を保つのは大変なんやろなとしか、よう言わんワタクシ
再度乗船、船は進んで行く。
晴天でよかった~、こんなん雨やったら悲惨やったよね。
昨日の曇天分は取り返して、ちょっとよい気分になる。
そして、この辺りがクルーズのハイライトなのだろう。
船は呉湾に入っていく。
ここは、何なんやろ。
使用されてはいないよね、さりげなくおどろおどろしい。
船にはアテンダントが乗っていて、
テープではなく生でアナウンスをしているねんけど、
観光案内というより「語り部」って感じで、とめどなく語る、語る。
脳が疲れそうで、内容把握は放棄してしもた。
時間をかけてグルグル回って、
何やわからんけど、見ごたえはあった、ような気がする、知らんけど。
多分前半は軍艦を作ったという造船所の痕跡で、後半は自衛隊の基地だ。
(ということにしておこう)
呉湾を離れた船は、広島港に向かう。
なんも分からんながら、ご満足なクルージングであった。
港に着くのは18時。
船のスタッフに路面電車の駅への方向を訊いておく。
猛ダッシュで広島電鉄に乗るねんでぇ。
そしてチン電は、ゆっくりゆっくり走って広島駅前に到着。
急いで急いで、ロッカーの荷物を引っ張り出し、
一筆書きの切符が繋がっていない一駅分だけ切符を買って、
少しでも早く山陽本線に乗らねばならぬ。
山陽本線で岩国まで、ここも未踏のルート。
混んでいる、そりゃそうよね、街の生活の電車やもん。
へえぇ、宮島ってこんなに遠かったんやとか、
海のそばを走るのは心地よいねぇとか、思いながら、
さすがに事はなせぬまま、岩国に到着。
なんか既視感がある。
地方都市の駅前って、どこも似たような感じやね。
この駅では走って乗り継いだことはあるけど、降りたことはないよなぁ。
宿は、古式ゆかしいビジネスホテル。
一生懸命営業してますって感じやった。
行ってみたい居酒屋があって、閉店が早いから急いでてんけど、
あっさり、満員、玉砕。
それでも呑み屋はいっぱいあった。
明日も呑み鉄旅は続く、今日はここらへんにしとく?