
岡田さんにキノコのピザとポテトとチキンとコーラをごちそうしてもらってから数日。
もともとピザが大好物のわたし、
今までだって、週に1度はオカダピザでピザを頼んでいたのに、
ドキドキしてしまって、
電話をかけることができない。
普通にピザを注文するだけ・・・
そもそも今日もお店にいるとは限らないし・・・
だって、ピザ食べたいし・・・
ピザどうしても食べたいし・・・
勇気を出して、
電話をかけることにする。
リダイヤルの履歴の一番上はオカダピザだった。
あれから誰にも電話をかけてなかった。
ぷるるるる
がちゃ
「はい、オカダピザです。ピザですね?宅配ですね?ただいまのおすすめはドカンと豚の角煮ピザです。ご注文をどうぞ」
・・・彼だ!!!
岡田准一の声だ!!!
おすすめがキノコから角煮に変わってる!!!
「あ、あの。あの」
うまく声が出ない。
「あの、ピザを頼もうと思ったんですけど、やっぱりやめます」
もう切ってしまおう。
「失礼しました・・・」
「待って?!」
「えっ」
「ななちぃさんでしょ?!」
「えっなんでっ」
「声で分かるよ、よかった、またかけてきてくれた・・・」
「よかった??えっ?!」
「この間、俺、なんかでしゃばったことしちゃったから」
あ、僕から俺に変わってる・・・
「気を悪くしたかなって、気になってて」
わたしのこと、気にしてくれてたってこと・・・??
「オカダピザのシステムには、ななちぃさんの電話番号入ってるけど、個人情報保護法の関係でこっちからは電話できなくて」
真面目なんだーー・・・
「だから、かけてきてくれるの、待ってた」
「ななちぃさん?聞いてる?俺、もうアガリだから・・・今から行くね??」