そして、ここ最近、音楽理論を勉強しているのですが「おすばん」がうまくなるヒント(個人レベルではうまいのよ!だから聞き応えはあるから聞いてね!)、を示すためブログにこれから綴っていこうとおもう。タイトルに書いたけど、そのヒントは倍音にある。ほぼおすばんメンバーに向けたブログだけど許してねえ!(毎月一回しか集まれないので直接話す時間があまりないのです。)
「今のおすばんは、、、、どうもどん詰まり感がある。個人の力量はあがってるよ。それぞれはうまいんだ。でも、五人でのアカペラはどうも上手くいかない。正確にいうと上手くいく曲もあるが上手くいかない曲は十年間上手くない。そして、毎月クオリティが変わってしまう。いわゆる安定感が皆無。
まずいぞ。もう俺たち30代後半に突入、「いつか上手くなるさ!」は通用しない。熟練アカペラーだよ。経歴だけは。流石に恥ずかしいぞ、、、」
と言ったことを毎回私はよく指摘して議論するのだがなんと十年近く答えの一端も見つけられてない。恥ずかしい、偉そうに指摘しながら何も具体的な解決案を提示できてない。
この非効率な議論をまず脱したいと僕は思ったので、一応理系の僕は理論で攻めたいと思った。
ゴスペラーズのインタビューでかなり前の雑誌だが、メンバーの一人安岡優(ヤングライオン)がハモる極意を語っていた。彼は「倍音を聴きながらハモってるんだよね。」と語っていた。当初はこいつすげーなと思う程度だったが、人の声を聴きながら歌うことを議論するには「倍音」の存在は無視できないのでは、、と思って調べてみたら、かなり興味深い。
歌うには決められた高さの音を出さなきゃいけない。例えば「ラ」は440ヘルツで、その高さを出す。が、その振動数だけが出てるわけではない。実際にはその2、3、4、、、倍の音が同時にでている。880ヘルツ、1320ヘルツの音も出ているのだ。安岡はこの音を聞いているのだ。
具体的には「ラ」を基音とすると2倍音はオクターブ上の「ラ」、4倍音はそのオクターブ上の「ラ」となる。このシンプルな二倍の関係は、一番親密な関係。だから、どんな初心者もオクターブ違いの音を出すというのは簡単にできるのだ。
カラオケだと女性の曲を男がオクターブ下で歌う。その逆も然り。ほとんどの人はやったことがあるはず。
そして、3倍の音は「ミ」になる、5倍の音は「ド♯」になる。
それぞれ「ミ」は5度
「ド♯」は長3度の音になる。
これはメジャーコードの構成になっている。アカペラにとって超基本のハーモニー!例えばスタンドバイミーはほとんどこの音でハモっている。
これがアカペラの初心者に練習曲として用意される、簡単曲。
これはほぼ倍音(誰かが出している音)をみんなで出してるから。まあ、みんなでおんなじ音を出してるのと変わらんのだ(ちょっと言い過ぎ?)
そして、ここで意識しなければならないことが一つ。スタンドバイミーにおいて、「人の音を聴きながら歌う」=「他の人が出している倍音を聞いて倍音と自分の声を共鳴させる」ということ。極端にいうと、ベースが出す倍音にコーラスが完璧に共鳴させれば、コーラスはベースに吸い込まれる感覚になる。この吸い込まれる感覚を意識するべき。
今回は取り敢えずここまで。
スタンドバイミーを歌うときには自分の音が吸い込まれる感覚を意識する。これをまずは共有してみよう。