飲みすぎて記憶がなくなりそうなとき、私は青木一生君に連絡を取りたくなるらしい。
アカペラという演奏スタイルはメンバーの人間関係が曲の出来にあらわれると私は思っている。特にベースとボイスパーカッションは2人あわせてリズム隊と呼ばれるほどなので、より良好な人間関係を要すると考えられる。おすばんのベースである私がおすばんのボイスパーカッションである青木君に絶大なる信頼をおいているのは紛れもない事実だ。だから、潜在意識的に連絡をとりたくなるのだろうか。
確かに、おすばんが活動を休んでから久しい。当然青木君にも長いこと会っていない。おすばんの活動再開、いやむしろメンバーとの再会を望むこの頃ではある。
また、青木君の反応が素早く、丁寧で温かいというのも連絡を取りたくなる理由かもしれない。最近、礼儀をきちんとわきまえられない人が目立つので、なおさら彼の反応が嬉しい。
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単純に、私の電話帳で一番最初に現れるのがアオキカズオであり、操作ミスによって電話をかけてしまったという理由もある。