こんなに大きくなったんだね | 一条の光~ダブルストーマ(人工肛門・人口膀胱)と日常と

一条の光~ダブルストーマ(人工肛門・人口膀胱)と日常と

大腸がん治療のため骨盤内臓全摘術を受け、人工肛門と人口膀胱(ダブルストーマ)を持つことになった41男が、ストーマや日々のことをつづります。17年11月に局所再発が見つかり、現在そいつと向き合っています。

今回の入院期間は、長男の誕生日に重なっていました。
入院の前に子供たちには言い含めてはおきましたが、やはり、残念そうでした。

病院で看護師さんに誕生日の話をしたら、その人はたびたび先生たちに働きかけてくれました。
ドレーンさしてるその現場でも、ですよ。私より熱心でした。

わたしは、子供には話したし、プレゼントも用意できたし、遠くから迎えに来てもらうことになるし、自分も体力的に大変だろうし、と考え納得していたのですが、それではダメだ、と言って周りの人々がすごく熱心に動いてくれました。

主治医も最初は
外出でどう?と言っていましたが、長男の誕生日なんですと言うと、オーー!と言って、「じゃあ、外泊ね!」となったのです。おそらくその後も心配する人たちを説得してくれたのではないかと思います。

こうして実現した外泊。
登校日でしたが子供たちも一緒に夕方迎えに来てくれて、その顔の嬉しそうなこと。

片道1時間かかるけど、これでよかったんだと思いました。

家について、プレゼント開けたり、長男リクエストの夕食を一緒に食べたりしました。長男は陣痛始めから生まれるまで35時間かかっているので、その時の話を私がしてやりました。

みんな、笑顔でした。

わたしが一番驚いたのは、長男の成長でした。
夕飯前に一生懸命宿題をやっている長男の隣に寝そべっていた時、次男はお兄ちゃんのプレゼントを開けたくて開けたくて宿題の邪魔をしまくるのですが、長男はスッと落ち着いてやるべきことを続けていました。寝そべりながら見ていた長男の顔は落ち着きがあって、落ち着いている人特有の透き通った波動が伝わってきたので、わたしは目を閉じてその波動に身をひたしました。それがとても心地よかったし、安心しました。いつもこうでなくていい、でも、こういう雰囲気を出せるようになったのか。

やはり、あの夜はいっしょにいられて良かったと思います。お力添えくださった皆さんに感謝します。