今回の選択 | 一条の光~ダブルストーマ(人工肛門・人口膀胱)と日常と

一条の光~ダブルストーマ(人工肛門・人口膀胱)と日常と

大腸がん治療のため骨盤内臓全摘術を受け、人工肛門と人口膀胱(ダブルストーマ)を持つことになった41男が、ストーマや日々のことをつづります。17年11月に局所再発が見つかり、現在そいつと向き合っています。

今日のような話題は書くのが難しいなあ。
ということで、昨日、2回目の投与をする予定だった病院での出来事を、
まずは淡々と書いていきます。

朝一番に病院へ。採血をしてもらう。
診察待ちの間に、自分に起こった副作用を質問用紙に書き込む

診察室で主治医が、副作用のことについて聞いてくる。
意識が途切れ途切れであったこと、発熱のことなどを伝える。

主治医は、
そんなことはクスリの性質から言ってあり得ない。
意識がどうこうというのは、心因性のパニック症状であろう
と、言う。

私は、
本当にそういうひどい状況になったこと、言葉を発すること自体困難になったこと
などを伝える。

主治医は、
いや、そうは言っても、そんなふうになることは考えられない
だいたい投与の1回目からそんなふうになるはずがない
と繰り返す。

私は、
先生が信じて下さらなければ、同じ土俵に立って話し合いをすることができない
そもそもそういう状況であった時病院に助けを求めたが、みてくれなかったではないか
と応じる。

主治医は、
そういうことはまた様子を見ながらやっていくから
と言いながら、点滴の針を刺す準備をし始める。

私は慌てて、
先生、大変申し訳ないですが、もう抗がん剤は拒否します
と謝りながら伝える。

主治医は、
そんな副作用はあり得ないから大丈夫
ということを繰り返していたが、私が頭を下げて引かないのを見て、
まぁ、子供じゃないんだから、状況をよく分かって言っていることでしょうから
個人によって副作用の出方は違いますから
と言って、パソコンからオーダーを取り消す。

先生はその作業をしながら、
じゃあ放射線ということでいいですね?二者択一ですよ。
と言う。

私は
今回の抗がん剤はとても効いていると感じています。
今まで神経に障るように痛んでいた右の股の痛みがなくなり
座位でいても圧迫感がなくなりました
と、伝える。主治医は興味を示す。

私は、
一度、CTで評価していただけないでしょうか?
と聞く。

主治医は、
たった一度でそんなに効いているとは思えないけれど
痛みがなくなったのなら、変化しているのかもしれない
CTを撮ってみましょう。
ただし予約が埋まっているので、撮れるのは3月中旬になります
と言う。

私は
先生すみません、よろしくお願いします。
と言う。

主治医は、
それでも一度で消えるなんていうことはないだろうから、
放射線と飲み薬抗がん剤のゼローダを併用することを勧めます。
これでたくさんの人が消えた事例があります
画像で診断してみて、この件については放射線科と相談してください
と言う。

私は、
分かりました
と言う。

主治医は、
私は本当は手術なしで消してしまいたいんです。
手術をするのは結構大変だから。

空いた期間、無治療ではいないでください
と言う。

私は、
分かりました、と返事して、挨拶のあと診察室を出る。

これが昨日の顛末です。会話の順序が100%正確かどうか自信のないところもありますが
会話の中身は正確に思い出して書いたつもりです。

私は、昨日に至るまでの間、自分なりにこう言う結論を出すまでに随分悩みました

診察室で、たくさんのことを考えました

その後にも、たくさんのことを考えました

それらのことについては、また改めたいと思います。