2024年7月のテーマ
「いっぱいある!海外刑事ドラマ」
第二回は、
「名探偵モンク」
アメリカ合衆国、2002年~2009年放送、8シーズン
です。
アメリカのコメディ・ミステリー・ドラマです。
刑事ドラマのおすすめなのに名探偵?
その理由はあらすじを読んでいただければ分かります。
サンフランシスコ市警の刑事、エイドリアン・モンクは妻・トゥルーディを自動車の爆破によって殺害されますが、事件は迷宮入りとなり、強迫性障害が深刻化。刑事を休職して3年間閉じこもったのち、看護師のシャローナをアシスタントとして雇い、市警のコンサルタントとして働きながら刑事への復職と妻の事件の犯人逮捕を目指します。
観察眼は人一倍。刑事としても有能。
しかし強迫性障害から派生した(?)様々な恐怖症が彼を苦しめ、職場復帰を阻みます。
アシスタントのシャローナは看護師で、外部刺激で動揺するモンクを落ち着かせたり、市警の警部に恐怖症の情報を伝えたりと、メンタルケアも大事な仕事です。
シーズン3の途中でシャローナは家庭の事情によりアシスタントを退職してしまい、モンクが次のアシスタントとして採用したナタリーは知り合って間もなく看護師でもないので、すったもんだしながら関係を構築していくことになります。
基本的にコメディなので、明るく面白く作ってあります。
主人公のモンクは冴えない容貌で、様々な恐怖症があり強迫性障害のため、捜査において事件関係者に軽んじられることもしばしばですが、頭のきれは鋭く最後には事件を解決します。
この、"一見軽んじられがちだが、頭のきれはピカイチ!"と言うところがポアロを彷彿とさせて、私にとっては好きな探偵なのかもしれません。ポアロに比べると、かなり変人度合いが高いですが、それもまた良し。
看護師のシャローナは私のお気に入りキャラです。
看護師のイメージにそぐわない派手なファッションで、ボリュームたっぷりのソバージュ(古いですかね・・・今はなんていうの?あの髪型…)に、大きなフープイヤリング、かかとの高いブーツ、じゃらじゃらしたアクセサリー…。
元気で世話好きだけど、モンクに愛想をつかしそうになることもあって、けんかすることも。
シングルマザーでかわいい息子がいます。
モンクがくよくよしがちなので、元気のいいシャローナは好対照でした。
退職しちゃったときは寂しかったなあ…。
シーズンいくつの回だったか忘れてしまいましたけど、モンクが強迫性障害にすごく苦しむ回がありまして…。
街の清掃業者の団体がストライキを起こして、ごみの回収を拒否。その結果、街中にゴミがあふれてしまい、潔癖症のモンクは気も狂わんばかりになってしまいます。
外出すれば通りはゴミであふれているため、外にも出られない。
家にこもっていても通りの悪臭までは防げない。
事件の解決どころではなくなってしまい、メンタルは崩壊寸前。
いつもモンクと事件解決にあたっている警部が、緊急手段として彼をある施設に連れてゆき、防護服を着せて一緒に無菌室に入ります。そこでようやく落ち着いたモンクは事件について考えを巡らせるわけですが、無菌室に入ったときの彼の表情が何とも言えず穏やかになって、いい感じでした。
このドラマの魅力は何といってもキャラクターです。
特に主役のモンクを演じていらっしゃるトニー・シャループさんがすごい。
モンクは恐怖症を抱えているため、驚いたり、おびえたり、緊張したり、落ち着かなくなったり…そういう細かな感情表現を自然に見えるように演じるのってすごいなって思います。
もちろん、コメディなので、自然とはいっても多少のわざとらしさが入っていますが、なんといいますか、いい塩梅になっているのです。
ミステリーや刑事もののドラマが好きな方には、ぜひ知っていただきたい名探偵の一人です。
今観られる場所があるかわかりませんが、機会があればぜひ。
おすすめいたします。(*^▽^*)