2024年7月のテーマ

「いっぱいある!海外刑事ドラマ」

 

第一回は、

「女警部ジュリー・レスコー」

フランス、1992年~2014年放送、全101話

 

です。

 

フランスの刑事ドラマで、日本ではスカパーやミステリチャンネルで放映されています。

基本、字幕だと思います。

今回記事を書くにあたってネット検索したとき、出てくるDVDが字幕版ばかりだったので。

私は昔契約していたミステリチャンネルで64話辺り(その時点での日本で放映されている最新話)まで見ました。

その時点で長寿ドラマだと思っていましたが、まさか101話まで続いていたとは…。人気ぶりがうかがえます。

一話辺り90分くらいあって、日本でいうなら2時間ドラマのシリーズという感じでしょうか。

 

ではまず、シリーズの設定を…。

ジュリー・レスコー警部(実際の階級は日本でいうところの警視に近いらしい)はフランスのパリ郊外にあるクレリエール署に赴任してきた初めての女署長。彼女は娘二人を育てるシングルマザーで、(第一話放映当時)まだまだ男社会の警察の中で、犯罪に立ち向かうタフな警察官です。

強い信念を持ち、権力からの圧力や理不尽に女性蔑視する男性たちにも立ち向かい、家庭では育児にも全力投球です。

 

このドラマの面白いところは、彼女をただスーパーウーマンとして描いているわけではなく、家庭内での問題に悩みながらも奮闘する、プライベートの部分をしっかり描いてあり、主人公に人間味を感じさせられるところです。

その一方で、職場での問題に対応したり部下の悩みに寄り添ったりする、優しく強い、頼りになるボスの顔もきちんと描いてあって、嘘くさくなく、ジュリーが魅力的に感じられるところです。

 

ジュリーを演じておられるヴェロニック・ジュネストさんはとてもきれいな女優さんで魅力的ですが、ジュリーは母親としての顔が強く、恋愛関係が全くないとは言いませんが、恋愛対象としての魅力を前面に押し出していると感じられないところが、私としては良かったです。

女性の魅力は性的な魅力だけではない、と愛の国(だと私は思っている)フランスで描かれているのが良いなあ…と。

 

ジュリーの二人の娘たちは長女・サラと次女・バブー(エリザベス)で、初めて出てきたときはサラが4,5歳、バブーは2,3歳だったと記憶しています。(間違ってたらすみません。)

シリーズの間に成長し、私が観ていた64話辺りでは成人していたか大学生だったかという感じ。少なくともその時点までは同じ俳優さんが演じていました。成長の過程でたくさん母親に心配をかけますし、問題を起こしてがっつり叱られたりもします。観ていた当時は私には子供はいませんでしたが、彼女の家庭で繰り広げられる家族の暮らしはフランスの子供たちを取り巻く問題だったり子育て事情などを反映しているんだろうなと興味深く観ていました。

大体、犯罪を題材にしたドラマの場合、事件によって感情的につらいものだったり、許せないくらいの悪が登場したり、気分的にすっきりしないこともあります。

それが、家族の団らんの場面で緩和されるというか、ちょっと気分が持ち直すというか…とにかく、世の中悪いことばかりではないんだなと思うし、人生ってそういうものかもとも思ったりしてしまうのです。

 

ドラマを観ていた頃からだいぶたっていますが、今でもジュリーは私のあこがれの女性の一人であり、ドラマでおきた数々の事件に関しては大半を忘れてしまっているのに、彼女が「メルド!!」と叫んで署内に勝手に積み上げられた生乾きのレンガ(経緯はもう忘れましたが)を蹴り飛ばして破壊したシーンを思い出します。

"メルド"とはフランス語で"う〇こ"のことで、日本語的には「クソッ!!」って言うのと同じです。

ジュリーは結構この言葉をよく使っていて、怒らせるとほんとに怖い人なんですけど、フランスでは一般的によく使われているのか、彼女が結構な男勝りの激情家なのか、私にはわかりません。

でもその性格も含めて、あこがれの女性の一人です。

 

古いドラマになりますし、見る手段があまりないので、おすすめするのにふさわしくないかもしれませんが、お話も練ってあって面白いので、是非ともご紹介したかった作品です。

機会があればぜひ!ご覧になってみてください。

私も後半の観ていない部分を観たいです。おすすめいたします。(*^▽^*)