四月の閑話休題です。

 

2024年4月のテーマ

「私が30年手放していない漫画」

 

でおすすめしてまいりました。

 

十代の頃読んでいた漫画というと少女漫画ですので、必然的に少女漫画ばかりになってしまいました。

私と同世代の女性の方は懐かしく感じてくださる方もおられたでしょうが、全く知らない漫画ばかりという方もおられたかと思います。

古い漫画は入手しにくいですが、今は昔のものが電子書籍で読めたりもするようなので、興味を持っていただけたなら幸いです。

 

さて、昔の少女漫画について書いてきた一か月の間にタイトルのようなことを思ったので、そのことについて書こうと思います。

"かつての少女漫画はジャンルの幅が広かったと思う話"です。

と言っても最近の少女漫画を全然読んでいないので、今との比較はできませんし、したがって、「今と違って昔の方が…」という話をしたいわけではありません。

なんというか、ここ最近、少年漫画…特にジャンプ系の漫画が大人気じゃゃないですか。

たくさんの作品がアニメ化されていて、世代に関係なく認知度も上がっていると思いますし、"少年漫画"だけど大人も子供も男性も女性も読んでいますよね。

私の周りでは少なくともそうです。

 

だけど少女漫画を買って読んでいる男性は現在の私の周りにはいません。

細かく言えば、少年もいません。

大人の女性はいるかもしれませんが、女性同士・女の子同士においても、「○○っていう少女漫画面白いよ。好き。」という会話を聞いたことはありません。

「"呪術廻戦"の新刊出るって。」「"ワンピース"の映画観に行った?」なんて会話は聞くのに。

そう。今現在、少年漫画に比べて少女漫画は劣勢に立たされていると私は感じています。

本屋さんでの販売スペースを比べても、一番広くとっているのは青年コミック(女性も含めて大人向けの漫画。ファンタジーやら歴史ものやらグルメもの、キャンプの漫画とか、ジャンルも広い。)で、その次が少年漫画、少女漫画は棚数が一番少ないと思います。(※私の感覚ですので正確ではありません。)

 

かつて、1980~90年頃には少女漫画全盛期があったと私は覚えています。

子供の数が多かったせいもありますが、女の子たちがこぞって漫画雑誌を買い、漫画家の先生は芸能人みたいに憧れの存在でした。

漫画のジャンルもすごく広くて、私が今月ブログに書いた作品みたいに、時代ものがあるかと思うと、スパイものがあったり、オカルトやホラーの作品もありました。恋愛が主題のものばかりじゃないんですよ。

「王家の紋章」はエジプトにタイムスリップした女の子がその時代で生きていく大河ロマン。

「ガラスの仮面」はお芝居の好きな女の子がライバルと切磋琢磨して大女優になっていくお話。

「有閑倶楽部」は大富豪の子女である高校生のグループが、各自のスーパーな能力を生かしていろんな騒動を解決するお話。

今の少年漫画ほどの数はなかったと思いますが、アニメ化やドラマ化された作品もありました。

 

 

 

 

主人公が女の子という作品が大半ではありましたが(中には「エロイカより愛をこめて」みたいに男性主人公の場合もあります)、内容的にはバラエティが豊富でした。

そのせいか、私は十代の頃はほぼ少女漫画しか読んでいませんでしたが、漫画から知った知識や雑学はものすごくいろんな分野にわたっていました。まったくもって感謝しかありません。

それに、大っぴらではないのかもしれませんが、男性も少女漫画の作品を読んでいました。

「ガラスの仮面」を知っている人はたくさんいましたし…これはちょっと根拠になるか怪しいですが、「エロイカより愛をこめて」を読んでいる漫画家さんたちが「エロイカより愛をこめて」のメモリアルブックにメッセージを寄せられているのを見ると、男性の作家さんがたくさんいらっしゃいました。(同業だから読んでいたのかもしれませんが…。)

 

では、かつてに比べて今の少女漫画に活気がないように思うのは作品の質のせいかというと、そうとは限らないと思います。

流行や、漫画を発行している出版社の戦略なんかにピタッとはまっているのが少年漫画なんじゃないでしょうか。

 

私は最近の少女漫画を読んでいるわけではないので、内容については判断できませんし、おばさんの感性で少女向けの漫画を読んだときに感想が的確か疑問です。

なのに何でこんなことを言うかというと、人気のある少年漫画の多くはバトル漫画というジャンルのバリエーション違いのような気がするからです。

「名探偵コナン」のような例外もありますが、コナンだって敵と味方の知恵比べ(一種のバトル)の側面もあります。

単純に言って、バトル漫画は面白いんですよね。

私も大好きです。

少年漫画のアニメ化作品もいっぱい観てます。

バトルに絡めて世の中の在りようだったり、人の生きざまだったり、善とは悪とは何かなんてことを考えさせてくれる作りになっていて、そこから学べることもたくさんあります。

今の時代に多くの人が求めているのが、何かに打ち勝つということだったり、自分の生き方について考えることだったりするのかもしれないと思うのです。

 

少女漫画には死力を尽くして戦うといったバトル漫画は全盛期の頃でもあまりないように思います。

だけど、少女漫画が少年漫画の真似をする必要はありません。

思春期の子供たちの読む漫画が全部バトル漫画だったら、それはそれでどうかと思いますし。

ただ、かつての少女漫画全盛期に読んだ本を今も後生大事に抱えている私には、今は少年漫画全盛の時代だと感じるにつけ一抹の寂しさを覚えます。

というわけで、現役少女漫画家さんたちにエールを送りたいと思います。

ノスタルジィとジェラシーに満ちた独り言を読んでくださりありがとうございました。

 

さて、来月のテーマとまいりましょう。

 

2024年5月のテーマ

「動物から学べる本」

 

動物に関する本、好きなんです。

以前に「動物が好きになるかもな本」というテーマで書いたことがあるんですが、今回はちょっと違う切り口で動物関連の本をおすすめしたいと思います。

ご興味ありましたら、覗いていただけると幸いです。(*^▽^*)