2022年9月のテーマ

「ちょっと古典文学」

 

第一回は、

「ガリヴァー旅行記」

J・スウィフト 作、坂井晴彦 訳、C・E・ブロック 画、

1988年発行、福音館書店 福音館古典童話シリーズ

 

 

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です。

 

この本は著者であるジョナサン・スウィフト(1667~1745年)の名を伏せて1726年にイギリスで出版された『ガリヴァー』の全編を完訳した児童書です。

児童書なので難しい言葉にならないよう、やさしい文体になっていますが、全編を省略しないで翻訳されています。

 

『ガリヴァー旅行記』といえば、空想・冒険物語で、主人公のガリヴァーが目が覚めたら地面に縛り付けられていて周りには小人といって差し支えないほど小さい人々がたくさん取り囲んでいる…という場面が有名ですよね。

たくさんの児童書でこの場面が表紙絵になっているのをみますし、おすすめしている福音館古典児童書シリーズの表紙もその場面のちょっと後、とらえられたまま移送されている場面になっています。

そう。『ガリヴァー旅行記』の児童書では主人公が小人国や大人国を訪れた際の冒険のお話が描かれています。

でも実はそれって物語の前半部分だけで、残りの半分は省略されていることが多いのだとか。

 

もともとこの作品は子供向けの本として書かれたものではなく、架空の旅行記という形式をとって当時のヨーロッパの政治・経済・社会情勢などを鋭く批判するような内容になっているのです。だから著者の名前を伏せて出版されたわけです。当時の政権を批判しているわけなので、ばれたらまずい。

もっとも、私がこのことを知ったのはこの本を読んでからで、初めから知っていてこの本を読もうと思ったわけではないのですが…。

 

小人国や大人国のお話の中にも、たとえ話の中に当時の政権を皮肉っているなとわかるような表現があったりしますが、後半になるとその傾向が顕著に表れてきます。かなり風刺的な作品でもあります。

そして、後半に関しては、訪れた国の方が自分の国よりも先進的だったりして、ガリヴァーが自国の話をしても訪問先の人々には馬鹿にされたりするようなことも起こってきます。

技術が先進的であることが決して良いとは思えないエピソードや、反対に精神的な意味において先進的であるというのはこういうことなのかもしれないと、生き方・考え方を見つめなおすきっかけになるようなエピソードが描かれていて、大人が読む文学作品だなあと思いました。

 

私がこの本を読もうと思ったきっかけは、映画「天空の城ラピュタ」で主人公パズーが『ガリバー旅行記』で空に浮かぶ島ラピュータのことに触れられているというようなことを言っているシーンを観たことでした。それならちょいと本の中でラピュータがどんな国だったのか読んでみようかと思い立ったというわけです。

元ネタのラピュータに関しては、ここでは何も書きません。(^_^)

きっかけなんてそんなものですが、読んでみたら自分が知っていると思っていたことはほんの一部でしかないと改めて思いましたし、自分が抱いていたイメージとは全然違う本だったというのは楽しい発見でした。

 

ちなみに、この記事を書くにあたってPickの検索をしたら、児童書としての種類も豊富だし、大人に向けた『ガリヴァー旅行記』の本や関連本まで何冊も出ていることを知りました。

出版されてから300年近く経っても読み継がれている本てやっぱりすごいなあと思った次第であります。

おすすめいたします。(*^▽^*)

 

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