2018年12月のテーマ

 

クリスマスにはクリスティーを!

第三回は、

「白昼の悪魔」

アガサ・クリスティー 著、鳴海四郎 訳

ハヤカワ文庫 クリスティー文庫 2003年発行

 


です。

 

レザーコム湾スマグラーズ島のジョリー・ロジャーホテルに集まった様々な滞在客たち。

海辺で日光浴する者あり。海水浴する者あり。

そして、デッキチェアに座ってそれらの人たちを眺める者の中に、エルキュール・ポアロの姿があります。

そんな中、滞在客の美女アリーナ・マーシャルと、見目麗しい青年パトリック・レッドファンの恋愛劇に、周囲は眉をひそめながら注目しています。アリーナは、ケネス・マーシャルの後妻であり、パトリックにもクリスチンという妻が同行しているからです。

アリーナという女性は、大変セクシーな魅力をもった女性で、男性は彼女に引き付けられますが、はっきり言って女性には受けが悪いです。初心な青年が妖婦にたぶらかされている、とまで言う人も出てきて、恋愛劇だけでも嵐の予感がします。

そこで起こった事件に、ポアロが挑みます。

 

前回、「終わりなき夜に生れつく」のご紹介をした際に、クリスティーはトリックだけじゃない!と書きましたが、今回ご紹介する「白昼の悪魔」は、ミステリとして一級品!の作品です。

事件の上に、こじれた人間関係が乗っかっているので、読み物としても面白いですし、ポアロの推理も鮮やかです。

もし、私の"クリスティー・ベストテン"を作るなら、まず入れたい作品です。

といっても、クリスティーの作品は名作がありすぎ、ベストテンに入れたい作品が多すぎて絞りきれないので、私は実際にベストテンを作ったことはないんですけども。ただ、「白昼の悪魔」は、入れるか、外すか、というライン上にいるような作品でないことを強調しておきたいと思います。

 

いつもなら、もう少しいろいろと書くところなんですが、書いてしまうとかえって面白さが損なわれてしまいそうなので、今日はこれ以上はやめておきます。

 

さんさんとした太陽の下、海辺のホテルが舞台のお話なので、真冬の12月にご紹介するのもどうかなと思ったのですが、せっかく今月はクリスティーの名作を紹介しようと決めたので、季節感は無視しておすすめしたいと思います。

さあ皆さん、海辺のホテルへレッツ・ゴー!といきましょう。(*^▽^*)