2018年11月のテーマ

元気が出るかも!?な(心理学、ハウツー、自己啓発の)本

第四回は、

「「疲れない身体」をつくる本」

齋藤孝 著、PHP研究所 2015年発行

 


です。

 

著者の齋藤孝さんは明治大学教授で、テレビ出演、講演など、様々な活動をされている方です。

教育関係の本やハウツー本と幅広いジャンルの本を執筆されています。

エネルギッシュで超多忙な日々を送る齋藤さんが実践されているという、疲れないための方法がこの本では紹介されています。

 

私は長年デスクワークをしていたせいもあり、自分が運動不足で疲れやすいと感じていました。

そのため、健康のためにも何とかして体調を整えたいとずっと思っていました。

まず、運動をして体力をつければ疲れにくくなると思ったのですが、運動した後の疲労がハンパないので結局長続きしなくて、結果に結びつきませんでした。

それで、タイトルに惹かれてこの本を手に取ったのですが、これが面白かった。

まず、"運動して体力をつければ疲れない"というのは大きな勘違いだということがわかりました。

運動することも、体力をつけることも、もちろん健康のために大事なことです。

でもそれで万事解決!とはいかないということが分かったのです。

 

そこで今日のおすすめポイントは、"心も体も疲れないことを心がけよう。リフレッシュ、リラックスが超大事"です。

この本によると、身体を疲れさせないようにする基本は、筋肉が緊張しないこと、なんだそうです。

しなやかでやわらかい体になっていれば、疲れない。

そのためのリラックス呼吸法や、簡単な体操が紹介してあります。

ちなみにここで紹介されている方法は、著者が実際に試してみてお手軽で効果があったなと思うものだそうで、自分に合わない健康法はどんどん捨てて新しい方法を試そう、とも言っています。

そして、体が疲れないためには、疲れない環境を整えよう、と続けます。

意味のない無駄をなくして、効率よく作業できるだけで、ストレスがぐっと減り、疲れないといいます。

そのための手帳活用術や、仮眠術なんかも紹介されています。

リラックスして気持ちを切り替えられる時間や場所を用意するのもいいそうです。

 

その他にもいろいろ紹介されているのですが、私が一番興味深かったのは、心を疲れさせないために、"疲れない人間関係を作ろう"という点でした。この本を読んでいると、"とにかくストレスをため込まないこと、うまくストレスを流すこと"が疲れないための秘訣なのだと感じました。人間関係はストレス原因の最たるものだと私は思います。

互いに疲れない人間関係が築けていくよう心掛けたいと思いました。

 

著者の齋藤孝さんは、やさしい日本語で分かりやすく本題を説明するのが上手な方です。

読みやすくてためになる本をたくさん書かれているので、この本以外にも私は愛読しています。

たくさんある中でこの本を選んだのは、私と同じように疲れやすいと感じていて何とかしたいと思っている方が、きっと大勢いらっしゃるだろうと思ったからです。そして、私と同じように体力をつければ疲れにくくなると思って頑張っている方もきっといらっしゃるはず。

今続けている努力が報われる方も、きっといらっしゃいます。

でもそれ以外の方法もあるよ、ということを私と同じように知ってほしかったのです。

ちなみに、齋藤さんは超多忙な方で読書量も半端なく、はっきり言ってスーパーマンだと私は思っています。

この本の方法を試したからといって著者のレベルに達するかというと、私自身は悲観的にならざるを得ません。

ですが、そんなスーパーマンもこういう方法をいくつも試すことで出来上がっていったんだな、と思うと、なんだか身近に感じられるから不思議です。

体力づくりというやり方から、ちょっと方向転換してみたいな、と感じている方におすすめですよー。(*^▽^*)