手持ちの不織布マスクがなくなり手作り布マスクデビューして早2ヶ月。
中途半端な田舎住みなので当初は相当目立っていたものの
小池都知事が会見の度に布マスクをつけ始められたのを機に
布マスクを着用されている方もチラホラ見かけるようになった。
都知事のマスク、品があって素敵だもの。最近なんか変なのになってるけど。
布マスクの良さは何と言っても残りの不織布マスクを番長皿屋敷のごとく
数えてため息をつくことから解放されること。
少しずつ作り溜めて今は5枚。週末は使わないので一週間洗わなくても
足りる数になった。
とは言え使い心地を確かめながら修正も何度かしてきたし
それは今も続いている。まさしくトライ&エラーの繰り返し。
不織布マスクと布マスクの違いは、目の粗さもさることながら
一番は重さなのではないかと思う。
不織布はだいたい3g、布は軽い素材を使っても9~10g、
これにキッチンペーパーを挟もうとすると12gくらい軽くいく。
この差が不織布に慣れている顔にとっては結構しんどい。
まあ着けている間に徐々に慣れるんですけどね。
この重さの差があるので、不織布マスクのゴムをそのまま付け替え
という形は早々にダメになる。着けている間にどうしても布の重さで
下がってきてしまうのよ。
だから体感としては紐タイプの方が安定しているとは思うのだけど
あれさ、みんなどうやって装着してるの?
いくつか作ってみたものの、片方を軽く結んで耳にかけ、もう片方を
きちんと結んだら最初の方を結びなおすってスタイルであってる?
きつすぎず緩すぎずの場所にフィットさせるのに何度か結び直すとか
結んでいる間に髪が絡まるとか、ちょっと暑くてあごまで下げたい時に
また結び直さなきゃいけないとか、とにかく私にとってはストレスにしか
ならない形だった。
ならば結ばずアジャスターをつけてみたらどうだろう、と、よくパーカーや
ナイロンジャケットについている紐を調整するストッパーを両側に
つけてみたら使い勝手が格段に良くなった。
しかしストッパーは小さい物でも1g。また重さの問題に対峙することに
なってしまう。
なんかないものか、と考えていたらふと思い出した。
そういえばガーナでは器具を使わず紐を緩めたり締めたりするタイプの
ブレスレットがあるな、と。
あれが使えるのではないだろうか。
編み方を検索してみたら何なく見つかった。Youtubeってなんでもあるなあ。
平編みと呼ばれる手法らしい。
アジャスターになる部分が大きすぎたりゴワゴワしていると
恐らく耳の後ろで気になるだろう。
家の裁縫箱を漁っていつ買ったかすら忘れた手芸糸に目を付けた。
あの細い糸が6本一束になっているやつ。
マスク部分の紐はモールヤーンと呼ばれる柔らかいちょっと太めの
毛糸みたいな素材。
これはたまたま100均に行った時に目に留まって買ったもの。
このモールヤーンに手芸糸をそのまま絡めて平編みをしようとすると
糸がばらけて上手くいかない。肌触りは柔らかくて最高なんだけどな。
では、ということで手芸糸を三つ編みすることにした。
6本一束をそれぞれ30㎝の長さで3本用意してひたすら編むと
25㎝ちょいの三つ編みが出来上がる。
辛抱強く端を持ってくれる人がいない場合は洗濯ばさみでどこかに挟んで
寂しく一人で編もう。よく靴下とか干すタイプのやつでもいいけど
腕を上げる体制だとかなり疲れるから出来れば脇を締められる高さがお勧め。
その三つ編みで出来た紐状をモールヤーンに絡めて平編みを作っていく。
ひと編みごとにモールヤーンの方を上下に動かすと離れている目が
きれいに揃う。あとは「お前が作っているのはワラジではない、アジャスターだ」
と自分に言い聞かせながら編み続けるときつすぎずいい感じのが出来上がる。
最後の糸の処理はまあ適当に端っこに絡めて。そこで結構引っ張るので
最終的に目はつまる。出来上がりは1㎝に満たないくらいかな。
今はそれを使っていて本当に快適だ。
私は耳の後ろにそのアジャスターが当たると気になったので
耳の下の方にある窪み部分に当たるように調整した。
想定外だったのは、モールヤーンがやや太すぎて耳が疲れること。
洗濯しても太さは変わらないようなので、耳の上の方にあたる部分だけ
平たい布の紐に変えてモールヤーンと繋げようかと思っている。
あ、そうそう余談。
刺繍糸(じゃなくてもいいけどアジャスターに使う紐)での平編みが
こんがらがって上手くいかない場合は、菜箸を使って太い紐で
平編みの練習をするとコツがわかりますよ。おススメです。