伊勢市産のカボチャを原料にしたカボチャパウダーを使ったクッキー。

商品開発に当たっては地元の商業高等学校も関わったと思われ名前が記載されている。
製造には愛知県の企業の名前があるので、製造実勢のある企業に協力してもらっているのだろう。
畑で生産はされたが出荷の規格から外れたカボチャ等も使うなど、環境を意識したSDGsも考慮されている。
国産のカボチャを加工したカボチャパウダーを使っているので、一般的な駄菓子に比べて多少価格が高いのかも知れない。

味的には甘さは控えめで、食べた後にカボチャの風味が追いかけてくるシンプルな物。
余り添加物を増やして多くの味や風味を加えてしまうと、カボチャ本来の特徴が薄れてしまうのだろう。
とは言え無添加で作られたもので無いので納得出来ないが、いち早く商品化する為には流通するクッキーのレシピを応用するのが早く、製造に協力してくれる企業も見つけ易いのだろう。

つまり、
多くの人が関わり、知恵を絞って商品化して、一般の市場に流通させている。
個人でここまでは、なかなか出来ない。
関わった人達の苦労が伝わる商品であり、その思いを受け取り購入したが、販売状況を見るとその思いは伝わっていないように思う。

多くの農作物の生産地が抱える問題は一緒で、栽培される作物の一部しか商品に成らず、その選ばれた作物もコストの割に高値では販売出来ない。
生産する立場にあっては、選別から落とされた作物をゴミにしたくない気持ちがあっても、現状の物流システムの中にはその場所がない。
そんな行き場を失った作物達にその居場所を提供する試みだと理解するが、同じような問題を抱えた農村の消費者にもその気持ちが伝わらないようだ。