動物の脳は、その個体の生存確率を高くする目的で進化し、その働きにより人類は大きな繁栄が出来ている。
人は脳を返してでしか現実を理解出来ないが、それは現実そのものとは限らない。
脳の存在目的がその個体の生命維持にあるので、それに反する自己を犠牲にして他を生かす様子は理解出来ないし情報として収集もしない。
人の体は沢山の細胞から形成され、それらの細胞自体は単独では存在し続ける事が出来ないので、互いに伝達物質を使って情報交換をしている。
その中には、糖分を取りすぎているのでもういらない。
と言った細胞からの情報も含まれている。
その情報を脳が正確に理解すれば、食べ過ぎによる体へのダメージを減らせて糖尿病のリスクを減らせるだろう。
しかし、
実際には、それらの情報は脳に無視されてしまう。
その個体の維持を目的に機能する脳では有るが、「自己の優先」の概念により脳細胞が必要とする糖分の過剰摂取を問題にしない。
その為、
普通であれば体の臓器が異常になる前に、何らかの発信が体から有るが、その異変に気づかずに糖尿病になる。

人が現実を把握する手段は、目や耳等の感覚による情報収集であり、左脳のそれらの情報を分析・理解するのとは別に、右脳による直感が存在する。
これなは恐怖も含まれており、狩猟をする際に不都合なので、狩猟を主に行ってきた男性は習慣的に右脳からの情報を遮断する傾向が強くなる。
ゆえに、
右脳の働きを遮断した男性により作られた社会は、理解出来る事が前提の社会に成りやすく、感覚的な要素は社会構成の端に追いやられる。
結果として、恐怖等の直感は無視された社会が構築された。

しかし、
それらは脳の機能や人間社会の構造上の都合によって起こった結果で、人類社会の理想や継続を約束するものではない。
自然界の中での生存確率をあげるにも、理解出来る情報だけでなくて直感に頼るところは大きい。
視界が狭くなるジャングルや高い植物がしかいを際切る草原を根拠も無く怖がるのは当然であり、それが生存率をあげる。
本来は、
左脳と右脳の働きをバランス良く利用し、現実を把握してその将来を決定すべきだ。
しかし、
右脳の働きを無視した男性が築いた社会に成っている上、感覚的な認識は個人的なものでしかなくて共通する事が難しい。
女性脳と呼ばれる左右の脳の働きをバランス良く利用出来る人は協調性が高くなり、個人的な感覚にも同調出来る傾向が強くなる。

右脳による直感には、体の細胞からのシグナルを受けたものも含まれるはずだ。
体の細胞の感覚からすれば、必ずしも自身が存続する事を優先するとは限らず、自己が犠牲になる事で全体の生存率を上げる選択もする。
その周囲の細胞との関係を無視して、自己の都合だけを優先させるように成った細胞がガン細胞だ。
体の一部である1つの細胞は、体全体が正しく機能しなければ存続出来ない存在でありながら、ガン細胞は自己の都合だけで回りの細胞を攻撃して体の正常な活動を阻害する。
これは自然界全体から見た、人間そのもののように思う。
自然を構成する全ての生物は、全体が正常に活動する為にそれぞれの役割を果たす臓器の一部であり、人もその一部として誕生した。
ところが、
ある時点から、全体としてのバランスから突出して、自己都合により他の細胞を攻撃して自然に必要な機能の働きを阻害する存在に成っている。
つまり、
自然におけるガン細胞だ。

そうなった原因は、左脳に片寄った世界観であると考える。
体の細胞の声に耳を傾ける姿勢は、自然界を一つの大きな有機体であり、それぞれの生物はそれを構成する細胞の一つだと理解する事に通じるだろう。