大分県の住民による伊方原発の稼働停止を裁判所に求めた請求が破棄された。
判断した裁判官の判断として、
「住民が警戒する危険性が考えられない。」
とのことだ。
この判決には、専門家としての意見である原子力安全委員会の判断が背中を押すものだからだと思う。

原発を立地するについては、地下に断層が無い事が条件であった様に記憶する。
原発が立地する地下に断層がある場合、地震による揺れだけでなく地面が大きく歪む恐れがあり安全性が保証出来ないからだ。

伊方原発は愛媛県の西部、九州方向に伸びた特殊な地形の所にある。
そこは不自然に直線状に伸びた半島であり、その直線を延長して九州を突き抜けると、その直線が継続したような地形が現れる。
この直線は、その南北が東西に別々にズレた跡であり巨大に断層に他ならない。
九州の中央でその直線上にあるのが阿蘇山であり、世界的に見ても巨大な噴火跡であるカルデラ地形であり、噴火を繰り返した事が知られている。
数万年の単位で噴火をしており最後の噴火からも数万年が経ち、これまでの最短の期間は過ぎている。
地下にはマグマが溜まっているのは明らかで、断層のズレが発生すればマグマの通り道となり噴火は避けられないだろう。

原発が断層の上の半島にある事から、この断層が動けば原発敷地内も大きな地殻変動が起きる上に、原発につながる道路も通行出来なくなる可能性がある。
あくまでもそうなる可能性があるだけで、確実にそうなる科学的なデータは無い。
裁判所の判断として、確実なデータが無いので、停止するだけの根拠に成らないと判断せざる終えないのかも知れないが、福島原発の事故を思えばその可能性があれば稼働させられない様に思う。
万が一原発事故が起きれば、その損害賠償を企業どころか国でも出来ないのは明らかだ。

伊方原発の稼働を許可した原子力安全委員会の判断ぎまず信じられないが、
福島原発事故に対する地元住民への責任を、電力会社が十分に出来ていると、他の電力会社は理解しているのだろうか?
稼働の許可を申請するならば、原発事故を起こさない準備と万が一事故が発生した場合、被害者に十分な補償が出来ると確信していなければ成らないだろう。
どう考えても、そのような覚悟が有るとは思えない。

怖いのは、国民の生命と財産を守る為に存在する政府に全くその意識が見えない事と、その政治的な判断を不当だと正すべき裁判所が機能していない事だ。
司法のあり方の問題なのか?原子力安全委員会が名前ばかりで、法律を掻い潜る巧みな見せかけなのか?判断出来ないが、
明らかに巨大な闇の意志が働いているとしか思えない。
一部に核兵器を日本が独自に持つ未来を想定して、その為には原子力発電の技術を継承する必要があると強く動いている様に思う。