仕事の昼休憩中に思わず声をあげた、あの衝撃のキャスト発表から待ち続けた理生ジャベ。やっとやっとやっと、この日がやって来た。東京公演を取らなかったことを何度も悔やみながら。


東京公演の感想なんかを少し目にしながら、雪だるま式に期待値を上げてしまったけど、「星よ」「ジャベールの自殺」で完全にK点超え。本当に、上原理生のファンで良かったと、心から思える。

第一幕は、まだジャベールも若いし、完全にバルジャンに押し負けている。何でこんなに抑えてるんだろう?と思ったけど、二幕の貫禄を際立たせるための演出か。納得。
ただ、光夫バルジャンが最初からクライマックスだったため、めちゃめちゃ物足りなかった。波止場のシーンなんか取り巻きの警官と大して差がないというか、威圧感が足りなかったな〜ジャベールが登場するだけで場の空気が変わるシーンなのに。
逆に考えると、バルジャンに対してまだ青二才な法の番犬としてはなんだか可愛らしかったかな。ものは考えようかも。

第ニ幕は圧巻。
バルジャンに翻弄される様は狂気だった。
実年齢32歳が歳が近い時期より20も離れたおじさん時期の方が合ってるってどういうことよ笑

「星よ」
ジャベールのブレない"意志"が劇場全体を包み込んで、絶対正義を訴える。この曲があるからこそ、ジャベールがただの悪役ではなく、バルジャン・ジャベールそれぞれの信じる正義のためにただ真摯に生きただけ。一幕の青二才なジャベールとはうってかわって、強固なジャベールだった。

「ジャベールの自殺」
観劇前から、上原理生の「ジャベールの自殺」ヤバいという評判を他方から聞いていたのでだいぶ期待値高めで臨んだがそれを軽く超えていった。言葉にならない。呼吸することも忘れるくらい、観客全員を飲み込むような歌唱。絶望の渦に巻き込まれていった。
何もいうまい。本当に素晴らしかった。あんな死に方毎日してたら精神病むわ。

理生ジャベの特徴は、異常なまでのバルジャンへの執着。もはやお前バルジャンのこと好きやろ?!ってくらい、執拗に追いかけるし、バルジャンと分かった時の嬉しそうな顔といったら笑
加えて特徴的なのが成田屋も驚くくらいの見栄。目をむきだして、でもちょっと滑稽。ちょっと顔芸が大げさだよね笑いつもだけど笑濃いからかな?笑
なんか他のバルジャンと比べると、悪属性が強い。これも低音で顔濃いからかな?

総じて考えると、あぁ、やっぱり上原理生のファンで良かった。と、毎回思う。もちろん波はあるんだけど(1789博多前楽とか)、それでも安定してるし、ファンの期待を超えてきてくれるし、やっぱり素晴らしい役者だなと。
まだまだ大阪と博多と、行けないけど北海道もあるし。これからどんどん進化していくんだろうな。
理生ジョルラスが記録媒体で残らなかったのも本当に悲しいけど、このジャベールの自殺が残らないのも本当に悲しい。
そろそろ保存を考えてもいいんでないかい?