元々興味はあったけどそれだけのために子供預けて〜とかが面倒臭くて見送っていた作品。梅芸大ホールのスウィーニートッドのソワレと同じ日にシアタードラマシティでやってたから、これは運命!と思って地下へ突入!!
全く前情報なしの思いつきだったけど、藤田俊太郎・屋比久知奈・東啓介・谷口ゆうな・原田優一ってもう観るしかないっしょ。お父さんタッパあって素敵な俳優だなぁ〜と思ってたら、あの人がspiか!名前は聞いてたけどお初!!
【全体の感想】
激動の60年代アメリカで顔に大きな傷のある少女ヴァイオレットと優秀な黒人軍曹の"見た目"に焦点を置いたロードムービー。(あ、舞台じゃないからムービーじゃないか笑)
話は文句なしに良かった。言わずもがなの実力者揃いでステージ後方のバンド編成で楽曲もすごくポップ。一つ残念なのは、どうしてもブラックミュージックの躍動感が出ないとこ。黒人が物語の主軸に深く関わる作品は必ずこの問題と直面すると思うんだけど、日本人の限界かな…ミュージカル的歌唱力だけではどうしても賄いきれないリズム感とか表現力。ブロードウェイとかウェストエンドのキャストで見たら凄いんだろうな。今度映画するらしいから楽しみだな。
人種が関わってくる作品を日本でやると、どうしても見た目でその違いがわからないというネックがある。フリックが黒人なのは分かったんだけど、モンティは白人…なんやんな?(でもcolored onlyのホテルに平然と泊まってる。ヴァイオレットは止められたのに?なぜ?)とにかく違いが分かりづらい。だからと言って顔を黒くなったら演出にケチがつく。パレードでは黒人キャストはみんな首に捻ったスカーフを巻くという見分けを作ってた。
屋比久知奈(ヴァイオレット)
顔の傷のせいでちょっと卑屈で理屈っぽくてでも純真で真っ直ぐな透明感のあるヴァイオレット。
相変わらずの歌唱力、あの小さな体で会場全部をヴァイオレットの世界に引き込む魅力。屋比久ちゃんにハズレなしやなぁ。
小さな屋比久ちゃんの大きな演技が大好き。
東啓介(フリック)
舞台はスカピンぶり(ドラマはナンバMG5に出てたっけな)
歌唱力が段違いに高くなってた。
勿体無いのは、背が高過ぎて猫背なのと細すぎ!まして今回は黒人の軍人役なんだからもっと肉つけなさい!!(親戚のおばちゃんw)
たまにセリフが聞き取りにくいとこあったな。
立石俊樹(モンティ)
最近よく名前見るけど全然記憶ない…と思って調べたら大体私が観た回の別のWキャスト笑そりゃ記憶ないわ。観てないんだから。
多分器用系の役者さんだね。なんでもできそう。
そして今回男性陣背高過ぎて全然背高く見えなかったけど181cmなんだ笑
谷口ゆうな
テナルディエ夫人以来…かな?すごく記憶に残る女優さん。
原田優一
教祖様がいたにつき過ぎて笑った笑
あの優しい声なら惑わされるわ笑
spi(お父さん)
この方がspiですか。脱帽です。
ラストのヴァイオレットに攻められるシーンで涙腺崩壊。ぶっきらぼうで不器用な父にはどれだけ自分が娘を想っているかが伝えられなかった。お金がなくて新しい斧も買えず、まともな医者に診せてやることもできず、どれだけ自分を責め続けているか、その悔しさを表現することもできなかった。
フラッと観に行った作品だったけど最高だった。
当日券でマイウェイ割引なるものがあって¥10000で観られた。予定外で急遽見る時に少しでも安かったらつい観てしまうな。最近チケット代の高騰が酷いけど、こういうサービスしてくれたら回数増えるかも。