加悦鉄道資料館のお次は展示物を紹介いたします!
まずは第1弾、標識灯や標識・合図灯から。
列車停止位置目標「左」
出発信号機のない線路に対し、列車を停止しなければならない限界があるときに、列車に対してその限界を
知らせる標識です。
車両停止位置目標「右」
構内運転をする線路で、無誘導区間の終端が不明で車両の停止する位置を表示する必要のある時に設置される
標識です。
円筒型検車(点検)灯
運行中の車両事故を防ぐため、検査(点検)に使用していた古い形式で、カーバイトに水を反応させ発生したアセチレンガス
の燃焼を光源とし、蓄電池ができる以前のものです。
円筒型合図燈
明治時代から昭和20年代頃まで合図燈の主力として使われました。
ランプ部の熱を逃がすため、背が高く太い構造で、
光源がランプのため、
ほやなどの定期的な清掃が必要です。
加悦鉄道資料館にはいろいろなタイプの合図灯が保存されています。
合図灯(アセチレンガス入式)(左)
夜間、車掌や駅員が携帯し、停止や進行の合図を送る際に使われました。
灯は赤・緑・白の3色を示すことができます。
加悦鉄道では使われていません。
合図灯(バッテリー式)(右)
夜間、車掌や駅員が携帯し、基本は同じ役割です。
こちらも赤・緑・白の3色を示すことができ、加悦鉄道で使われたものです。
白光式円筒型合図燈
昭和20~昭和30年代の押型。円筒型合図灯としては第2の合図灯として普及しました。
上部のレバーを左右に押し表示を変えます。
電池は2Ⅴの充電式蓄電池を使用します。
磯村式E―2型合図灯
白光式合図灯とともに普及した合図灯で、昭和20年代後半から47年頃まで見られた形(かたち)です。
質量720gで、電池は2Ⅴの充電式蓄電池を使用します。
レバーの隙間にスライト式の防水板があります。
白光式円筒型合図灯(蓄電池式)
昭和20年代~30年代の形式で、主に西日本で使われたものです。
色フィルター付きの内筒を外筒に対して遷す(うつす)ことで表示を変えます。
押し型とは異なり、上蓋にレバーの隙間がないので雨水に弱いです。
なので雨天の時は使用できませんでした!
カーバイト缶
アセチレンランプに使用するカーバイトを小割りにして、湿気のないように保管、運搬するときに
使用しました。
「標識」
起点標
路線の起点に設置する標示で、ここから終点に向かって距離を数えます。
これはかつて丹後山田駅の加悦鉄道線に設置されていたもので、
加悦方向の加悦線と貨物専業の岩滝線の起点を示めしています。
曲線標
線路の曲線の始まりと終わりに設置され、その曲線の半径、曲線長、カント(線路の傾き)
スラック(線路よりの増加分)など、列車の運転や整備に必要な数値が記入されています。
これは丹後山田駅起点より、約150mのところで 半径600mの曲線があることを示しています。
これは実際に今でも使われています。