さて、ここからは鉄道博士である井上晴人が教えます。
軽快気動車とは?です。
「軽快気動車とは何?」
軽快気動車とは車体を軽くして、車体長を短くすることで、線路への負担が少なくなっていて、地方路線でも便利な車両のことです。
事例では、第三セクターが多く採用しているほか、JR各社でも採用例があります。
また当時はⅬEカーと呼ばれる、バスのような小型車両が開発製造され、1984年開業の樽見鉄道などに普及しますが、定員が
極めて少ないため、すぐに置き換えが始まってしまいます。
実はⅬEカーにはルーツとなる車両があります、それは南部縦貫鉄道キハ10形です。
この車両は1962年に作られたレールバスで、今も動態保存されています。
しかもこの車両は、運転方法もギアーチェンジするというところも、バスと共通しています。
しかし、ⅬEカーはギアーチェンジをする方式ではないです。
1985年より、富士重工業と新潟鉄工所(現新潟トランシス)がⅬEーDCとNDCと2つのグループができ、初期のⅬEーDCもはバスタイプの窓にバス用エアコンや折り戸式ドアをもつバスタイプでしたが、1991年5月に発生した信楽高原鉄道正面衝突事故で指摘された強度不足や、さらに経年劣化が早く、すぐに引退が始められてしまうケースが多くありました、しかしのちにⅬEDCもNDCを参考にしたものに同グループに改良したものができたため、よく似た車体をもつⅬEDCが多くなり、立派な鉄道車両らしさを発揮していくのです。
しかし富士重工業が2004年に鉄道製造業から撤退し、このあとⅬEDCタイプが製造されることはありませんでした。
一方NDCは小柄な車体が特徴ですが、バスタイプではなく元から鉄道車両とはちょっと小型な車体を持つものでした。
同グループは30年以上経った今も増備しており、仲間が倍増しています。
最短の車体長は15mで、今もっとも大型のものは21mを持つものがあり、NDCグループでは車体長もバラエティー豊かです。
また車内も、時代と要望に合わせて改良がなされています。
お次は「ⅬEーDCの仲間」です。