KD4号とはかつて日本通運が発注した、産業用機関車です。
「概要」
KD4は1956年に大阪の加藤製作所で作られた産業用で、小型の車体が特徴です。
山陽本線万富駅から分岐した、キリンビール専用線で使われた後、
1971年に日本専売公社専用線に移って活躍していたものでした。
1976年に廃車となり、岡山県にある、ジーンズ工場の看板として保存されていました。
しかし雨ざらしのため、次第に荒廃が進み、非常に悪い状態でした。
これを加悦鉄道保存会が購入し、「カトーくん」というニックネームを付け、化粧直しなどを行い、
加悦SL広場で展示されたのです。
「主要諸元」
製造年 1956年
車体長 4m
自重 6.5t
機関 日産UD32(2サイクルディーゼル)
出力 120PS
変速機 機械式
「ボンネット内」
内部には変速機とエンジンが積まれ、逆転機を経由した駆動力はチェーンで前後に伝える方式となっています。
チェーンで駆動する方式は、KD4ぐらいしか残ってません。
「加悦SL広場での展示と動き」
加悦SL広場でも展示というより、放置状態だったカトーくんですが、日産2サイクルエンジンに興味を抱いた
加悦鉄道保存会の手により、動態復元することとなり、2008年9月に成功しました。
しかしこの機関車には動力ブレーキが付いていないので、加悦SL広場の再現列車には使えず、アイドリングチェックの
時にしかエンジンはかけませんでした。
ただ、保存価値は良いと見てもよいでしょう!
閉園後の動機はわかりませんので、わかり次第お伝えします。