加悦鉄道 キハ101形内燃動車とは、かつて加悦鉄道に在籍した気動車です。

「概要」

 

キハ101形は1936年11月、加悦鉄道が開業してから10年を記念して、新製したもので、当線初のガソリンカーですが、地方私鉄では内燃動車デビューはもっとも遅いデビューでした。

元はガソリンカーとして竣工しましたが、戦時中は木炭ガス代熱装置を付け、木炭を燃料としていた時期がある、複雑な車両です。

 

この装置の撤去は1949年で、戦後長らくガソリンカーで走っていましたが、1968年にガソリン機関をディーゼルエンジンに交換しています。

1980年に第一線から退きました。

「主要諸元」

最高時速40キロ

車長12m

自重14.5t

エンジン 三菱DB7形

出力 130PS

 

「変速機・台車」

 

変速機は機械式で、マニュアル式自動車やバス・トラックと同じく、ギアーミッションでチェンジしながら進む方式で、台車はボギー台車2軸ともう片方の台車が1軸という「片ボギー式」というのが最大の見どころで、この3軸車と片ボギー式を持つのは、キハ101だけとなりました。

「運転席」

 

 (1)キハ101の運転席

 

1 手ブレーキハンドル

 

2 警笛ペダル

 

3 クラッチペダル

 

4 圧力計

 

 

 

1 スロットルレバー

 

2 逆転ハンドル

 

3 代熱装置の時に使われたハンドル?

 

 

運転では右のブレーキハンドルを使います、中央にあるハンドルのうち、1番左がスロットル「アクセル」で中央は逆転ハンドルです。

1番右のハンドルは、知る人がいないので不明です。

そして下にあるペダルが、クラッチペダルです。

 

ただ、この車両には速度計がないため、より運転になれないと苦労します。

 

「日本でも珍しい連結器を装備」

 

 

キハ101の連結器は水津式を採用、通常の連結器よりも軽量で少しでも軽くし

パワーを補おうとした当時の優れものです。

現在この連結器を装備する車両も、キハ101のみです。

 

水津式の由来は、この連結器を開発した、水津長吉さんの名を冠したものです。

他に日本人が設計した連結器では柴田式連結器があります。

 

 

 

「車体」

 

車体の長さは、わずか12mの小型車ですが、前後にバケットと呼ばれる荷物台がある、ユニークで変わった車両となっています。

「車内設備」

 

車内の座席はロングシートで、内装は木が使われています、 ほかに運転席右横「前後にある」 に2人掛けの座席があり、前へ進むときは特等席ですが、後ろ向きになると、ここは車掌スペースとなり、座席も跳ね上げができるようになっています。

 

 

「動態化復元」

 

2002年にキハ101の動態化に向けて復元工事が行われ、加悦鉄道保存会が中心となり、2004年に2年6カ月の歳月をかけて」成功!

同年より復活運行し、加悦SL広場の初夏の加悦鉄道まつりなどで活躍しました。

 

同広場廃園後は、処置が決まっていないので、わかり次第お伝えします。


 

  2022年6月17日更新