KTR8000系とは、北近畿タンゴ鉄道が導入し、2015年から京都丹後鉄道が運営している特急型気動車。

 

「概要」

1996年にJR西日本のキハ58系急行型気動車の置き換えと、山陰本線・宮福線の高速・電化に合わせて、3月より運行開始されました。

愛称は「タンゴディスカバリー」で、この列車名で2011年3月まで運用され、2両編成10両が製造されました、当初は福知山線系統で運用され、大阪発で設定されていました。

1999年からは京都発と変更となり、今に至っています。

大阪発では、電車特急北近畿と連結し福知山で分かれ、丹後方面へ運行されていました。

デザインは当初天橋立の青い松並木のエメラルドグリーンに白い砂浜の白となっていました。

「車体構造と主要緒言」

 

最高時速120キロ 車長21.6m、定員100名 ⅯⅭ1 52名 ⅯⅭ2 49名、自重=ⅯⅭ1 40.4トン ⅯⅭ2 41.7トン 台車ヨーダンパ付き空気ばね式ボルスタレス台車 出力330PS SA6D125系×2 ブレーキ方式 電気指令式空気ブレーキ 増圧・排気付き、

 

最高時速は120キロで、定員は100人運べます、KTR8000系は2両で1ユニットを組んでおり、ⅯⅭ1奇数編成に大窓を持つフリースペースと展望室があり、ⅯⅭ2偶数編成にトイレ・洗面所とバリアフリー機能を持ち、座席はリクライニングシートで、シートピッチは1050mmに広げられています。

複数ユニットと連結するため、前面は貫通式となっていますが、は通常両開き式プラグドアによって隠されています。

かつてはデッキに灰皿がありましたが、全面禁煙の際に撤去されています。

 

KTR8000系には、2つのバージョンがあり、電車併結機能付きの8000番台と高速運転用の8010番台とあり、性能と車体はまったく同じです。

「編成」

 

車両番号   編成          竣工日

 

8001 8002 丹後の海(第2編成) 1996.1月

8003 8004 丹後の海(第4編成) 1996.2月

 

8011 8012 丹後の海(第1編成) 1996.1月

8013 8014 丹後の海(第3編成) 1996.2月

8015 8016 丹後の海(第5編成) 1996.1月

 

「駆動装置と台車」

 

駆動用ディーゼルエンジンは、KTR001系と同じ小松製のSA6D125系エンジン 330PSのⅮⅯ11HZ型を各車2基ずつ搭載され、台車はJR四国キハ185系のDT55形台車に踏襲する、ヨーダンパ付きのFU51Ⅾ型台車を履きます。

「ブレーキ」

 

ブレーキは電気指令式ですが、8001~8004は電磁直通ブレーキ搭載の183系特急型電車と連結するため、ブレーキ指令の読み取り装置を持ちますが、この装置は併結運転がなくなった今は使用されていません。

8011~8016にはこの装置がないので、連結運転はせず、高速運転用となっています。

「運用」

当初は大阪発で1999年より、KTR001系と区間が差し変わり京都発となっています、

かつては同車による急行タンゴレインボーがありましたが、人気がなく1999年10月のダイヤ改正で廃止されました。

2005年から2007年まで、一時期福知山線でタンゴエクスプローラーとして運用された時期がありました。

2008年までは同車による西舞鶴経由の特急でしたが、宮福線経由となり、西舞鶴からの乗り入れ特急はありません。

2011年からは特急はしだて・まいづるで運用され、京都丹後鉄道では特急たんごリレーや普通・快速で運用され、今に至っています。

以下の通りです。

 

2021年3月現在

特急はしだて 2・5・8・9号

特急まいづる 5・6・14・15号

特急たんごリレー

快速大江山1号

普通612Ⅾ 網野ー西舞鶴間

普通614Ⅾ 宮津ー西舞鶴間

普通615Ⅾ 西舞鶴ー豊岡間

快速3603Ⅾ 西舞鶴ー宮津間

「リニューアル工事」

 

2015年から海の京都をイメージした、「丹後の海」として、内外装がリニューアルされ、内装は観光列車と同じく、木材を使用した和風仕様となり、客室の天井と壁はシラカバ、床はナラ、座席はカエデが使われ、ロールカーテンはすだれを使用、照明もLEDで、枕カバーに丹後ちりめんが使われています。

また展望室はソファーを備えた、フリースペース1つとなりました。 外装は藍色メタリックで、各所にロゴマークが配置されています。

 

1編成あたり 改造費は8000万円で、第2・3・4編成からは京都表具組合の全面協力で、新たに自由席側「フリースペース」に金ぱくの装飾品が設置され、第1・5編成とは異なる仕様となっています。

 

デザインを担当した方は、インダストリアルデザインナーの水戸岡鋭治さんです。

この方はあかまつ・あおまつ・くろまつ・コミューター車のデザインもされています。

他にJR九州の観光列車や豪華寝台列車ななつ星IN九州に九州新幹線もデザインされています。