フィルムカメラで撮影した写真や、カメラや撮影、現像、プリントなどについて気ままに書いていくブログです。
これまで自宅ではモノクロフィルムの現像を行い、気が向いてなおかつ時間と体力に余裕があるときには、ウエットプロセス(現像液などを使うプリント方法。赤いライトの部屋で平べったいトレーに液体を入れて泳がせるアレのことだ。)によるモノクロプリントを行ったりしていた。モノクロの味わい自体にはとても満足している。だが、どうせならカラーもやってみたいと思ったのである。これまでは現像所にお願いしていたが、もしかしたらできるかもしれないという期待をもって、調べたところ、意外にカラー現像は簡単ということがわかった。カラーフィルムの現像には、主に2つの薬品を使う。一つは「現像液」で、もう一つは「漂白定着液」だ。いずれも2種類の薬品を混ぜて使うのだが、本来は現像所で補充用に使うものらしい。補充用というと、うなぎのタレの継ぎ足しのようだな。「現像液」 オリエンタルカラー CNL-N1R 写真創庫さんで税込み3,758円。これは一つの箱にA液とB液が2本ずつ入っている。箱から蛇口状のパーツを引き出して使うが、結構少なめにも出せていい。現像液の混合比率は、A液:B液:水=10:10:80。300ミリリットル使うなら、30:30:240という感じ。現像液は4分10秒の間、撹拌と停止を行う。はじめの1分は撹拌をずっと行い、次の1分はずっと停止。そして10秒撹拌、50秒停止、10秒撹拌、50秒停止、10秒撹拌。これが終われば、現像液を排出する。最初は透明な現像液が、ロゼ・ワインのような色に染まっている。「漂白定着液」 Kodak RA-4BF [10L用 カラーペーパ-用漂白定着液 2本組] ヨドバシカメラさんで税込み3,910円。これはA液とB液が1本ずつ、それぞれボトルに入っている。アメリカで売ってる徳用や業務用のソースや洗剤みたい。漂白定着液の混合比率は、A液:B液:水=14:20:66。300ミリリットルなら1ミリリットル単位切り捨てで、40:60:200でいい。漂白定着液は7分の間、撹拌と停止を行う。現像液同様、はじめの1分は撹拌をずっと行い、次の1分はずっと停止。それから5回「10秒撹拌、50秒停止」を繰り返して、排出する。作業が終われば2分間流水でフィルムを洗浄し、その後30秒ドライウェル水溶液につければできあがり。現像液も漂白定着液も、38度乃至40度の微温湯に設定して行う必要があり、この温度管理がカラー現像の敷居を高くしているのだと思う。ワシは中古品の恒温バットを入手して行っているが、どうしても入手できないなら、金ダライに熱帯魚用のヒーターとサーモスタットを設置してするといいと思う。で、今回自家現像した写真がこの2枚。いずれもツァイスレンズだ。
ブロニカECはすでに一台持っているのだが、この度もう一台入手することができた。ECでもEC-TLと同時期以降に発売された後期型だ。オークションで見るブロニカECの大半は前期型であり、後期型は存在こそ知られていてもなかなかお目にかかれないものである。前期型と後期型の一目でわかる違いは、前期型にあるフラッシュ接続ケーブルのイジェクトボタンが、後期型にはないことだ。また、操作でいうと、電池を抜いた状態のとき、前期型ではシャッター速度がバルブモードでないとシャッターが切れない。一方、後期型はどのシャッター速度でもバルブモードになるのだ。また、中間のシャッター速度でもシャッターが切れる。今回入手した個体は、電池室もきれいなもので、本体のアタリやミラーの破損もないときている。あとは実際に撮影してみて、不具合がないことを祈るのみだ。
カメラバッグにおけるロングセラーというと、なんといってもドンケF-2だろう。だが、中に入れるコンパートメントは今のレンズには仕切りが小さく、やや難儀しそうだ。ワシは中古で比較的安くドンケF-2を買ったのだが、それにはコンパートメントが入っていなかったので、純正品を買おうか、それともサードパーティのにしようか迷っていた。そこでみつけたのが、このフレキシブルインナーバッグだ。左から、ニコンF2本体、ズームレンズ2本、標準レンズ1本、スピードライト1つ。これだけ入れてもまだ余裕がある。インナーバッグを入れると、どうしてもその保護材のぶんだけドンケF-2の内寸が小さくなる。このインナーバッグは比較的厚めにしてあるから、特にそう感じる。だが、大事なカメラやレンズには代えられない。さらに、ドンケF-2は防水性も心もとないが、このインナーバッグでは口が絞れるようになっているから、少しはましになる。もっとも、雨の日以外は口の部分を広げて、インナーバッグの縁にかぶせている。こうすることで、スピーディーなカメラの準備ができる。このインナーバッグを買ってまず感じたことは「これは純正品なみの品質であり、寸法もちょうどいい」ということだ。ドンケを使う上でのネックである耐衝撃性能についても、他のカメラバッグなみになるのではないかと思う。【フレキシブル カメラインナーバッグ ケース】(Lサイズ) 一眼レフ カメラバッグ インナーバッグ ソフトクッションボックス
ニコンF2は、露出計を除けば完全な機械式カメラである。それゆえ、「最高の機械式カメラ」と評されることもあるようだ。我が家には2台のニコンF2がある。カラーはクロームとブラック。発売当時はブラックの方が何千円か高かったようだ。あるネットの記事では、発売当時、都内のとあるカメラ店で「値引きなんてとんでもない、ブラックはプレミアをつけてくれなければお売りしません」と、今では考えられないような強気の販売姿勢であったようだ。ちなみにそのカメラ店はつい数年前に閉店したようである。さておき、ニコンF2だ。我が家にあるファインダーは、露出計機能を持たないアイレベルファインダーがクローム、モノクロ各1つに、フォトミックAファインダーとフォトミックASファインダーがそれぞれ1つある。通常はフォトミックASファインダーをよく使う。というのも、プロカメラマンなどの熟練者には概ねの絞りとシャッター速度は見当がつくだろうけれど、ワシ程度の腕では、その都度露出計で測光しなければならない。その度にスタジオデラックス2を持って被写体のそばで測光するというのはなんだか間延びする感じがする。要するに、よほどのことがない限り、いちいち測っていられないのだ。それを解決するのがフォトミックファインダーだ。ことにフォトミックASだと、発光ダイオードで暗いところでも露出の度合いが見えるし、レスポンスも十分早い。この値をたたき台にして、露出補正を行うというのがワシのスタンスだ。ちなみに、ファインダーには接眼目当てとアイピースをつけて使用している。これにより、外の光がファインダーに入らず、撮影しやすくなる。現在手に入るのはこのリンク先のものだ。ニコンF3やFA用のパーツなのだが、こうしてニコンF2にも使えるというのはとてもありがたいことだ。Nikon 接眼目当て DK-3Nikon FAアイピース
DOMKE(ドンケ)F-2に荷物をぶち込んでみた。カメラ(ニコンD600とニコンF5)を左右に配置し、真ん中に大三元レンズの24-70ミリと80-200ミリを置いた。サイドポケットにはスクエアチェキ(SQ10)と露出計(スタジオデラックス2)を入れている。正面には三色ボールペン、フィルム、ブロワー、小物。背面にはトラベラーズノートを入れた。これで結構膨らんだ。また、重さもこれ以上はしんどいので、ちょうどいい大きさである。よく考えて作ってあるバッグゆえ、40年も発売されているロングセラーなのだなと思った次第。
前から欲しいと思っていた、カメラバッグ「DOMKE(ドンケ)F-2」を買った。新品で買うと国内では25,000円以上とべらぼうに高いので、よほどアメリカから輸入しようかと思っていた。それでも15,000円程はするのだが…。幸い、ヤフーオークションにて手頃な値段で出ていたので競り落としたのだ。このカメラバッグは、報道カメラマンのドンケ氏が自分のためのカメラバッグを作ろうとしたのがきっかけという。そのため、質実剛健な感じである。生地の手触りは帆布のそれであり、京都の一澤信三郎帆布の手提げバッグや、さらにイメージしやすくいうと中学校の頃のズック地の肩掛けカバンという感じである。大きさは意外に小さい。写真はニコンD600にバッテリーパックをつけたものと、大三元レンズの24-70ミリ、80-200ミリをぶち込んだものだ。フルサイズ機のフラッグシップモデルでも入るだろう。これにカメラやレンズを守るインナーを入れたらかなりきついかもしれない。ポケットはいくつもあるので、スマートフォンやスピードライト、雑誌やブロワー、SDカードなどが入りそうだ。このバッグは思ったよりも小さいが、最初に世に出てから半世紀近くも発売され続けているのには訳があるのだろう。人によっては経年の変化をわびさび的に楽しむだろうし、またある人は自由にカスタマイズして世界にひとつだけのカメラバッグを作るだろう。このカメラバッグには、それだけの懐の深さがあると思う。ワシはとりあえずインナーバッグを買い、中判のゼンザブロニカを入れてみたい。そして、背中に背負えるように別売りのストラップを買って装着してみたいと思っている。
昨日はブローニーフィルムの自家プリントをやってみた。通常の露光時間よりも短く、また絞りも絞ってプリントしないとえらく黒くなった。原因は現像液とその温度だろう。現像液はおととい使ったものを一度瓶に戻し、それを使用した。また、温度に至っては何度か計っていないが、少なくとも20度から24度の間ではあった。ブローニーフィルムは、6x6の真四角から、6x7などのサイズなどに変えて使えるから、ネガフィルムを挟むキャリアーもフィルムの写っている部分に合わせて使う。ブローニーフィルムは今で言うところの画素数が通常の135フィルムに比べて大きいため、結構精緻なプリントができた気がする。
写真を現像する、ということは今やすっかりPCのソフト上で加工することになった。また写真のプリントも、プリンターから出力することを指しているといっても過言ではない。だが、これが20年以上前なら、フィルムに感光させ、それを現像液や停止液、定着液につけたりして現像し、さらにその現像済みフィルムから引き伸ばし機で印画紙にプリントする、という過程であった。いま、ワシがやっているのは、その20年以上前の写真現像とプリントなのだ。昨日は、おとといのベタ焼きに続いてフィルムを一コマずつプリントしてみた。イーゼルマスクという、印画紙を置くものにセットしたが、なかなか真っ直ぐにならなかったり、印刷の大きさをどれくらいにするかなど、悪戦苦闘だった。ともあれ、昨日はとりあえず5枚ほどプリントした。テストプリントなしだったので、とりあえずできただけでもよしとするか。
なかなか時間や手間がかかると思い、フィルムの自家プリントはこれまで一度したっきりだった。だが、せっかくの大型連休。時間もゆっくりあるので、思い切って引き伸ばし機の埃を払い、久々に自家プリントをやってみた。今日は手始めということで、期限の切れた印画紙にベタ焼きをしてみた。うちにはベタ焼きに使う「コンタクトプリンター」という小道具もあるので、それを使うと135フィルムが6x6の36コマとれるのだ。最初、露光時間をどれくらいにするか、見当がつかなかった。とりあえずやってみて、色の濃淡をみて調整。何枚か印画紙を無駄にしたが、こんなのにゼニを惜しんでいては道楽じゃない。まして、飲む打つ買うの道楽じゃないからまだマシだろう、と自分に言い聞かせながらやっていた。プリントしていると、これはフィルムを自家現像するのとそんなに変わらないな、と思った。無論、奥が深いから今回は入門でもあり、大枠がわかっただけでもでかい収穫だった。
発売されてから一年になるスクエアチェキことINSTAX SQ10を思い切って購入した。カラーはブラックとホワイトの二種類があり、ワシはホワイトを購入した。これにはカメラカバーどころか、レンズキャップすらないので、別売りのものを併せて買った。純正品ではないが、機能的に十分である。先日、四国に一泊二日で出かけた際、これを持っていったのだが、この選択は正解だった。一眼レフだとフィルムにしてもなにか大仰だし、コンパクトデジカメは古いのしかない。通常の撮影はiPhoneで撮って、ここではという時にチェキで撮って、トラベラーズノートに貼る。こういうスタイルが性に合っているのだ。写真は正方形のフォーマット。ブローニーフィルムを使うゼンザブロニカやローライフレックスに親しんだワシとしては、すんなり使える。真四角だから、撮りたいものを中心に置く「日の丸構図」が活きるのだ。操作もしやすい。ボタンはシャッター以外に6個あるが、すぐに覚えられる。また、従来のチェキと違うのは、画像をすぐにプリントして終わりではなく、一度メモリー(内蔵メモリーのほか、マイクロSDに保存もできる)に保存して、それからプリントもできる。更に、同じ写真を複数枚プリントできるのもいい。値段は25,000円くらいが相場で、フィルムも10枚で1,000円以上するが、値段以上の満足感が味わえるからオススメしたい。個人的にこのINSTAX SQ10は、ポラロイドカメラの後継者ではないかと思っている。
三連休は好天に恵まれた。このところというより、10月は雨が異常に多く、週末には台風が2度も来たほど。地球がイカれてきているのは誰の目にも明らかだと思った。こうイカれた天気では、撮影にもなかなか行けなく、ストレスがたまるばかりだった。それだけに、この三連休は嬉しい限り。そこで、部分開園している熊本市動植物園まで出かけた。カメラはゼンザブロニカEC。これにイージス艦の艦橋にも似た形状のTTL露出計にレンズを4本持って行った。トランクケースに入れていったのだが、その重いこと・・・。体力が少し落ちたかと思った次第。動植物園では、展示してある動物も草食動物のみで、数は少ないが、見ごたえは十分だった。ただ、レンズの間合いが難しく、80ミリツァイスゼンザノンでは小さいし、200ミリニッコールでは最短射程に入らないので、「帯に短し襷に長し」という感じ。そこで役に立ったのは、ゼンザノンMC150ミリというレンズ。ゼンザブロニカ工業(当時)が、各メーカーに外注して作成したレンズの一つらしいが、メーカーは諸説あるようで定かでない。その怪しいレンズを装着してファインダーを覗いたところ、いい感じである。その勢いにまかせて、動物ごとにシャッターを切ってみた。上がりをみると、なかなかの切れ味で、怪しいレンズというのはやめて、なかなかのレンズと自己評価を上げた次第。撮った写真は以下のとおりだ。
日本ではフィルムの値段が上がっている。フィルムで写真を撮ろうとする人が減ったのもその理由の1つであろうが、ことにアメリカのコダックフィルムの値上げは尋常でない。これは、モノクロ・カラーを問わず、べらぼうな上がり方といっても過言では無い。事実上、国内でコダックフィルムを使うのは、よほど経済的に余裕がないと難しいであろう。とは言え、トライXなどの昔からあるフィルムは定番商品であり、使えないのは何とも口惜しい限りだ。そこで個人的にアメリカから輸入しようと思いたった。アメリカのB&Hと言う専門店から取り寄せてみた。このモノクロフィルムの値段の安いこと言ったらすごいの一言。国内で買う価格のおよそ半額で購入できる。送料を考えても、ある程度まとまって買えばかなり安く上がるからオススメである。発注してから10日ほどで到着したので十分。
レンズ味比べも3回目。今回は50ミリレンズだ。35ミリサイズに換算して、およそ28ミリのレンズというところで、広角レンズとして標準的なあたりかもしれない。1 ニッコール50ミリ F3.5(F:8,SS:1/1000)このニッコールレンズは、直径が82ミリという大きな口径をもつレンズで、後に絞り開放値が2.8に変わったことから、前期型という位置づけだ。このレンズはモノクロで撮影すると、あっさりした中にも潤いがあることから、酒で言えば日本酒の辛口を冷酒でいただく、そういう感じの写り方をする。2 ゼンザノンMC50ミリ F2.8(F:8,SS:1/1000)一方、ゼンザノンはカラーでしか撮っていない。だが、ニッコールよりも色合いが強く出ているのは気の所為だろうか。ひととおり、手持ちのニッコールとゼンザノンの味比べをしてみた。まだ撮った枚数があまりにとぼしいから、どんどん撮ってその持ち味が自分なりにわかるようになれればいいと思った次第。ただ、持ち運びの手軽さだけはゼンザノンがいいかもしれない。
昨日は標準レンズだったが、今日は超広角レンズである。ブロニカの広角レンズは、40mmと50mmのものがあり、前者は35mmカメラに換算しておよそ22mmというレンズだから、超広角に類する。1 ニッコール40mm F4(F:8,SS:1/1000)2 ゼンザノン40mm F4(F:8,SS:1/1000)上記レンズにPLフィルターを装着。画面左下の、道路境界を示す赤いものに着目すると、ゼンザノンの方がニッコールよりもやや広めに捉えているのがわかる。色味やレンズの詳しい評価については、ワシには評価するだけの見識に乏しく、皆さんの意見をお伺いできれば幸いです。
前からやってみたかった、ゼンザブロニカ(フォーカルプレン機)のレンズの味比べができるようになった。ゼンザブロニカ用のレンズがニッコールだけでなく、ゼンザノンもそろってきたからだ。この他愛ないかもしれない試みを行うに至ったのは、こういう経緯があるからだ。ゼンザブロニカにはニコン製のニッコールレンズが発売当初からリリースされていたが、後にニコンが一眼レフカメラのフラッグシップ機・ニコンFシリーズの大成功により、レンズのゼンザブロニカへの供給が追いつかなくなったという。そこで、レンズメーカー各社に外注するなどして、ゼンザノンと銘打ったレンズを発売するようになったらしい。そこで、これらのレンズの味わいを比べてみては、という考えに至ったのだ。さて、今回は第1回ということで、標準レンズ編と銘打って、ニッコールレンズは75ミリの標準タイプとデラックスタイプ。一方のゼンザノンレンズは旧東ドイツのカール・ツァイス・イエナ製ゼンザノンレンズである。1 ゼンザノンMC80mm F2.8(F:8,SS:1/500)上記レンズにPLフィルターをつけてみた。2 ニッコールPC75mm F2.8(F:8,SS:1/1000)3 ニッコールHC75mm F2.8(F:8,SS:1/1000)上記レンズにPLフィルターを着用。どのレンズが気にいるか、これは人それぞれであろうと思う。ワシには、レンズの味わいを知るだけの知見に乏しく、判断はご覧になっている皆さんに委ねたい。
ナショナルジオグラフィックの大型ショルダーバッグ「アースエクスプローラーNG2478」を購入した。カメラバッグはいくつか持っているが、ジュラルミンケースやアタッシュケースのようなものは、大仰にすぎる。また、それ以外のものはフルサイズ機の収納を念頭に置いたものであるためか、中判カメラは入りにくい。そこで、今回この商品を購入した次第。カメラ本体(ゼンザブロニカEC-TL)とレンズ7本を打ち込んでみたところ、ご覧の通りだ。カメラバッグそのものに高さがあるため、まだ上のほうに収納する余裕がある。そこにスピードライト(グリップタイプ)を入れるとちょうどいい。今日は、これをもってレンズの味くらべに行ってみたい。
ゼンザブロニカECに、旧東ドイツ、カール・ツァイス・イエナ製ゼンザノンレンズ80ミリを装着して撮影した、太宰府天満宮での一枚。写真の中央、お祈りする女子学生の後ろから2列めの、青っぽい服装の男性のご注目頂きたい。お分かりいただけたであろうか。男性の後ろから、不自然に別の人間の顔が、あたかもコブのようにでており、それが梅の木の柵をもはみ出すかのように飛び出ている。これは男性に憑いたなにかが、こちらに訴えかけたいことがある、とでも言うのだろうか・・・。
普段使いという点では、一眼レフよりもむしろコンパクトサイズの方に軍配が上がる。だが、大きさゆえかその画質などに期待が持てないと思いがちではなかろうか。その先入観的なものを粉々に打ち砕いたのが、このKONICA-C35FDである。これで撮った写真がこれ。シャッター速度優先なので、絞り値の調整はすこし苦労した。果たしてうまく撮れているだろうかと気がかりであったが、現像あがりをみて、それが杞憂であったことに安堵した。同時に、このカメラの性能に驚きもした次第。
カメラのレンズに必要なものと言うと、やはりレンズキャップだ。多くのカメラメーカーでは、今でもレンズキャップは販売している。しかし、すでになくなったメーカーとなると、そうはいかない。それこそ、ネットオークションや中古販売店の店先をチェックしなければならないのだ。とは言え、その過程において思わぬ発見があったりするので、それはそれで良いのだが…。さて、以前に入手したゼンザブロニカ用のレンズ(ニッコールQ105ミリレンズシャッター、ツァイスゼンザノン80ミリ)だが、レンズのケツにつけるリアキャップが付いてなかった。これじゃ、頭隠して尻隠さずと言う感じだ。そのため、露出したままでは良くないので、ゼンザブロニカカメラ本体に接続したままにしていた。その一方で、リアキャップを探していたところ、ついに見つけた。ことに、ニッコールにつけるリアキャップは、他のゼンザブロニカにつけるレンズのリアキャップとは形状が異なっており、なかなか見つけるのに苦労した。一時は、思い切って自作しようかと思ったほどだ。早速レンズにリアキャップをつけ、本体から切り離した。これで、保管などにはだいぶ安心である。
最近ではポラロイドフィルムと言うと、真っ先に思い浮かぶものがチェキフィルムである。このチェキフィルムも、一時期は使用数が減少したが、今ではアイドルさんなどの交流会で必須のアイテムとなっている。このポラロイドも、元は社名であったらしい。ホチキスと同じような感じ。さて、ブロニカにも交換式フィルムバックにポラロイドフィルムを入れられるものがある。大きさは、AmazonのKindleペーパーホワイト端末ほどの大きさ。これにピールアパート式のフィルムを入れる。注意すべきは遮光鉄板であり、他のブロニカ用フィルムバックでは本体から外した状態では外れないが、これはそうした感光防止機能がないため、うっかり遮光鉄板を外さないようしないといけない。撮影したら、フィルムバックからポラロイドフィルムを引き抜いて、指定時間を経過した後、写真と現像液が塗布してある面を剥き離す。昔のプロ・カメラマンはこれで構図や色合いを確認するなどしていたようだ。だが、このフィルム(富士フィルムfp-100c)は昨年であったか生産中止となった。なんとか細々でもいいから残して欲しかっただけに悔やまれる。